ブタオ先生との思いで③
第3回目は、現在、尾道で医師として活躍している杉山 晃一さんからいただいたブタオ先生との思い出です。
ヴァイオリンを弾いていない時にもカッコよくなれたか、7月25日に皆さんの目で確かめてください。
岡山市ジュニアオーケストラに所属していた未成年時代。
コンサート・マスターまで登りつめた「オレ様」が、ひとりの少女の言葉に深い傷を負うことになった。
杉山くんって、バイオリン弾いてるときはカッコイイのにねえ・・
え!!( Д ) ゚ ゚・・
弾いてるときだけ?
じゃ、楽器弾いてないときの僕は、一体なに?
すっかりオッサンとなった今であれば(どんな条件下であれ)額縁に入れて神棚に飾っておきたいくらいに有り難い言葉だった筈だが、思春期真っ只中の杉山少年にとってはそうではなかった。
カッコイイという言葉が嬉しく無かった訳ではないハズだが、
演奏しているときの僕と、そうじゃないときの僕は、一体何が違うのか?
ということを深く考えるようになり、それはいつしか
演奏していないときにも、音楽を奏でていたい!
という気持ちに変わっていた。
楽器を弾いてない大半の時間の中で、「それでも僕は、音楽家だ!」と言えるにはどうであればいいのだ!?
モヤモヤした気持ちを抱えたまま岡大オーケストラに入団した僕は、ブタオ先生にお会いして驚愕した。
「この方は、常に音楽家」だ!!
と。
笑いあり、涙あり、崇高さあり、エロスあり・・
いままでクラシック音楽の体験の中で感じていたすべてのことを、先生はふだんの生活の中で常に体現していた。バイオリンの技術向上はとっくの前に諦めていた僕が、人生の師としてひれ伏した瞬間だった。
新日本フィルを卒業された先生が、今後どのようなご活躍をされるのか・・
これからどのように人生を謳歌されるのかということに、益々目が離せない。(尾道に移住されてこられたら、手厚く看病しますよ~❤)
杉山 晃一(スギトコ、第43回卒)