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鉄印帳の旅〈24〉阿佐海岸鉄道/線路を走るバス

https://asatetu.com

鉄道モード 阿波海南(徳島県海部郡海陽町)- 甲浦(高知県安芸郡東洋町)10km
バスモード 阿波海南 - 阿波海南文化村  甲浦 - 道の駅宍喰ししくい温泉
     (土日祝日は海の駅東洋町 - 海の駅とろむ1往復運行)

阿佐海岸鉄道ホームページより

世界初DMV

DMVというのはデュアル・モード・ビークル(Dual Mode Vehicle)の略。簡単にいうと線路も走れるバスです。赤字路線の解消策としてこれまで北海道や群馬、静岡などでDMVの導入計画が持ち上がっていましたが、実現したところはありませんでした。そんな中、阿佐海岸鉄道が2021年12月25日、世界で初めてDMVの本格営業運行を始めたというわけです。

鉄道モードの出発駅は阿波海南駅です。
徳島県といっても阿波海南は県内最南端のJR駅。高知との県境に近いので、関西から高速バスとJRを乗り継いで約4時間かかりました。

かつてはつながっていた線路は、DMVを運行するためにご覧のようにいったん分離されました。手前がJR牟岐線、向こうはDMVが走る阿佐東線。ここからバトンタッチです。

でも線路は続くよ

バスモードで走ってきた車両は、ここでモードチェンジして「列車」に変わります。

左右のグリーンのところが上りと下りの乗降場
見た目はバス
前の方から車輪が出てきて車体を持ち上げます
タイヤの後ろにも車輪

この駅は撮影スポットになっていてDMVを撮りにきた人たちが結構いました。

広々とした木造りの待合

私もモードチェンジの様子を撮影した後、次のDMVに乗車しました。
車内はバスそのもの。乗客は私を含めて2人しかいませんでした。

「モードチェンジスタート」のアナウンスが流れると阿波踊りのお囃子が車内に。
約20秒で「フィニッシュ」。車輪が出て車体が持ち上がったはずなんですが、車内ではほとんどわかりません。

線路はほぼ真っすぐなのでスピード感はあります。車窓だけ眺めていると本当に列車に乗っている感覚。ただ、丸ハンドルで線路を走るのは不思議な感じがしましたね。

これは帰りの甲浦駅出発時

途中、海部駅にはDMV運行前に走っていた旧車両が停まっていました。
車体には緑、青、赤のライン。現在、運行している3台のDMVの車体も緑、青、赤の3色です。

10分ちょっとで宍喰駅に到着、鉄印をゲットしました。

サーフィンで有名なところらしく、駅名標のデザインもサーフボード風

ちなみに帰りは道の駅宍喰温泉から乗車、バスモードも体験してきました。
甲浦駅でスロープを上がってモードチェンジするところは、アトラクションに乗っているようで楽しかったですよ。


〈おまけ〉
道の駅宍喰温泉にはジオラマがありました。