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どこよりも詳しいキムワイプの解説

 こんにちは,国際キムワイプ卓球協会広報局です。広報をしていると,「キムワイプって何?」「キムワイプと卓球は分かるが,キムワイプ卓球が分からない」といったご質問を頻繁に受けております。これまで当協会では,「キムワイプ卓球は自明」として,公式ウェブサイト等でも一切説明をしてきませんでした。というのも,キムワイプ卓球自体,当協会が始めたものではなく,協会創立時には既に存在していたからです。

 しかしながら,多くの方にキムワイプ卓球を知って頂くようになり,キムワイプ卓球からキムワイプを知るということまで起きている昨今において,この方針はやや不親切であるとの結論に達しました。そこで,何回かに分けて「キムワイプとは」「キムワイプ卓球とは」等のテーマで解説記事を書いて参りたいと思います。

 今回は,「キムワイプとは何か」について説明していきたいと思います。2012年頃までは,協会公式ウェブサイトのFAQにてキムワイプの説明をしておりました。たった1行で,gugurekasu.com(現在は存在せず)というウェブサイトに誘導するものでした。ところが,「ググレカス」の「カス」の部分が,カスが残らないという特性のあるキムワイプと相性が悪いということになり,現在では取りやめております。

キムワイプ概観

 キムワイプは,1947年に米国Kimberly-Clark社から発売されました。従いまして,ブランドは70年以上も存在していることになります。当時は,理髪店用のネックストリップとして売られていたのですが,次第に用途が広がり,現在ではキムワイプ卓球に使われているというものです。

 現在でも,Kimberly-Clark社はキムワイプを発売しています。ブランドラインがややこしいのですが,まずKCProfessionalという業務用製品のラインがあり,その中のKIMTECHという研究用品のラインに属しています。こちらを見て頂きたいのですが,デザインは日本のものと異なります。ここで1つ気付くことがあるかと思います。日本でキムワイプを製造販売している日本製紙クレシアが,近年突如発売した新製品,「キムワイプ S-200 mini」と,「キムワイプ S-250 リントガード」は,他のキムワイプとデザインが異なっているという点です。そう,S-200,M-150,L-100は日本独自のデザインなのに,S-200 miniとS-250 リントガードは米国のデザインに似せているのです。実際,突如KCProfessionalのロゴとそっくりの日本製紙クレシアProfessionalのロゴが入るようになりました(その後,S-200等にもロゴが入るようになりました)。

キムワイプの日本展開

 現在,Kimberly-Clark社のキムワイプが日本製紙クレシアによって日本で展開されていますが,その歴史を追っていきます。まず,Kimberly-Clark社は日本進出のために,1963年に十條製紙と合弁会社「十條キンバリー」を設立しました。そして,十條キンバリーが日本でキムワイプを製造し始めました。その後,1986年には十條製紙の完全子会社になりました。

 1993年に十條製紙と山陽国策パルプ合併し,日本製紙になりました。そして,十條製紙の子会社であった十條キンバリーと,山陽国策パルプの子会社であったクレシア(1993年まで山陽スコット)が,1996年に合併し,クレシアとなったのです。そして,2006年に日本製紙クレシアに社名が変更され,現在に至ります。

 キムワイプの視点から見てみると,1996年までは十條キンバリーに製造され,2006年まではクレシアに製造され,その後は日本製紙クレシアに製造されているということです。

キムワイプの種類

 キムワイプの箱の裏面もまた,製造会社の歴史と共に変遷してきました。こちらは,十條キンバリー製のキムワイプです。

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こちらは,クレシア製のキムワイプです。

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 このテクノ君とワイピーちゃんに見覚えのある方は多いと思いますが,これはクレシア時代のキムワイプの箱の裏面に登場しているのです。現在では見ることができません。

 また,日本製紙クレシアは本社移転を2回行っており,裏面の住所が異なっています。2009年までは東京都新宿区西新宿6-22-1,2013年までは東京都千代田区一ツ橋1-2-2,現在は東京都千代田区神田駿河台4-6となっています。キムワイプの箱の裏面を見れば,いつのキムワイプか分かるのです。

キムワイプ卓球とキムワイプ

 キムワイプ卓球に適したキムワイプはどれなのでしょうか。最も良く使われるのが,S-200です。キムワイプ卓球を始めたいという方は,まずS-200をお使いになって下さい。また,S-200 miniは上級者向けとして展開されています。

 M-150やL-100の出番はないのかというと,そんなことはありません。この2つは,専ら場を区切るために用いられています。

キムワイプ関連製品

 アズワンが,キムワイプホルダーを発売しています。長きにわたって,アズワンの独占体制だったのですが,2016年に満を持して日本製紙クレシアよりキムワイプディスペンサーが発売されました。どちらも結構良いお値段ですので,持っているだけで自慢できます。

終わりに

 本稿を通じて,キムワイプが何であるかはもちろん,キムワイプの歴史や種類について知って頂けたことと思います。次回は,キムワイプ卓球が何であるかをサイエンティフィック・スポーツの観点からご説明して参りたいと思います。

利益相反に関する情報開示

 当協会は,本記事を執筆するにあたり,いかなる企業からも支援を受けておりません。


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