見出し画像

両胸がない自分を好きになってきた【乳がん全摘手術→再建に向かう現在地】

半年前に両胸がなくなった。
盗まれたわけでも、
寄付したわけでも、
どこかに置き忘れたわけでも
もちろんなく、
乳がんになり、
摘出手術をしたからだ。

Bカップだった私のおっぱいは
がんとともに丁寧に摘出された。

今はぺったんこな胸に
大きな手術跡が残っている。

手術直後は意外と(?)
心的ダメージが大きかった。

手術前は、
手術してもらえる喜びが大きく
(初めはがんが大きくて
手術できないと言われていたが、
抗がん剤がよく効いて
手術できることになったという経緯のため)
胸がなくなっても、
命が残るなら御の字!
無問題!と喜ばしく思っていた。

しかし、実際に
自分の手術痕を目の当たりにしたら
なんじゃこりゃ〜!
と松田優作ばりに(年代がバレますね)
ショックを受けた自分に
2重にショックを受けてしまった。

夫や子供と一緒に
お風呂に入るのもやめた。
術後の姿を見られたくなかったからだ。

今、あれから6ヶ月が経った。
私の気持ちはこの数ヶ月で
再び転調した。

あんなにショックだった
おっぱいをなくしたことが、
今ではむしろ、
快適に感じはじめたのだ。

おっぱいがあった頃は
走るたび揺れて痛かったのだが、
今はノーブラで走っても
全く痛くも痒くもない!

しかも乳房もないので、
ノーブラ生活が超楽ちん!
(ふくらみが欲しいファッションの日はパット使用)
男性って毎日こんなに
楽ちんだったのね〜。
とノー乳ライフを謳歌している。

鏡に映る裸の自分にも
すっかり慣れ、
何とも思わないように。

銭湯にも隠さず平気で入りますが、
今のところ、嫌な思いを
したことは1度もありません。

おっぱいの再建を
当たり前のように予定していたけど
いつのまにか
再建しなくて良くない?
の気持ちの方が
強くなっています。

乳がんの手術と再建は
同時にすることもできるので
再建の決断をかなり
素早くしなくちゃなケースもありますよね。

わたし自身、ここ半年だけで
気持ちがこれだけコロコロ
変わっているのだから、
短期間で迷いなく決断するのは
本当に難しいことだと痛感します。

以下、気持ちの整理のためにも
再建する、再建しない場合の
両方のメリットを書いてみます。
悩んでる方は参考にしていただければ!

再建するメリット
⚫︎ファッションの自由度があがる
⚫︎再建して欲しいという親族が多いので、他者が安心する
⚫︎ブラパットを使わなくて良い

再建しないメリット
⚫︎手術しなくていい
⚫︎再建による通院がない
(時間、お金、気持ちの消費)
⚫︎再建したおっぱいへ日常の注意がいらない
⚫︎走る時などおっぱいゆれて痛くない

※あくまで個人の感想です。

これからまた時間が経ったら
気持ちの変化があってもおかしくないし、
私はひとまず再建せずに
長ーーーい目で見て、いつか強く
再建したい!
という気持ちになることがあれば
その時にしようかなと思っています。

それにしても人の気持ちというのは
自由で柔軟で無責任で
何だか良いなあと
思った出来事でした。

サポートいただけたら大変うれしく励みになります。いただいたサポートは今後の活動に使わせていただきます。