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何年もかけて物語を綴って思うこと

お久しぶりです。何を書こうか迷っているうちに、だいぶ期間が開いてしまいました。
ちゃんと書こうと思うとどこか身構えてしまってなかなか書けないものですね。
もっと軽く書けると良いのですが、やはり公開されるという特質上、書く内容についても個人的にノートにつけている日記とは勝手が違ってくるようです。

さて、今回はたまにふと考えることを書いてみようと思います。
何年も長い時間をかけて物語を綴っていると、それぞれの年齢に合わせてその物語の見方、そして感情移入する登場人物たちが変わってくるという話です。

私が今までに書いたもので完結するまでに一番長くかかったのは、小学生から書き始め社会人になって完結した物語です。そう、約十五年もかかって書き終えたのでした。
書き始めた頃は主人公の少年少女たちが同じ年頃で、自分も一緒に冒険するようにお話を進めていました。正直、あまり深いことは考えず、好きなように思ったままを書いていました。
その当時に読んでいたただろう本や漫画の片鱗が伺えます(笑)

だんだんと年齢が上がるにつれて、物語の展開に関して矛盾が気になるようになってきます。このままではどう考えても上手くいかんだろ、みたいな。
同時に、数年も付き合っていくと登場人物たちの理解度も深まってきます。
この子はどんな子だったっけ?こっちの子との関係は?どんな秘密を抱えているの?こういう時、どういう反応をするの?
当時はイラストも一緒に描いていたのでよりイメージも膨らみ、そこからまた物語が進んでいくということが多々ありました。
見切り発車で始まった物語がいつの間にか大きく広がり、その風呂敷を畳もうと思ったらえらく大事になっていたのです。
うわあ、こりゃそう簡単に終わらねえな……何度そう思ってため息を吐いたか。

結局大きく三部作くらいになってしまったのですが、最後の方になって気付いたことが一つ。
初めは少年少女たちの冒険話だったのに、いつの間にか大人たちのお話になっている……!(別に大人向けというわけではないです)
当然主人公たちも作中で年を重ね成長し、彼女たちの行動で物語は進んでいきます。あくまでその物語の中のエピソードとして大人たちの話が出てくるだけです。
ですが、成人すると不思議なもので大人たちのお話の方に感情移入しちゃうんですよね。逆に、思春期の子どもたちの気持ちを思い出すのが難しくなるような。
同じ年頃だから書けた当時の熱量ある等身大の文章と、大人になったからこそ書ける少し悟ったような文章。
大人になる前にこの物語を終わらせていたら、きっとこんなに大人のお話に足を突っ込まなかったのだろうなとも思います。何かの拍子に思い出して掌編として書いたかもしれません。
むしろこれを広げすぎたから三部作なんてことになってしまったというのもあるのですが……。

改めて今まで書いてきたお話を見てみると、私の作品は圧倒的に中高生を主人公にした作品が多いです。
その世代が主人公の本や漫画ばかり読んでいたせいもあるでしょう。
一番多感な時期で、成長も著しく、学校という場が使えることが大きかったのだと思います。
私は何気ない日常のくだらない会話が大好きで、作中でもどうでもいい会話ばかりしているシーンが多いです(笑)

また、まだ社会人経験が浅く、大人を主人公にしたお話が書ける自信がなかったというか、よくイメージできなかったということもあるでしょう。
作中に関するエピソードは書いていましたが、メインにするとなるとやはり違うような気がしたのです。
では今なら書けるのか?というとまた別問題かもしれないですけど。

あとは、私が書く主人公たちのやりとりや行動には少しの憧れも混じっています。
中学の頃は小学校の時から仲が良かった友達もいて部活と創作活動に明け暮れていたのですが、高校生活はあまり楽しかった記憶がなくて。
自分でもずいぶんひねくれていたなあと思う時期で、今なら何であんなに頑なになっていたんだろう、もっと早くに手放して好きなことすれば良かったのにって思ったりもします。
そんな私ができなかった高校生活を経験したいという気持ちが、物語や登場人物たちに現れているような気がします。
ただ私の知ってる中高生のイメージが現在にも通じるのかどうかは分からないですけどね(笑)
軽い気持ちで書き始めてしまい、その分野の知識が浅くてごめんなさいというのもありますけど……。雰囲気で流してくれたら嬉しいなあ。

今は少しスローペースですが、何を書こうかと色々頭の中で巡らせています。
自分が書きたいものは何か。
今なら何が書けるのか。
今まで挑戦してこなかった分野にも挑戦できればいいなあ。

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