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物語でしか知らない

先日病棟の先輩看護師さんが言った。

ウチにもボーガン欲しいわ。

以前に泥棒に入られた事があるらしく、自分たちの身を守るために欲しいらしい。

その発言をした瞬間、周りから総ツッコミ。ボーガンを盗られたらどうすんの!?ボーガン撃てんの!?

そもそもボーガンの手に入れ方も知らないし、撃ち方も知らないし、人に向かって相手が死ぬかもしれない行為が出来るのか!?

そしてそして、嫁ちゃんの病院に罪を犯した人が受診に来た。それも、罪を犯して間もない状態で。

警察官と一緒に受診すると連絡があったが、罪について等詳細は教えてもらえず。見た目は普通の青年で受け答えもしっかりしていて、窃盗かなんかで捕まったのかな〜って感じだと思っていたらしい。

ところが、名前でニュースを調べると1時間前に妻を殺し上司と出頭した、と。

人を殺したすぐ後だと思えなかったと嫁ちゃんは言ったが、人を殺した人と対した事は未だ無い。

人殺しなんて作り話でしか知らない。映画ドラマ漫画。本当にそうなのか分からない。作った人の想像なだけかもしれない。

じゃあ、人を殺したからといって狼狽えてるとは限らないし、傍から見たら人を殺しそうに見えないのかもしれない。

世の中あまりにも作り話が出回り過ぎて、真実が曇ってしまっている。

真実は小説より奇なり、ではない。

元々真実は物語に干渉し、多く作られた物語が真実に干渉しているのだ。

そもそも真実なんて個人差があるんだからひとつでは無いはずだ。

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