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魂が揺さぶられるという噂のアートワークショップを1日体験してみた

こんにちは。

昨年夏頃から独学で絵を描き始めた私。
描き進んでいくとどうしても脳味噌で描いてる
感じがするというか。

常に
・どう描けば満足してもらえるか
・綺麗に描かなくちゃ
・描きたいものってなんだろう

と脳みそフル回転の状態で描いていて、
なぜか途中から楽しくなくなるという。
負のループ。

そこから脱却したい。

そして、人と一緒に絵を描いてみたい、
自分の絵は人を動かせるのか試したい、
という色んな目論見もあるし、

心が「行け!」と言っていたのを
キャッチしたので、
アートワークショップに参加を決めた。

クリスマス、単身熱海へ

会場は、熱海。
地元静岡県内ではあるけれど、
一度も訪れる機会がなかった。

そもそもワークショップにお誘いを頂いた人物は私の直の知り合いではなく、顧客様のお知り合いの大野幸子さん。

ゆっこさんも元々絵を描いていた訳ではなく、
本当に突然、画家になる!と決意されたそう。
なにその勢い。なんか、ワクワクするよね。

ガムシャラに動いていると、
渦が巻き起こるって本当なんだなと
ゆっこさんのお話を聞いて実感しました。
(実際に渦に巻き込まれに行った1人)

さて、ほぼアウェイの中参加を決意した私ですが、楽しみで楽しみで仕方なかった。

ネイルのお客様に
「クリスマスはどうするの?」
と聞かれる度に誇らしげに、

「お休みなんですが、一人で熱海に。。」
「ワークショップを体験しに行ってきます!」

と何度もお話して、きっとウキウキが漏れ出ていたことでしょう。

緊張しながらも、浮き足立っていました。

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この車座から全てがはじまる

新鮮で神聖で新生な瞬間を身体で味わう

このワークショップの後、
1人で絵を描く前に必ず行う習慣ができた。

それは、「チェックイン」

好きな香りのお香を焚き、
音叉の音に耳を澄ませる
(持ってないのでyoutubeで再生。笑)

実際にワークショップで味わったのとは
また”別物”ですが、疑似体験ね。
感覚を似せるって大事。

実際にワークショップ時に
チーンと音叉が鳴った瞬間、

これは、、なんだ!!?
少しでも乱してはいけないこの空気

自分の奥底に深く沈む、潜る感覚
真っ黒でなく、深い青色、紺色、藍色

携帯のバイブ鳴ったらまじ顰蹙だから
ライン、メール連絡こないで欲しい。
と心の中で思いながら、

何を考えても、何を思っても許される
とても懐の深い時間に心を委ねました。

チェックインは、
その時の自分の状態を確認する作業
身体の痛み、重み、心の状態、傾きなど
なんでも感じれば良いのです。

そしてまずそれを描く。
ワークショップ時は絵の具でなくクレヨンだったので、私も忠実にクレヨンを買い足した。
ほくほく。

これは欠かさず毎回やるようになった。
大好きな時間。

チェックイン時に描く絵もその時々で様子がまるで違って、意識を可視化するとこんな感じなのね。と自分でも知らない領域に触れられる。

大切な儀式

「自分が水風船から産まれ落ちたなら」

まず自分の内側を描いてみる

そんな風にして絵を描こう!と筆を取ったことがなかったので、テーマ自体が新鮮

心や体に聞いてみる。
なんて問いかけたかは覚えてない。
でも、答えはすぐに出た。

「深い深い紺」

私の核は、きっと限りなく黒に近い紺で、
それが真ん中にふわりと浮かんでいるのが見えた。感じた。

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「凛」と名付けた
核の周りは水っぽくて、曖昧。

それから、主催者の峻介さんが
「その絵を左隣の方に渡して下さい」
と言う。

なにそれ〜めちゃ楽しそうやん。
でもあんまり、絵を触らないで欲しい。
ありのままを大切にして欲しい。

と、まるで我が子を託すように送り出す。

そんな意識を汲み取るように、
「他の人の絵に”尊敬”を持ちながら描き足してくださいね」との声がけ。

決してその人の意図を邪魔しないように。
これはこれで緊張した。
描き手が大事にしているものを一緒にそっと包み込むように描いた。

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無事私以外の8人の手が加えられ、
小旅行から戻ってきた我が子

わー!「禅」になってる!!!

まるで梅雨時のお寺のような、
極楽浄土のようなあたたかい光もある
こんなに和テイストになって帰ってくるとは。
自分だけでは出せない味

「破壊と再生」

お次は「破壊したいもの」を描く
破壊したい概念、文字、色、物、事、、

「私らしさ」の破壊がしたい。
自分に問いかけると答えがスルリと出た。

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この時破壊したかったのは、自分が思う自分らしさだった様に感じていた。

けれど本当に壊したいのは、
「他の人から見出された自分らしさ」だ。

これまで私は自分を殺して生きてきた。
周りに合わせる事、空気感を察知する事があまりに得意すぎた。
他の人を怒らせない、恥をかかせない、困っていたら自分を投げ打ってでも助ける
いつもそうしてきた。(つもり)

すると段々自分の心の声が聞こえなくなる。
気づいたら何も考えずに生きるようになっていた。
きっと他人からも「この人は何でも受け入れてくれる人」と思われていて、その像を打破できずにいた。

そんな自分を壊したかったんだと思う。

もう枠に囚われていたくなかった。
それの現れだった。
そんな私の象徴が他メンバーの手により
どんな風になって帰ってきたのか。

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あまりの勢いの良さに、笑った。
原型どこ!!!!!!

まるで「羽ばたけよ!」とでも言われているかのようなパワー
自分らしさなんて何色だって良いじゃないか
と、背中を押してもらえてるみたい

こちらもかけがえの無いお気に入りの一枚になった。

描く時の技術は教わらないけど、描く時の心支度はガッツリ教わる

アートワークショップですが、
いわゆる技法は教わっていません。
(もちろん道具の使い方や、こんな風に描きたいを教えて下さいと言えば教えてもらえます)

1番の要が、
主催・峻介さんの紡ぐ言葉や纏う雰囲気。

自分の何もかもをさらけ出して良いんだと思える安心感
凪いでる海に入っていく感覚
恐る恐るではなく、そこに行きたいと思うような。
目が合うと自分の奥の奥まで見られているような不思議な感覚がした。

だから、それがあったから、
安心して自分の内側に向き合えたし
何を描いても大丈夫と思えていたんだと思う。

嫌でも自分と対話せざるを得ない感じ。

あの場にいる時には上手く描こうなんて微塵も思わなかったし、何が起ころうと失敗とも思わなかった。
ただただ「美しい」と心が喜んでいた。

描きたいものが自分にはたくさんある事もその時に知った。

と同時に、この世界を皆んなにも共有したい。
という意識も湧いて出てきた。

何でか分からないけど、絶対に私の周りにいる人達は絵を見て喜んでくれるって確信があった。
ワーッて拍手してくれる図が浮かんでにやにやしたくなる。

まだ一枚も絵を完成させていないのに、
なぜだか峻介さんに「私、個展がしたいです。」と伝えていた。

そうすると、「おめでとうございます」
と今までされてこなかった祝福の形を渡されて、戸惑う私。

皆んなに拍手までしてもらって、
もう、個展が終わったときみたいだった。

これからも描き続けよう。
描き続けたい。
描き続ける。

まだ見えない何かに向かって。
楽しみたのしみ。

絵を通してこんな風に思わせてくれた
アートワークショップは、本物だった。

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