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KRYラジオ「大人の音楽堂」:VOW WOW(2023.2.25 OA)

今から48年くらい前、毎日ラジオのロック番組を聴いていました。特に渋谷陽一の「ヤングジョッキー」はエアチェックまでしていました。その中で日本のバンドとは言わずにBOW WOWのデビューアルバムを発売前にかけたのです。衝撃でしたね。まぁすぐにどんなバンドかは明かされましたが…1stアルバム「吼えろ!BOW WOW」はいまでも愛聴盤です。

山本恭司佐野賢二斉藤光浩そして新美俊宏上野義美というプロデューサーがメンバーを集めて作ったバンドです。1975年から1983年までオリジナルメンバーで活動。モントルー・ジャズ・フェス、イギリスのロックフェスティバル「レディング・フェス」にも出演。しかし、ギターの斉藤光浩が脱退、新たにヴォーカル人見元基、キーボードに厚見玲衣を加え、Bの頭文字からVに変更しVOW WOWとして再スタートします。ほとんどが英語詩、確実に世界を意識しています。ベーシストの佐野が引退、ホワイト・スネイクやゲイリー・ムーアのバンドで活躍したニール・マーレイが加入、さらに精力的にレディング・フェスや日本武道館等で活動します。1988年にはイギリスでの活動が出来るようにミュージシャン・ユニオンに加入(日本人ではフェイセスやフリーで活動した山内テツ以来の快挙)ほどなくニールがブラック・サバスに加入のため脱退。後任にはマーク・D・グールドが加入。アメリカ進出を意識したアルバム「マウンテン・トップ」をリリースします。個人的には一番好きなアルバムです。日本武道館で伝説的なライブを行うなどバンドは絶好調に見えましたが、アメリカでの契約ができず、やりつくした感だったのでしょうか?1990年末に解散を発表しました。この5人でのVOW WOWは伝説になってしまいました。

卓越したそれぞれのテクニックはものすごいモノで、特にこれだけマルチな鍵盤楽器を駆使したハードロックは世界広しと言えどもVOW WOWくらいかもしれません。人見元基の歌唱力と表現力そして英語力…日本一でしょう。その後新生BOW WOWで復活しています。VOW WOWとしても2009年~2010年にサポートベーシストを加え一時的に数回ライブをしました。今や伝説であります。山本恭司さんをはじめメンバーは凄く悩んだことと思いますね。大きな気持ちでイギリスに渡った日本が誇るハードロックバンドがVOW WOW。改めて今回聴きまくりました。完璧ですが、完璧すぎたかも…そんな気もします。今こんなバンドはいない…残念です。しかし彼らが残したものはもっと評価されるべきだと強く思うのです。

次回はオールマンブラザーズ・バンド、ガヴァメント・ミュールのウォーレン・ヘインズさんが再び登場。渋めのハードなブルーズ・ロックを楽しみにしててください。

今回オンエア
DON'T TELL ME LIES 
SHOT IN THE DARK 
I'M GONNA SING THE BLUES
TELL ME
MASK OF FLESH(MASQUERADE)
ROCK ME NOW

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