311を想う

10年が経った。

風化させたくない思いと、風化していく現実の間で生き苦しくなっている。

どれだけの人が見てくれるかわからないから思い出話でも書こうかな。

記憶に残っていないだろう当時2歳だった我が息子の為に。

お前の姉はな、当時年長さんとは言え6歳の子供だ。

そんなお前の姉がな、お前の父が保育所に迎えに行った帰りの車中。

大きな余震が来るたびに後部座席でお前の姉がお前をギュッと抱きしめたんだ。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」って

お前の姉はすごいだろ。

だからってお前もがんばったんだぞ。

ママがいないと寝れないお前が、避難していて戻って来れないと感じたのか一晩だけ頑張って寝たよな。

そんなお前ももうすぐ小学校卒業だ。

天才になれとは言わない。

人並みでいいからしっかり生きれ。

でもな、この震災での教訓は絶対に忘れるなよ。

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