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【コロナ禍】知事群雄割拠時代に思う新時代の潮流と今後の視座

こんにちは。
ku#26です。

今回のコロナ禍で、皆様感じているのでは無いでしょうか?そうです!各都道府県の知事の存在感が日増しに増しているのです。

中央政府が、関係省庁の多さ故に全体方針決定にモタつく中、3月にいち早く休校や外出自粛要請を打ち出した北海道の鈴木直道知事や、緊急事態宣言の解除基準を独自に定めた「大阪モデル」を打ち出した大阪府の吉村知事などが、特に目立っていますね。大阪維新の会も、前府知事(現大阪市長)の不人気を取り返してくれた吉村知事には、当面、頭が上がらないのではないでしょうか?小池都知事も、賛否両論はあれど、強烈な言葉でリーダーシップを発揮していましたから、流石は元キャスターの面目躍如と言った所でしょうか。

西村大臣を筆頭に、中央政府も、非常事態宣言を行い、一律給付金の交付を進めるなど、決められた枠組みの中で、最大限対応を進めており、一定の評価は出来ると思っています。
むしろ、経済再生担当である西村大臣は、経済と安全保障の異なる評価軸に挟まれながら、その役割以上に立ち回っているので、個人としては好印象です。(その割に、首相が全体感を見て判断せず矢面に立たないのは、バッシングのリスクを恐れてのことだと思います。)
全国的な病床の確保や、地方自治体への助成金などの後方支援は、中央政府にしか出来ませんから、今後より一層の奮起を期待したい所です。

今回、この様に各都道府県の首長の活躍(あるいは失態)が目立つのは、大きく2つの背景があったからだと思っています。

一つ目は、長かった戦後レジームからの本格的な脱却が、進んできたからだと思っています。平成を通して日本は、その余りにも膨大な社会保障費用の負担を押さえるため、小さい政府への転換を目指し、地方自治体に権限譲渡してきました。その成果が、東日本大震災や北海道胆振地震、九州豪雨など、近年立て続けに起きた未曾有の大災害を経て、それぞれの自治体の独立独歩の精神が育ってきた今、ようやく花開く時期に来ていたのだと思います。

二つ目は、コロナ影響が及ぶ範囲は地域限定的なものではなく、全国的なものであった点です。全国に包括的な方針を出さねばならぬ中央政府が対応を固めるのに時間を要した一方で、各都道府県は待った無しの状況に直面していた為、個別に対応を決めていかねばならかった。結果として、各都道府県の知事の対応(質、スピード)を、横並びで比較することが可能になりました。この横並びで比較できる、という事実が各都道府県の知事の、言わば人気投票化を加速させたと思います。

全体として見れば、中央政府に頼っていても、機動的な対応は取れない、と経験則的に学んだ各都道府県の地力が発揮されたと言えると思います。4月末に全国知事会議が、政府に先だって全国的な緊急事態宣言を要求した事例などは、地方が中央をリードした、という点で、非常にエポックメイキングな事例でした。

一方で、各都道府県の知事の人気に如実に差が出る環境を生み出したことは、とても興味深い一方で、少し間を置いて、冷静に判断する必要があるとも思っています。

今後、必ず今回の対応で名を馳せた知事達が、中央政府にステージを移してきます。今回のコロナ対応は、とかくスピード感のある、断行的な施策が持て囃される環境にありました。勿論、個人的には年の近い鈴木直道知事や吉村知事 の活躍は、胸をすく思いで見ていましたし、応援しています。ただし、腰を据えて構えていた知事達の、世を見る目が完全に間違っていた、とも言い切れないと思っています。

乱世の肝雄という言葉もありますから、断行は、蛮行にも通ずる可能性があることは、胸に留めておかねばならないでしょう。

人は歴史に学びますが、歴史は繰り返す、とも言います。先行き不透明な時代こそ、英雄が求められますが、人気先行の政治では無く、次世代の土壌作りが行える政治を求める、そんな視点を持ち続けた有権者でありたいと考えています。

ここまで読んで下さってありがとうございます。
皆様の知見をコメント頂けると、嬉しいです。

以上。

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