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コーキングの劣化は経年劣化の兆し

使われていない建物は見たことがない、コーキング。隙間と隙間になるところに使われていて、建築の場合、気密性や防水性の目的として、隙間を目地材などで埋める時に使われます。屋根や外壁の外装工事では建物の内部に雨が入りこまないよう、雨水の侵入を防ぐ目的で使用されているのがコーキングです。
ひとたび雨漏れをおこすと、いの一番に疑われてしまうのがコーキングですが、雨漏れの原因だけではなく、外装のメンテナンスの時期の目安にもなるかと思います。

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よくホームセンターなどで見かけることができるコーキングは、先っちょに細長いノズルがついた筒状の形をした物が売られています。

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コーキングは、粘着性・弾力性があって樹脂のような仕上がりで隙間と隙間となる、目地と呼ばれる箇所に充填する材料。コーキングガンと呼ばれる物を使ってコーキングを押し出していくように使っていきます。
建物では外壁の隙間・目地でよく見かけることができると思います。

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サイディングやALCパネルなど新建材の外壁を張った時にできる、隙間・目地に充填されますが、サイディングやALCパネルなどの硬い商品の外壁材は、外壁と外壁を隙間なく、くっつけて張ってしまうと、気温の変化などで膨張や伸縮、建物自体の揺れなどが原因で外壁が割れてしまったり破損のおそれにつながってしまいます。
そこで、外壁と外壁の間に一定の隙間・目地を作ってあげることで、伸縮・膨張の対策となり、その隙間・目地をコーキングで埋めることで防水・気密対策につながります。
コーキングの弾力性・粘着性を利用して外壁材の伸縮・膨張対策が外壁においては、コーキングの大きな役目になっています。

しかしこのコーキングは、雨風や紫外線などで経年劣化をおこしやすい商品です。
経年劣化が進むとヒビ割れやめくれなどの症状があらわれ、外壁材の損傷や雨漏れにつながってしまうことがあります。

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↑外壁材と外壁材の隙間・目地のコーキングが真っ黒になりヒビ割れをおこしてしまい緩衝材の機能が効かずに、外壁材の浮きもおこってしまっています。

長年の雨風・紫外線にさらされると経年劣化をおこしてしまう、コーキングにもメンテナンスは必要になってきます。
ちょっと前までのコーキングのメンテナンス時期は、10年ほどぐらいでしたが、最近では紫外線の強さや雨の量が増えてきたことから、ぼくは7年ほどの時期でメンテナンスの目安にしています。

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コーキングがヒビ割れやめくれがおこってしまうと、そこから雨水が侵入しやくすなり、雨漏れがおこると即疑われてしまうのが、コーキング。
コーキングは必ず劣化してしまいます。
雨風や紫外線などの影響でコーキングがいつ劣化をおこしてもいいように、目視はできないけど雨風や紫外線などの影響を受けない二次防水は必須です。しかし、それでも雨水が建物内に侵入してくることは、建物を支える柱などの構造・躯体や外壁などの浮き、塗装の変色などいろいろな影響を与えてしまいます。
なのでコーキングの劣化は、外壁材が経年劣化しはじめている兆しだと思います。

また、ホームセンターでも簡単に手に入れることができるコーキングなので、お施主さん自身で補修をしてしまうケースもあります。コーキングにも変性シリコンやウレタン、シリコンなどいつかの種類があります。その際、塗装がのらないシリコン剤が打ってあったりすると、かえって外壁材にダメージを与えてしまいます。

雨漏れをおこしていなくても、コーキングのメンテナンス時期を見計らい、ヒビ割れ・めくれがおこり始めたら、近くの工務店さんや屋根・外壁など外装を専門的に扱っている方に相談してみるなど、建物の経年劣化を兆しを見逃さないようにすると少しでも長持ちする建物になるかと思います!!

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