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小さな掌のダンゴムシ

休校になって、まもなく2ヶ月半。

居場所確保のため学校に登校する子どもたち。1〜3年生で15名ほど。

基本は自習学習。教師は見守るだけ。

濃厚接触を避けるためある一定の距離を取りながら各々の課題に取り組む。

入学してまだ数ヶ月しか経っていない1年生。自習も初めての子もいるであろう。

進級して新しいクラスになったけれど、全員で集まれた日がまだない2、3年生。


それでも子どもたちは「今」を、生きている。

そう感じさせてくれたのが、今日の休み時間。

温かな日光が降り注ぐ中庭で、無邪気に走り回る子どもたち。

「先生!見て!見て!ほら!ダンゴムシ!」

小さな掌にのせたダンゴムシを私に見せてくれた。


「私ができることは何か」

「担任の先生が不安に思っていることは何か」

「経験の浅い先生たちに役立つネタを提供できないか」

「濃厚接触を避けた授業展開とは」


頭の中でこんなことばかり考え、きっと難しい顔をしてたであろう私の顔。

そんな固まった表情を解きほぐしてくれた、マスク越しの子ども笑顔。

「うわー!大きいなぁ!どこにいたん?」

「タイヤの下。さっきてんとう虫もいたで!」

口元は見えないけれど、ダンゴムシを見つめる眼差しは、中庭に降り注ぐ日光よりもキラキラしていた。

ありがとう。

子どもたちの笑顔

子どもたちの言葉

今、この瞬間を生きているんやな。

見つけたダンゴムシに感動し、先生の反応を楽しみにし、またその反応に反応できる喜び。


ここにおらん子どもたちはどうしてるんやろう。

また笑顔で再開できる日まで、もう少しかな。

子どもの笑顔のためにも、私自身も笑顔で迎えられるように。。。

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