見出し画像

コロナ対策と空間デザイン~飛沫感染防止対策がインストールされたニューノーマルオフィスのデザイン

画像1

飲食店、物販店などの店舗空間からオフィスや医療施設、あらゆる空間において感染対策が求められる時代となったが、未だほとんどの施設がビニルやアクリル板等による簡易な仕切りによる仮設的な対応に留まっている。空間デザイナーとして、新たに生み出される空間には「感染対策を施しながらデザイン性の高い空間を提供する」この解を提示することが使命であると考えている。

(8)飛沫感染防止のための遮蔽ガラス

今回のプロジェクトは予備校のオフィスフロア。入学前の生徒と親に対し、予備校の説明をし、契約を交わす場所、企業にとって言わば新規顧客(生徒)を獲得するためのクロージングの場であり、非常に重要な空間となる。

(1メイン)飛沫遮蔽ガラスによる感染予防

飛沫シミュレーション

受付カウンターから面談席までつながる1枚の大きなカウンターがスタッフと顧客のエリアを分断し、抗ウィルス性化粧板で作られた天板上には前後交互に飛沫を遮蔽するガラスを設置した。

画像5

ガラスとガラスの間には200㎜の空間があるため、微細な飛沫の停滞を防止し、声を遮ることなく、書類の受け渡しなども容易に行える。

(7)飛沫を遮蔽しながら声を通す

遮蔽ガラスには特殊なフィルムが貼られており、透明ながらもプロジェクターの映像を投射することができる。これによりzoomなどのweb会議システムを使えば、遠隔地にいるスタッフが、まるで現地のカウンターに座って話しているように顧客と対話することもできる。

(2)zoomによるオンライン会話

このwithコロナと言われる時代がいつまで続くのか予見することはできないが、感染対策を鑑みた安心して過ごせる空間を提案することは、しばらく空間デザインの必須事項となりそうである。商業施設などにとっては商品やサービス内容に加えてこの「安心感」が得られるかどうかが常に顧客からジャッジされる大きな判断材料となる。

↑コロナ対策と空間デザインについて、オンライントークショーにてお話ししました。

パネラー: 橋本夕紀夫 さん、飯島直樹 さん、マンフレッド さん、松本哲哉(KTXアーキラボ)

コーディネーター
高橋 正明さん

↑コロナウィルス感染対策がインストールされたニューノーマルオフィス↑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?