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KRYラジオ「大人の音楽堂」:レーナード・スキナード(2023.8.19OA)

サザンロックの分厚いギターサウンドは好きですね。特にこのレーナード・スキナードの計算されたギターアンサンブルは特別なのです。アメリカ南部のロック、いわゆる「サザンロック」。大御所は歴史的に観てオールマン・ブラザーズ・バンドでしょう。その次はやはりレーナード・スキナードです。やはり黒人のブルースにルーツを感じ、地に足が着いた自信に満ちた演奏が聴く者に安心感を与えています。

彼らの特長としてブリティッシュ・ハード・ロックにあるような「リフ」の存在です。それぞれの曲にその曲の代名詞的な印象深くエッジの利いた「リフ」があります。それをベースに複数のギターが命を吹き込むわけです。すごくスピード感のあるハードなナンバーから、初期の代表曲「フリー・バード」のようなスローナンバーも十八番。南部のバンドならではのピアノの絡みとオルガンのグルーブ…。アコースティックギターを意識した演奏も際立っています。完璧なリズム隊に、なんともかっこいい歌…完璧であります。

ご存知のように彼らは絶頂期の1977年、ヴォーカルのロニー・ヴァン・ザントほか2名が飛行機事故で他界し、残念ながら解散。
(ロニー・ヴァン・ザントが存命中に一度だけ実現した奇跡の初来日をこの年の1月にしています。日本のファンも涙したことでしょう)
しかし1988年、ゲイリー・ロッシントン(g)を中心にリ・ユニオン的な活動で復活。ヴォーカルには死去したロニーの実弟のジョニー・ヴァン・ザントが参加。さすが兄弟…DNAの恐ろしさを感じました。

今回はその1987年の再結成以降のアルバムからセレクト。選曲に悩みましたね。全ての曲がかっこいいのです。スタジオアルバムは全部で14枚。そのラストとなった「Last of a Dyin' Breed(2012)」で、創設者のひとりゲイリー・ロッシントンは、1970年代に大人気だったサザンロックのバンドの殆どがメンバーの死や解散でいなくなり自分たちのレーナード・スキナードが「絶滅危惧種」…なんとか続けることが目標と語っています。

バンドはツアーを続けライブアルバムや映像ソフトをリリース。しかしゲイリーが今年3月死去。オリジナルメンバーは不在ですがバンドはこの夏もツアーをしています。ある意味アメリカの魂のバンドですね。

次回はカナダ出身、1970年代に人気を博した「バックマン・ターナー・オーバードライブ」BTOの登場…お楽しみに。

今回オンエア
SMOKESTACK LIGHTNING
IT'S A KILLER
FULL MOON NIGHT
TOMORROW'S GOODBYE
WE AIN'T MUCH DEFFERENT
DOWN SOUTH JUKIN'

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