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【WS】MemorySnowの研究

はじめましての方ははじめまして。
HN.シャルンです。

今回は以前に研究をしていた、リゼロのMemerySnow軸について語りたいと思います。

早速ですが、レシピはこちらです。

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このレシピは、規制前デアラ・冴え・グリザイアが存在していた2020年前期に使っていたものです。現在においても環境的に強い部分が存在するので、デッキ選択の候補に上がっても不思議ではないくらいには信頼を置いています。

一方で、MemorySnowのリゼロのテンプレは50枚が固定になるレベルには完成していないと思っています。この記事でMemorySnowに対して興味を持ったり、理解を少しでも深めてくれたり、既に研究している人は「こんなコンセプトもあるんだ」と思ってくれると幸いです。

【MemorySnow軸の強み】

1.レベル0のシステムの強さ

・アタッカー兼システム(レイア互換,高松互換)

図1

雪うさぎは「リバース時に1コスト1クロック」、ベアトリスは「控え室に行ったときに2コスト」払うことによってMS特徴のキャラを回収することができます。この2種を引けている場合は、多パンして減少したハンドを増やすことができるので、後攻であってもパンチ数を雑に増やすことができます。

ここで注目したいのは、どちらも(山札or控え室から)指定特徴のキャラをサーチする効果を持っている点です。これは、後続のアタッカーを持ってくることの難易度を大きく下げることにつながっています。メインとなるアタッカーがキャラ回収能力を保有していることは、序盤のスピードゲームの再現性を大きく上げることに貢献します。
どちらもcip効果でなくリバース時やpig効果なのは使いやすさという点でデメリットと感じる人もいるかもしれませんが、メインフェイズで0コストであっても効果を使えることは後手1ターン目で3パンしても効果が発動するため、積極的なスピードゲームがしやすく優秀です。

・2種類の3ルック

図2

「"Memory Snow"ラム&レム」はcip3ルック(私らしさリゼ互換)です。「強さは言わなくてもわかるよ!」というヴァイスプレイヤーがほとんどかもしれません。しかし一言コメントするのであれば、3ルックによって上記で述べたシステム兼アタッカーを拾ってこれる可能性があります。初ターンにアタッカーを集めるということを考える時、素引き+αの要素があることは強い動きの再現性を大幅に向上させることになります。
前述した通り、アタッカー自体はcipにコストを使わないので、1ターン目から拾ってきたキャラを即戦力として盤面に登場させることができる点も非常に強力です。

「何でもお任せ レム」は、1コストと自身を思い出に飛ばすことで3ルックができるキャラです。ストックに行ったCXを吐いたり、盤面を圧迫せずに山削りができるだけで偉いのですが、ちゃんと思い出に行ってくれるため、あまり圧縮を落とすことなくこれらの行動を行うことができます。

また、これら2種のパワーは2500とシステムカードにしては高いほうであり、相手のシステムはもちろんですが、アタッカーも1000/1込みで倒すことができるかもしれません。前述したシステム&アタッカーのパワーラインが低い点を、8投されたパワー2500のシステムによってある程度カバーできている点が非常に偉いです。

2.各種メタカードの存在

図3

・1点バーンメタ
これに関しては、明確に強く機能する相手とあまりor全く機能しない相手がいます。しかし、前述した思い出3ルックという優秀なシステムカードに付いている効果なので、スロットや盤面を必要以上に圧迫せずに運用することが可能です。なので基本的には刺さったらラッキー程度の気持ちで使うことになります。その割にはかぐやの扉連動を防いだり、各種みちるバーンで1点が飛ばなくなったりすることがあり、マッチング次第で相手の詰めプランを大きく弱体化させることができる可能性があるのは非常にリターンが大きいです。

・電源メタ
一方、こちらは付属するシステム効果が(比較的入れやすい"集中"持ちとはいえ)めちゃくちゃ強力なテキストではないうえに、盤面も圧迫するので、明確に電源デッキ相手を意識して採用するカードであると思っています。
個人的に、(MSの唯一性という部分を除いても)この電源メタの評価はかなり高いです。特に電源デッキの本来強いとされているムーブを大きく阻害できる点で優秀です。

(後述しますが)MS軸はパワーライン自体が高いデッキではなく、いくら電源デッキ相手にメタカードがあるとはいえ面取りだけで勝てるわけではない試合が多いです。一方で、盤面に電源メタが配置されていると、
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・手貼り電源+システムカードでパンチすることの両立が難しくなる
・相手のキャラを踏むタイミングで電源を貼りにくくなる
・手札からアタッカーを供給しなければいけないタイミングがある
・アンコール多面が実質不可能になり、アタッカーを維持できない
(実は"アンコール"にもパワーマイナスが適用されるんですよね…)
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などの不具合が相手に起こります。電源デッキはタイトルなどによって差があるとはいえ、概ね高コストのアタッカーを電源によって後列に供給することで序盤~中終盤の安定感を確保しているデッキがほとんどです。電源メタの存在は、相手のアタッカーの供給を大幅に遅らせるor難しくさせることに意味があります。これは序盤からシステム兼アタッカーやそこそこパワーの高いシステムを並べつつ、確実に後続の1連動多面に繋げていく”隙の少ないスピードゲームを展開する”MSの強みを助長するものです。

仮にこちらのアタッカーを処理しきれなかった場合は、MS側はさらなるスピードゲームを仕掛ける余裕が発生しますし、MSのアタッカーを高コストキャラを手出ししつつ無理して処理してきた場合でも電源側が終盤の詰めなどの準備が間に合わないことでイージーウィンが発生することがあります。このような点で、電源デッキに本来のデッキパワーを発揮させることなく勝ててしまう可能性があるという点で強力なカードだと思います。

余談ではありますが、使用していた当時は冴えカノが環境TOPと呼ばれていた時期であり、比例応援から3連動にチェンジするとパワーが大幅に落ちることから複数回チェンジを邪魔できた点で非常に強力でした。他のチェンジを多用するデッキ(例えば8門シャーロット)に対しても露骨にメタが刺さり、高い勝率を稼げていました。

3.思い出圧縮

ここまでの強みは、スピードゲームを軸としたこちらのゲームプラン押し付けの話に偏っていましたが、実は雪うさぎや思い出3ルックを駆使することができれば、思い出を複数枚貯めることができます。

WSにおいて「序盤から1000/1を絡めた3パンで相手に打点を与え続ける」というコンセプトのデッキは、「相手に大きな打点をキャンセルされ続けたから、短期決着という勝ち筋を逃した&相手のほうが得意な長期戦になって負けた」というシーンをしばしば見かけます。MS軸はこの序盤に強い性質を保有しつつも、思い出にカードを除外することで圧縮された山札を形成し、複数回キャンセルすることを目指す「思い出圧縮デッキ」の性質を保有しています。ここでは詳しい解説は避けますが、思い出圧縮は長期戦に強い戦法です。短期戦または長期戦のどちらのゲーム展開になっても勝ち筋を作りやすい点はかなり強いです。過去に存在したデッキで言えば、冴えカノやグリザイア、けものフレンズもこの強みを保有していたデッキタイプです。これら全てが規制対象となっていることからも「アグロ+思い出圧縮」のコンセプトの強さがわかると思います。

10月図1

MSは仮に相手の打点をキャンセルした場合、優秀な3ルック2種で山札を削り切れるので、圧縮率の高い山札を再構築しやすい点も噛み合っています。


【MemorySnowの弱点】

1.パワーラインの低さ

1コスト図1

レベル1の本連動はCXを貼ってもパワー6500なので、相手の7500手札アンコール持ちを倒すことができません。いくら電源メタがあるとはいえ、(8電源などでよく使われている)相手のメインアタッカーを一切踏めないと、本来の仮想敵に対しても圧がかけられず、本末転倒です。
レベル2の早出しヒールも、条件達成できればいつでも出せるところとワンチャン1コストで登場できる点は強いですが、単体パワー9500では面に干渉する力はかなり低いです。
レベル3連動エミリアも、思い出ヒール+コスト軽めの連動と優秀ですが、パワーが10000とリバース要求の詰めとしては非常に心もとないです。誰を踏むことができるんだ。

終始パワーラインが低すぎることで、相手に楽をさせすぎてしまうことは大きな欠点です。

2.連動の選択肢の少なさ

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1連動は相手が誰であっても効果を発動できるレムの3ルック本連動で妥協するとして、3連動は現実的に使える選択肢を挙げると、非ヒールかつコストが掛かるレム連動or強力なヒール持ちだけどパワーが低い+リバース要求のエミリアの2択となります。前者は、自分のダメージレースが劣勢の時に打点を捲れない点が非常に弱いですし(詰め自体も本体が通らないとロングシュートを狙えるわけではない…)、後者は前述した弱さがあるので相手次第で連動が全く喋れないという最悪のケースも想定されます。
両者共に何かしらのサポートが無ければ、再現性に欠けるカードです。


3.CX構成の不安定さ

欠点2と関連するものですが、使い勝手の良い連動を投入すると必然的に本+門トリガーの組み合わせになります。CXが手札に集まりやすいのはメリットと捉えることもできるかもしれませんが、それ以上にトリガー構成の不安定さが目立ちます。いくら序盤から使えるシステムが強いとはいえ、事故を回避したりケアするために本来やりたい動きが出来ないのでは全く意味がないですし、そもそもシステムが手札に来なかったタイミングで下振れると一気に負けに繋がりますし、複数回トリガーすると非常に弱いです。

4.結局デッキを圧縮できていない
「じゃあさっきの思い出圧縮の話は何だったんだ」となりますが、その通りだと思います(え?)。MS軸を普通に組むと+αでストックを稼げる構築になる訳でもありません。結局のところストックを思い出に還元しているだけなので、運よく序盤からキャンセルした試合しか”思い出圧縮”と呼べるくらいに山札が強くなることはありません。光景や逆圧縮に破壊されないだけでも…!!という割り切りだけではデッキを握る理由にはならないので、(+αのストックを作り出すなどの)根本的に圧縮ができる要素が欲しいところです。

こんなに弱点あんのかよ…。

【弱点を克服するために…】

①パワーラインの低さ の解決 
→Ev.死に戻りの採用

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リゼロ初弾のカードです。
これの採用理由は簡単で、単純に2000上昇が強いです。特に、
・1連動+CXの6500ラインでは届かなかった7500手札アンコール持ちに触れる
・レベル3のエミリア連動のパワーをサポートすることで、CXと比例応援込14500(応援抜き13000)くらいの最低限のパワーラインになる。
このような状況下で使うことを想定しています。

さらに、死に戻りには控え室のキャラを回収する効果が付いているので、1連動多面の再現性が大幅に上昇したり、システムカードを揃えたりするのが非常に簡単になります。これはMSに限った話ではありませんが、軽めのコストで控え室のキャラを回収する手段が入っているデッキは、(例えば中盤で使うキャラを全部切るという)強気のマリガンをしても裏目が無くなりやすいので、安定感&最大値が高くなるのがポイントです。

1コストかかることも、噛んだCXを吐きつつ山札を再構築する時に強く使えるので悪いことではないと考えています。効果使用後にちゃんと思い出に飛んでくれる点も、前述した強み③の思い出圧縮+アグロの強みをさらに伸ばしてくれます。

死に戻り自体のカードパワーはそこまで高くないかもしれませんが、MS軸においては弱点を補いつつ長所を伸ばせる優秀なカードです。これは想像ですが、MS軸を使ってる人のほとんどはこのカードの強さを認識して採用を検討or実際に使用している気がします。

①パワーラインの低さ
③CX構成の不安定さ
④結局デッキを圧縮できていない の解決
→レベル1ペトラの採用

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これは本質情報なんですが、リゼロはペトラが1番かわいいです。ちなみにアニメしか見てません。

「死に戻り採用されているところ見たことあるよ!」って方は多いかもしれませんが、「ペトラ採用されてるの見たことあるよ!」って人はかなり少数派だと思います。しかしこのデッキでは、ペトラ採用しないとデッキが回らないのでは?ってレベルで重要なカードという位置づけです。

まず、コストを支払うことによってパワーが単体6500になる点がそこそこ優秀です。前述した”死に戻り”だけでは、電源デッキ相手の7500手札アンコールを満足に踏めないこともありますが、これを採用するとCX込で一応同値まで届くようになります。相手を踏む手段は多いほうがいいので、処理する別ルートがあるのはなかなか良きです。

じゃあそのコストは何なんだ?って話になりますが、「手札をストックに置く」です←このコストの書き方なんかずるいなメリットじゃん。

これによりストックを思い出に還元しやすい反面、ストック自体を増やすことができなかった点をうまく補うことができます。この発言をすると「リソースを変換しているだけじゃん」と反論したくなる人がいると思います。しかし実際に運用してみると、本来であればハンド上限超過によって切らないといけないものをリソースに変換できているのでかなりムダの無いことが実感できると思います。


これはプレイの話にもなりますが、このデッキは2周目以降で集中を積極的に回すことが多いです(集中で山削りした際にCXが当たりすぎてもケアができるし、山圧縮も噛んだストックを綺麗に積んでいける分そこそこhitが期待できるので、リソースを増やす手段として使うことが多い)。複数hitした時に、ストックに還元できるのでリソース面でも圧縮面でも得ができます。1hitでもタダで集中使ってるような感じになるので、使い得な場面は結構あります。

さらに、本門というCX構成の都合上、手札にCXが集まりがちですが、それをストック→思い出に還元できる点は非常にデッキと噛み合っています。このカードを採用することによって、手札事故を減らすことに繋がるだけでなくリソース変換or拡大を目指すことまでできるようになります。

以上の点からペトラは必須カードだと思っていますし、常に手札にキープしておきたい1枚です。


①パワーラインの低さ
②連動の選択肢の少なさ の解決
→ラインハルトの採用

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死に戻りやペトラはともかく、MS軸でラインハルトが採用されているのは見たことありません。
しかし、個人的にはバーンメタとめちゃくちゃ相性が悪い点や、経験が必要になる点を考えても採用したほうがいいと思ってます。

効果はたくさんあるので読んでください。
ざっくり言うと、相手のコンセプトを完全否定できる可能性に最大のメリットがあります。

(相手目線での対ラインハルト)
・面取りデッキや防御札打つデッキ
…面が残らないのがやばい!
・連パンデッキ
…思い出飛ばされるから効果使えなくてやばい!
・他4枚とかの上限ある効果のカード
…やばい!

こんな感じで1枚でコンセプト崩壊させてしまう破壊力があるので、入ってるだけで相当存在感があります。相手は警戒必須です。
純移動の効果を持ってるので、前のターン全面チャンプアタックからでも面を取り返すチャンスがあるので、実はパワーラインが低いMemorySnowとはかなり相性が良いです。


ここまで色々語ってみましたが、採用した理由はすごーく簡単です。

“エミリアの門連動を通す”

エミリアは思い出ヒール+光景orバーンと効果自体は非常に強力ではありますが、パワーラインが低いため、パワーラインが高めなデッキに対してはリバース要求が全く通らず負けてしまいます。

しかし、ラインハルトを採用することによって、相手は「面取り」にリソースを使うことが必ずしも良い戦略と言えなくなります。例えば、後列にラインハルトがいる場面で、自分から面を作ってアタックすると、折角作った面が一瞬で崩壊して負けてしまうのでこのアタックは相当なリスクになります(それでも面取りをするならそのままラインハルトを出せば良し)。
そのため、面取りに注力せずに適当なキャラでアタックするシーンが想定されますが、その時はラインハルトが「移動しない」を選択することによって、比較的増やすい面が残ります。
そうすると、エミリアの門連動ができるようになるってわけです。

後ろに圧倒的存在感のあるカードを配置することによって、本命のアタックの風通しを良くする戦法はかなり効果的です。

回し方

詳しいことまで語ると長くなっちゃうのでこの記事では書きませんが、基本的にはレベル0からアグロしつつ綺麗にストックor思い出を積み上げて、最後エミリア多面を目指せば大丈夫です。
それに加えて、要所でメタカードを活かした戦い方ができれば◎ですね。

さいごに

MemorySnowはあんまり注目されることが無かったデッキだと思いますが、このリストをきっかけに興味を持ってくれると嬉しいなって思います。周りのデッキパワーが上がってることもあり、MomorySnowをどの大会でも持ってくぜ!とはなりにくいかもしれませんが、刺さる環境では使ってもいいかなと思ってます。

長文にはなりましたが、読んでいただきありがとうございました!

次回(そんなもの無いかもしれない)は今期使ってるデッキについて書きます。

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