ブルワーカー〜「なつかし断捨離日記」
みなさん、こんにちは。
ケイズハウスのなかの人です。
ケイズハウスは、実家じまい(相続)や
マンスリーマンションを得意とする不動産会社です。
古ぼけてしまった大切な実家。
まるでタイムスリップしてしまったかのような子供部屋。
親と子の未来を見据えた断捨離は、宝物と感動でいっぱい。
このコラムでは、昭和の昔、
こどもたちには「ちょっとだけ手の出しにくかった」
ベストセラー商品の当時の価格や時代背景を探りながら、
その魅力を語っていきたいと思います。
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故安倍首相は成長戦略への起爆剤として三本の矢を用意しましたが、高度経済成長から近年に至るまで、我々の生活には忘れられない三本の矢(棒)がありました。
後年、物干し竿の代わりを果たすことになった「ぶら下がり健康器」、ブルブルと身体を震わせ、最後には天井の照明を叩き割ることがお約束であった「ボディブレード」、そしてもうひとつが、今回ご紹介する「ブルワーカー」です。
ブルワーカーはドイツで発明された「科学の体育道具」です。押したり引っ張ったりしながら筋力増強を図る夢のようなマシーンです。1960年代の後半から通販などを通じて日本でも発売されるようになりました。
1974(昭和49)年当時の広告によりますと、価格は9800円。消費者物価指数で現在の価格に直すと約2万円です。
同じく置物系健康器具の大物「ジョーバ」並みの破壊力はありませんが、短めの物干し竿候補としては、なかなか立派な値段です。
私たちは、少年雑誌の広告に載っていたコレを欲しがりました。広告の写真やイラストで描かれるガイジンのように「カッコよく」なりたかったからです。
買ってから成果を出すためにけっこうな「努力」がいるなんてことはさっぱりわからずに、ただただそれを欲しがったのでした。
冷蔵庫を買えば生活が豊かになり、テレビを買えばお茶の間が楽しくなります。高度経済成長時代に見られた、へんな「メーカー信奉」です。
このようにして、日本の家庭には三本の矢が奉納されました。
「ぶら下がり健康器」「ボディブレード」、そして「ブルワーカー」。
これらは破魔矢と同じ、大事な信仰対象として、いつまでも大事にされていくに違いありません。
では、また、次回をお楽しみに。
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