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建物に雨水を近づけない水切り

雨水を建物に当てない・流さない・溜めない方法や、雨水が穴を通って移動させないようにするか雨水が途中で止めるような方法など、建物に雨水を近づけないようにする雨仕舞い。
雨仕舞いの一つに、「水切り」。というものがあります。
建物の表面から流れる雨水を外に逃し受け流すような形をしていて、建物に雨水が入らないよう雨漏れを防ぐ役目や汚れ防止にも役立つなど。建物のいたるところで「水切り」は使われています。

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「水切り」と聞いて一番はじめに思いつく代表的な水切りが↑のような形をした「土台水切り」・「腰水切り」といわれるものです。
外壁材の表面を流れてくる雨水を建物を支える大事な基礎とよばれる箇所に雨水を直接受けないようにしているのが、「土台水切り」・「腰水切り」。
この「土台水切り」・「腰水切り」が建物の上から流れてきた雨水を受けることで、基礎と外壁材の隙間から入り込もうとする、雨水を外に逃す役目をしています。

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↑*住宅建築専門用語辞典さんより拝借。こんな感じで建物の上から流れてきた雨水を受け流すようになっています。

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また住宅などのベランダ・バルコニーの箇所でも似たような形をした「水切り」が付いていることがあります。こちらは建物の基礎・土台になるところではないので、ただの「水切り」とよばれることがあります。

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↑雨押え水切り。外壁材と屋根材がつながる箇所に取り付けられています。
この水切りもやはり、外壁から流れて落ちてくる雨水を屋根の中に入らないよう受け流す仕組みの水切りです。

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雨押え水切りの下に入れた二次防水の役目をしている、「捨て水切り」。
外壁材・屋根材が経年劣化をおこして、外壁材の隙間に雨水が入ったとしても「捨て水切り」が雨水を受け流して建物の外に雨水を流す役目をしてくれています。

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屋根材にも水切りはあります。「軒先水切り」。
屋根材から流れ落ちてくる流れ落ちてくる雨水を受け流し軒樋に受け流す役目の「軒先水切り」。

どの水切りも雨仕舞いの仕組み、「建物に雨水を近づけないようにする」をしています。
外壁材・屋根材などの外部になるものより突き出したような形になることで、雨水を受け止め・流し・外に逃す。ことで雨仕舞いの一つの仕組みが出来上がります。

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建物のデザイン・外壁材の形状、納めなどで水切りが取り付けれない場合もあります。そうした場合、↑の写真のようなケースではコーキングが雨水を受け止め・外に逃す役目をしています。が、コーキングが経年劣化をおこしやすい商品です。このコーキングが経年劣化で切れてしまっていいような工夫・二次防水などの雨仕舞いがされていればいいですが、もしされていないとすると。。。

建物から流れ落ちてくる雨水が受け流すように取り付ける「水切り」はまだまだいろんな形をした物があります。素材のガルバリウム製やステンレス製なども含めるとたくさんの種類のものがあります。
「水切り」とは、「建物に雨水を近づけないようにする」雨仕舞いの一番の仕組みで雨漏れを防ぎ建物にとって大切なものが「水切り」です。


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