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「換気」に必要な屋根工事

工場のなど密閉され気密性の高い建物には欠かせない「屋上換気扇」。
屋根の上から突き出しキノコのような形をした物で、ベンチレーターとかルーフファンとも呼ばれ、建物内の換気をする装置。
建物の中を換気することで、建物の中の粉塵やガスなどを建物の外に排出して、建物の中で働く人の健康管理維持、建物の保全、最近では夏場の暑さ対策の一環などいろいろのことに役立っています。
工場の屋根には無くてはならない屋上換気扇は、屋根に取り付けるので屋根工事にはきっても切り離せない工事の一つです。

屋上換気扇には、「自然換気」と「強制換気」の2種類あります。

自然換気は、その名通り自然の風の力と温度差を利用して建物の中を換気します。窓を開けて建物内の空気を対流させることで換気ができるのが自然換気の特徴の一つ。屋上換気扇の場合は、温度差も使った換気の仕方があります。空気には温かい空気と冷たい空気があり、温かい空気は上の方に、冷たい空気は下の方にたまる性質があります。よくお風呂に入る時、上の方は温かいけど、下の方は冷たい時と同じ原理。

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自然換気屋上換気扇はこの自然の法則、温度差を利用して、建物で一番高い屋根に穴を開けて、そこに屋上換気扇をつけて空気を循環させることで換気することができる装置。

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そして動力を使った「強制換気」↑。新鮮な空気を取り入れる給気と汚れた空気を排出する排気を機械の力、動力で強制的換気ができる商品です。
強制換気には、第1種・第2種・第3種・第4種に分かれています。

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給気・排気とも動力を使ったり、どちらか一方を動力で補ったりと建物の用途で使い分けることができるのが、強制換気の特徴です。
動力を使っているとはいえ、温かい空気は上に冷たい空気は下にたまる自然の法則を使った換気の仕方は自然換気の方法と同じ。
そしてここ最近工事依頼で増えてきているのが、夏場に向けた暑さ対策。
工場の中は、密閉されていることが多いので熱がこもって暑いです!
この自然の法則を利用して、上にたまった温かい空気を建物の外に逃して空気を循環させて、室温低下の効果があるそうです。

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そしてスレート屋根、折板屋根、コンクリート躯体にも取り付けることができるので、屋根工事の雨仕舞いに関わってきます。

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↑とある屋上換気扇取り替え工事の屋上換気扇を取り外した状況です。
建物の中から巻き上がった粉塵が屋上換気扇の周りに付着しています。屋上換気扇が付いていなかったら、粉塵が建物の中に堆積して中で働く人の健康阻害や機械の故障につながってしまいます。

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で今回の問題箇所は、↑の写真の赤丸の部分。屋根から立ち上がった雨仕舞いの水切りが、下地となる高さまで届いていなくて、途中で切れてしまってます。
屋根に穴を開けて換気するいじょう、屋根の周りの雨仕舞いをしっかりとやらないと換気の意味がなくなってしまいます。

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コーキングを代用して雨仕舞い。新築の時などは水切りを下地の天端まで伸ばして、屋上換気扇と水切りがかぶさるところをコーキングで打っておくとより安心です。
屋根に穴を開けることで、建物の中の汚れた空気を新鮮な空気に入れ替えてくれる屋上換気扇。
換気するためには屋根の雨仕舞いが必要なので「換気する」=「雨仕舞い」って考えると屋根の仕事っていろいろな場面につながっていることをもっと意識して仕事しようと思いました!


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