人の「資質」には変わるものと変わらないものがある

人材を選ぶ上で「何を見ればいいのか?」という問いに対して、絶対的な答えはない、と私は思っています。

ただ、1つの尺度として面白いものがあったので紹介させてください。産業・組織心理学分野の研究者であり、コンサルタントでもあるブラッド・D・スマートの著書「トップグレーディング採用術」より、以下一部抜粋しています。

比較的簡単に変化

・リスクに対する指向性
・(技術的知識的に)最先端であること
・教育
・経験
・自己に対する認識
・コミュニケーション(口頭)
・コミュニケーション(文章)
・第一印象
・顧客志向
・コーチング能力
・目標設定
・エンパワーメント

可変的だが変わりにくい

・判断能力
・戦略的スキル
・ストレスマネジメント
・適応力
・傾聴
・チームプレー
・交渉スキル
・チームビルディング
・変革のリーダーシップ
・コンフリクトマネジメント

非常に変わりにくい

・知能
・創造性
・概念的能力
・部下への鼓舞
・エネルギー
・情熱
・野心
・粘り強さ

参照: ブラッド・D・スマート「トップグレーディング採用術」(ダイレクト出版、2005)

理論的に言えば、「変わる可能性のある資質」は選考での優先度は低く、「変わりにくい資質」を優先的に確認するべき、ということにはなりますが、そのためには、変えるための「育成」のナレッジやリソースが必要であり、全てをそのまま評価基準に落とし込めばいい、ということにはなりません。

選考基準の作成/見直しのタイミングで、1つの尺度として参照いただく上で役に立つ情報だと思います。

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