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6つのメガネの交換日記 17通目〜私のヒーリングスポット「お山」〜

年齢も仕事も性格もバラバラ。 大人6人による「6つのメガネの交換日記」、17通目です。

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5人のメガネたちへ。

皆さまこんにちは。あるまでございます。

新年度が始まってもうすぐ一月経とうとしていますね。新しいリズムにご家族も慣れてきていますでしょうか?

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私はこのひと月、春の恵みを感じるシーンがたくさんありました。桜を楽しんだのはもちろんのこと、今が旬の牛蒡やアオサをいただいたり、畑に生えているセロリを初めて見たり、そのセロリを食べてみたらとても野性味あふれる味だったり、枯れかけた庭の木蓮から新芽が次々芽吹いて感動したり、大好きなイチヂクの苗を植えたり、お手製のヨモギオイルを頂いたり、、、。(頂き物が多かったす。)そして今、山の色とりどりの緑と夏に向かって変化している海の青色が私を元気にしてくれます。春の豊かさをいつもより強く感じる年のような気がします。

前回rucoさんから「元気になるお気に入りのお店ありますか?」という問いがありましたね。美味しいものが頂ける場所ではないのですが、癒されて、エネルギーがもらえる私のお気に入りの場所を紹介したいと思います。

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 4月初め、私たち家族が「お山」と呼んでいる場所へタケノコ掘りにいってきました。そこは実家の山で、鶯の声が響き、菫をはじめ、春の野花があちこちで花をさかせていました。子供たちが小さい頃は、山遊びを楽しんだものです。自宅から車で1時間ほど走っていく、人がほとんどこない静かな所です。静寂のなかに澄んだ空気が満ちていて、風が吹くと竹がぶつかってカラコロと心地よい音がします。

写真のタケノコは見事にニョキニョキ伸びていますが、これは収穫対象外。我が家では、ほんの少し地面が盛り上がっているところを掘ってタケノコを探し出します。そのための地面の表面をつつく杖のような道具もあるのですが、父は遠目で見ただけで大体どこにあるかわかってしまいます。鍬の扱いも、足腰の強さも80歳近くの父に全くかないません。一緒に作業をしているうちに、子供の頃に戻った気分になっていました。幼いころ、不器用な私は作業がスピーディーにできず、もたもたすることがしばしばありました。そんな私に向かって「どら、貸してみろ」といって、父は代わりに作業をしてくれました。それを横でみている私は、いつもとても安心した気持ちになったものでした。温かい思い出です。

お山には、竹林のほかに、枇杷、柑橘類、ブルベリー等の果樹が植えてあります。小さいながらも梅が実をつけてきました。もう一月もしないうちに収穫できるでしょう。去年収穫したものは、梅ジャムと梅酢と梅味噌になりました。梅酢は、はちみつと混ぜてヨーグルトにかけたり、豚肉を煮るときに使います。いつも使う酢と違うフルーティーな味わいがいいですよ。ぐみも梅と同時期に収穫です。皆さんはぐみ、知ってるかしら?つやつやとルビー色に光る楕円形の実がなる木です。味は、少し酸味と渋みが強いサクランボ、というところかしら。私が小さいころはわりと見かけることがあったのですが、最近は住宅地ではほとんど見かけなくなってしまいました。そのまま食べることもできますが、私はジャムにします。去年は紅茶に入れて楽しむことが多かったです。

話はそれますが、ソロキャンプにはまっている夫は、たまに一人でこのお山にやってきます。テントを張り、読書をしながらコーヒーを頂くことを楽しみにしているようです。夕方には、自宅で過ごしている家族へ食事の写真をLINEで送ってきます。下味をつけた肉を網で焼くだけの時もあれば、炊き込みご飯を作ったり、時には燻製を作ったりしています。ビール片手に食事をする写真は何時になくいい笑顔です。夜になるとイノシシやイタチがやってくるらしいです(足跡がある)。今までに数回、眠っている時に「何かがいる」気配を感じ、一睡もできなかったことがあるそうです。そんな怖い思いをするなら泊まらなければいいのに、と思うのですが。昔教科書で読んだ植村直己さんの文章の中で、テント越しに白熊の気配を感じ、息をころして通り過ぎるのを待っているシーンがあったっけ?こちらはイノシシだけど、怖いことには変わりないはず。日常でまれにシカやイノシシを見かけるような田舎に住んでいますが、それでもこんな至近距離での遭遇はめったにできる経験じゃありませんよ。

お山では五感がフル稼働です。土の香り、雨の香り、季節ごとの木の香りがします。5月になると新緑のむせかえるような香りで満ちることでしょう。竹林はより静寂でひんやりした空気が流れています。見たことはあるけれど、名前を言えない草花もたくさん咲いています。野花図鑑をもってくれば一日十分楽しめそうです。鳥の鳴き声はエコーがかかり、たまに猿の鳴き声も聞こえます。地面がデコボコしているので、一歩一歩慎重に踏みしめながら歩きます。ブルーベリーが実をつければ、もいでそのまま口に放り込みます。

お山にくると色々な感情が湧き出てきます。幼いころの温かい思い出、子供たちが元気よく走り回っていた思い出、五感を使って体にエネルギーが充電されていく感覚に胸いっぱいになります。いつも食べるラーメンも、ここでは数段味のレベルがあがる気がする。そして心豊かな気持ちになって明日への活力にしているんだと思います。

自分が生活するこの地域への愛着が増していき、ないものねだりをするのではなく、ここにあるものに幸せを感じられるようになってきました。ありがたいことです。

次はkiccoさん、よろしくお願いします!!




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