合奏 〜オケを聞く、掴む〜

ローカル用語かもしれませんが、「オケを掴む」っていう表現がうちではあります。

個人的解釈なのですが、「掴めてる」状態というのは、棒とオケ(の音・音楽)が合ってるということだと理解してます。

で、この掴むという一見プロアクティブな行為を実現するためには、何よりも「オケを聞く」ということが大事になります。これは逆に受け身的な行為です。ただし、これが出来ない限りは、オケを掴むことは絶対に出来ません。

オケって指揮者が思ってるより割と好きなテンポで進だりしないですかね。一見合ってそうだけど、良くみると合ってないっていうケースが散見されます。大概棒がちょっと早いケースかなと。これはひとえに指揮者がオケを聞けてないので、オケのテンポより先に棒が入っちゃうことになります。奏者的には最悪です。オケ的にはもう少し次の拍にいくのを待ってほしいけど、打点が先に先に入ってしまうのは弾くほうからしたらストレスですよね(先入とは違います。あくまで指揮者のテンポがわずかに速いことを指してます)。まぁ奏者がちゃんと指揮者見てればの話ですが。
そうなってしまと、もう何キメようと思っても決まらないですね。全部スカしてしまう。逆に聞けてるとどうなるかっていうと、テンポ緩くしたり速くしたり、特定の拍だけちょっと長くもってみたりってことが意図して比較的楽に出来ます。

聞くというのはまずオケに棒をつけるってことだと思っていて、つけるとオケと棒がハマってきますと。その安心感があると、こんどはオケが棒についてきてくれるんですね。ギブアンドテイクな感じです。

そうなると、オケを良い形でコントロールすることが出来てきます。これが「オケを掴めている」状態と思っています。

練習とかならまだいいのですが、ホール行ったり本番の緊張感の中でとなると、なかなか難しかったりします。緊張しーの方とかだと、どうしても本番は心拍数が速くなってるので、そすっと全然違うテンポでどんどん棒が先に落ちてっちゃうことが多いです。一方オケはほんのり遅れてついて行くので、チグハグな感じになると。ああ勿体無い、そこはもうちょっとたっぷり持てればよかったなぁとかって思います。

緊張しててもオケを聞けてれば、オケの音と自分のテンポの差に気づいて修正可能ですが、普段からそういう意識を強くして練習してないと、まず修正出来ないと思います。

なので、普段の合奏の中でまず
* オケを聞く、オケに棒をつけてみる
* ハマってきたら、意図的に、好きな拍を好きに操作してみる
* 結果どうなったか?を振り返る
掴めててもあまりに突然無茶な急減速とかしたら流石に厳しと思いますけど、そうでなければほとんどの操作は可能になってくるかなと。

また、上記のようなやり方がしっくりこない場合は、ズバリ奏者の人に聞いちゃうのもありかなと。
自分の指揮にたいして、「弾いてる時になんかギャップある?」とかって聞いてみちゃう。違和感あるはずなんすよね。そこを拾っていくのも一つのアプローチと思います。

オケを掴むのも大事なことの一つなので、是非お試しくださいませ。

(続く)

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