OASIS 〜リストラーズ随想〜

仕事をしていると、嫌なことがあって凹んだ気分のまま帰宅の途につかなきゃならない時がある。
お酒が飲める人なら、帰りに一杯やって気分転換するんだろうけど、生憎私はそんなに飲めない。
心がしぼんでしまって、沈んだ顔つきで帰ってきた私に家人が何かあったのかと尋ねてくれるのにうまく説明する気力も湧かない。

そんな時、リストラーズの動画を見ると凹んだ心が暖かく膨らんでくる。

歌っていることが幸せで、心許せる仲間と作品を創り上げるのが楽しいんだ、何より視聴者を楽しませたいんだという気持ちがプラスの波動となり、美しい音楽に乗ってメンバー全員から眩しいくらいに放たれてくる。
それが私にエネルギーを分けてくれるのだ。

彼らの日常はそれぞれに本業がおありで、上手くいっている時もあれば、思うにまかせない時もあるだろう。優秀な方々だと推察するが、仕事をしている以上嫌なことを避けて通れないのは私と同じはず。

一方彼らは仕事を離れたところで好きなメンバーと好きなことを楽しみ、多くの人々の心を動かしている。

定時を過ぎれば自分の時間は全て自分のもの。仕事をしている時の私は私の中のほんの一部分でしかない。
上手くいかないからって、残り全ての私がダメなわけじゃないよと彼らが動画を通して語りかけてくれているようで、その言葉をもらいたくてスマホの画面を開く。

これを現実逃避というのだろうか。
多分嫌なことの続きを明日も生きていかなきゃならないんだもの。ほっと息がつけて元気をチャージできる心のオアシスがあってもいいじゃない。

今日もリストラーズの動画を見て自分をちょっと充電したあと、私みたいにバッテリーの残量が少なくなったスマホを充電器に繋いで眠りにつく。

うん、きっと明日も頑張れる。