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KRYラジオ「大人の音楽堂」:テデスキ・トラックス・バンド(2023.10.7OA)

エリック・クラプトンの来日コンサートに何度も行きましたが、どんなメンバーが来るのか?どのような演奏をするのか?毎回非常に楽しみであります。デレク・トラックスが参加したのは2006年頃、彼がまだ20歳代です。素手弾きのその素晴らしいギターはオールマン・ブラザーズ・バンドで世界的に知られていました。

クラプトンのキャリアの中で人気のある「デレク・アンド・ザ・ドミノス」に、スライドギターの名手、デュアン・オールマンが全面的に参加したのは有名です。しかし彼は若くしてバイク事故で他界…時は20数年経ち、そのスタイルを完全に継承するギタリストが登場。それがデレク・トラックスです。デュアン・オールマンがよみがえったかのように素晴らしいギターがクラプトンのステージで披露される。それまでライブで演奏が困難だったデレク・アンド・ザ・ドミノスの曲が生で聴ける…最高です。デレク・トラックスのデレクはデレク・アンド・ザ・ドミノスからだそうです。運命的、宿命ですね。

この番組でも取り上げたウォーレン・ヘインズとのツインギターは後期のオールマン・ブラザーズ・バンドを聴いてください。サザンロックの宝の山です。2014年にオールマン・ブラザーズ・バンドは解散。その後ウォーレン・ヘインズはガヴァメント・ミュール、デレク・トラックスは自身のバンドで活動します。ブルースをベースに、渋くとてもカッコイイ曲を連発します。デレクはギタリスト&ヴォーカリストのスーザン・テデスキと結婚し一緒にバンドを結成。それがテデスキ・トラックス・バンド。やはりアメリカ南部のサウンドをベースに俺世代がうれしい音を提供してくれます。

スーザンのソウルフルなヴォーカルは非常にバンドにマッチしていて、サザンロックの伝承プラス進化が聴くものを魅了します。こういうバンドが存在することがロックシーンのバランスを保っている…そんな気が凄くします。もしこの手のバンドがいなかったら楽しくないでしょうね。まさに大人のロックかもしれません。ブラスセクションを迎えた12人編成のテデスキ・トラックス・バンドが来日公演直前、楽しみであります。

さて次回は今回の続き、テデスキ・トラックス・バンドがデレク・アンド・ザ・ドミノスの唯一のアルバム「レイラ」再現ライブの音源をセレクトします。非常に興味深い音源です。お楽しみに。

今回オンエア
Don't Let Me Slide
Signs, High Times
Shame
Something To Make You Happy
Hear My Dear
Yes We Will

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