# 301_机上“に”空論
形式:
公開レクチャー+ディスカッション
日時:
2023年3月7日(火)13:30〜17:00
13:00より会場にて受付開始
会場:
京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab 2F
※フィジカルのみでの開催です。オンライン配信等はございません。
参加方法:
参加は無料です。学内者はもちろんのこと学外者も参加可能です。人数の把握のため、参加希望者の方は以下のフォームより必要事項を記入し送信してください。
概要:
KYOTO Design Lab 2Fを舞台に、哲学やデザインあるいはデジタルファブリケーションを専門とする研究者や実践者が集い、公開レクチャー及びディスカッションを行ないます。また1Fのファクトリーにてトーク内で登場した「概念」の物質化が並行して行われます。最後に物質化されたそれを2Fの机上に置き全員で鑑賞します。別の「現実」を思考するための手段としてのデザインやファブの可能性を探る、公開実験です。
また本催しでは映像や写真での記録を行ないます。聴講者の方が映り込む場合がございますので、予めご了承ください。
タイムテーブル:
13:30-13:50
本催しの趣旨について紹介/島影
簡単な自己紹介/出演者
13:50-14:10
ショートレクチャー「解放/生活/運動としてのデザイン」/島影
14:10-14:30
ショートレクチャー「空間と身体と物の共振」/梶谷
14:30-14:50
ショートレクチャー「関係の美学としてのデザイン」/水内
14:50-15:00
休憩
15:00-16:00
ディスカッション/島影+梶谷+水内
16:00-16:20
質疑応答/全員
16:20-16:30
休憩
机上に空論を置く/津田+井上
16:30-17:00
机上に置かれた空論に関して簡単に紹介/津田+井上
鑑賞/全員
まとめ/出演者
※あくまで仮のタイムテーブルです。当日変更になる可能性がございます。
開催にあたって:
私、島影がKYOTO Design Lab(以下Dラボ)と関わらせてもらいはじめたのは2021年の秋からです。それから約一年半ほど経って、だんだんとその「場」への解像度が上がってきたように思います。
やはり特徴的なのは、その空間(あるいは建築というべき?)でしょう。既存の校舎と似たフォルムでありながら、ほぼ壁がなく縦長にズドンとひらけた空間。それが同じく一階二階とある。
一階のファクトリーではデジタルファブリケーション機材をはじめとした多様な設備が稼働し日々なにかが多産されている。一方、二階ではエスキスやワークショップが行われ、批評や言葉、あるいは「空想」がつくられる。
この催しについて考えているときにDラボの建物全体で、なにか「蒸留」されているようなイメージが浮かんできました。そして、そのイメージをそのまま形にしてみてしまおう、というのが本催し「机上“に”空論」です。その言葉のまま、空論を机の上に置いてみたい。
と、ここで出演者の方々を紹介します。まず哲学対話などをはじめインクルージョンのための哲学実践を行なう哲学者の梶谷真司さんです。梶谷さんにはヘルマン・シュミッツという哲学者の視点から、「空間と身体と物の共振」というテーマでお話ししていただこうと思っています。次にデザイン研究者の水内智英さんです。水内さんには「関係の美学としてのデザイン」をテーマにお話を伺えればと思っています。次に私、島影圭佑ですが、自身のプロジェクト群を「解放/生活/運動としてのデザイン」という切り口からご紹介しようと思っています。またそのレクチャーパフォーマンスのようなものに加えて、Dラボ二階にて、そのプロジェクト群の簡易的な展示を行なおうと思っています。
次にファブやサステナビリティに関する実践的研究に取り組まれている研究者の津田和俊さんです。最後にDラボのテクニカルスタッフである井上智博さんです。
私がDラボに来て最も感動したのは井上さんやそのお弟子さんに相当するテクニカルスタッフの方々の存在です。まずファクトリーという場はひらかれていて、そこになにかをつくりたい学生が来て、そして井上さんをはじめとしたテクニカルスタッフが機材の使い方を教えたり、つくることをサポートしたりする。ファブを実践する環境の一部としての人。これら三者の組み合わせによって、機材は生き生きとしているし、場も生きている。
Dラボ二階で梶谷さん水内さん島影でトークを行ない、その様子を一階にいる津田さん井上さんに配信する。津田さんと井上さんで話し合いながら、二階で立ち上がったトークの雰囲気やその質感、現れた概念をファクトリーにある様々な機材で「物質化」してもらう。
最後に、それら物質化されたなにかを一階から二階に持ってきてもらい、机の上に置く。それをみんなで観たり触ったりしてみる。そのとき、なにを想ったり、考えたりするのだろうか。このテキストを書いている今は全然想像できていない。
でもこの実験の先に、デザインやファブの新たな意味や役割の手がかりが見つかりそうな気がしています。この実験に立ち会いたいという方は、ぜひKYOTO Design Labにお越しください。そして一緒に机上に置かれた空論に触れましょう。では現地で!
KYOTO Design Lab 特任研究員 島影圭佑
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