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有名ギターメーカーの倒産

ギターを弾き始めた小中学時代。
フェンダー、ギブソンなどは雲の上・・・というか楽器店ではガラスの中、手に触れられるいいギターは、グレコ、アリアプロⅡ、トーカイ、ヤマハ、そしてフェルナンデスでした。
「ジャパニーズ・ヴィンテージ」と言われるこの頃の日本のギターは、安価でも出来すぎるくらいよく出来ていて、その頃フェンダーの出来が悪い時期でもあって「本家よりいいギター」と言われていたほど。今から思うと、よくあんな値段であんなギターを作れたもんだと思うようなものでした。

しかしギターって言う楽器は不思議なもので、現代科学を結集してやりたいことが「昔の音を出すこと」というほどに後ろ向きな工業製品なのです。あの頃の楽器が今でも健全に使えるなら、今の楽器を敢えて買う理由もありません。今でもよくギターをサイトで探してみたりしますが、殆どはあの頃の日本のギターの中古です。勿論彼らは今でも素晴らしいギターを作っているのは存じておりますが、そんなわけで欲しいのはあの頃の中古なのです。

で、ギターメーカーのフェルナンデスが倒産した・・・と。
1999年に40億円あった売上が、2023年には1億6600万になった・・・つまり売上が1/25になった・・・って、そんなにギターって売れてないの?ってのが衝撃過ぎて涙も笑いも出てこないほどですが、しかしそれは自分たちが作ったギターが素晴らしすぎて、今でもそっちの方が人気があって、新品が売れなくなったのかも知れません。

つまり日本のギターメーカーの最大の敵は、昔の自分たちだったのかもしれません。
なんか複雑ですね・・・。


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