心理学検定キーワード第3章【発達・教育】3.18(効果的な学習法)★★
何年も勉強してようやく手に入れた勉強法
私が受けた資格試験で一番難関だったのが
公認会計士試験なのですが
最初は全く受かる気がしませんでした。
勉強法もわからないし、なんせカリキュラムが鬼だったので
一発で受かるなんで夢のまた夢。
短答は受かったものの結局論文は監査論科目合格のみで
会計士の道は絶たれました。
365日ほぼ休みなく一日10時間くらい勉強しました。
もうこんなことできませんw
ただ、ここで得られた教訓と、効率的な勉強法は
その後の別の資格に非常に活かされています。
試験の仕組みや、対応するテキストなどによりますが
公式のテキスト、問題集、過去問集がある試験は
確実に受かります。
特に重要なのは過去問ですね。
これが出版されている資格試験は非常に勉強がしやすい。
傾向と対策ができるからです。
私の資格試験の勉強法は一貫して同じです
・公式テキストを読む
・対応する問題を解く(できた問題は基本そのあとスルーです)
・テキストに問題で出た個所をテキストでチェック(ここで初めてライン引きます)
・過去問を解く
・過去問で出てきた箇所をテキストでチェック(ライン引きます)
・テキストでラインが引かれた部分を特に注意して読む
・問題、過去問の間違った部分を回転させる
これだけです。基本は全てこれでいけます。
難易度が高い試験は範囲が宇宙的に多いだけです。
やることは同じ。
さて、本日は効果的な学習法という事で
新しい知識の習得をどのようにしていくのかを
まとめていきたいと思います。
→学習をその範囲で分類した場合
学習には過程があります。
その過程を一気に全体で学ぶのか
分割して学び最終的に目標を達成するのかで2つに分けることができます。
全習法と分習法です。
これは、漢字の内容からすぐに判断できると思いますw簡単ですね。
ある程度年齢が高い場合や、知能が高い場合は全習法が効果的であり
逆の場合は分習法が有効とされます。
とはいっても、学習者の能力、動機づけ、学習課題の特徴によって効果はことなるので
状況に応じてこの二つを選択することが大事です。
→学者別学習法①オーズベル
オーズベル(Ausubel,D.P.)によって考案された学習法が
有意味受容学習です。
オーズベルのによると
「新しい知識の獲得は、既有の知識の中に新しい知識を主体的に位置づけ、知識の内容に意味を持たせたうえで「受容する」という能動的認知過程においてなされる」(キーワード集)と考えます。
ですので、既有の知識があるかないかが非常に重要なのですが
知識が無かったり、あるいは乏しかったりする場合は
関連する情報を前もって与える必要があります。
それを先行オーガナイザーといいます。
先行オーガナイザーには
・説明オーガナイザー:事前に学習内容の説明を行う
・比較オーガナイザー:既有知識との類似点、相違点の整理を行う
などがあります。
→学者別学習法②スキナーとクラウダー
スキナー(Skinner,B.F)と聞いてピンと来た人は勉強進んでますねw
スキナーはオペラント条件づけのところで出てきました。
スキナー箱を作ってネズミの実験をした人でしたね。
さて、このスキナーが考案した学習指導法が
プログラム学習というものです。
オペラント条件づけの原理を基礎として、学習課題達成へのプロセスを
スモールステップに分けて学習を行うのが特徴です。
学習者が自分の反応に対してフィードバックを受けることで
より高い水準の動機づけを維持した状態で目標へ到達することができます。
スキナーのプログラム学習は
目標達成に至る過程を直接的にとらえた直線型プログラムといわれ
学習者が同一の内容を同一の順序で行い
正答を積み重ねる形の教育プログラムです。
一方でクラウダー(Crowder,N.A.)は
直線型プログラムに対して、分岐型プログラムを考案しました。
より複雑な学習に効果があるといわれており
間違った回答の内容に応じたプログラムを用意しています。
直線型プログラムと分岐型プログラムの大きな違いは
正答のみを積み重ねる(正答が出るまでは先に進まない)ものか
間違っても、それに応じたプログラムを進めるか
にあります。
プログラム学習の考え方はのちの
「コンピュータ支援教育(CAI)」に影響を与えました。
CAIによって多数の学習者に教材を提示でき、個別学習と学習指導の自動化・効率化が可能になりました。
→学者別学習法③ブルーナー
ブルーナー(Bruner,J.S)によって開発されたのが
発見学習というものです。
発見学習は
学習者自身が自由に、主体的に証明していくことで知識を発見・獲得する過程が重視されます。
人に教わる(親や教師)だけではなくて
自分自身で考えて、知識を得ていくものです。
その過程は
・学習課題の把握
・仮説の設定
・実験や観察による仮設の検証
・発展とまとめ
の4つの段階を経て行われます。
→学者別学習法④クロンバック
クロンバック(Cronbach,L.J.)も聞いたことありますよねw
クロンバックのα係数(統計の分野)で出てきました。
学習法の効果が学習者によって異なるという
当たり前の事やんって思いますがw
これを適正処遇交互作用(ATI)と呼んだのがこの人です。
統計の分野で計算が出てきますので、まずはこのワードを覚えておいてください。
ここでいう
適正は、パーソナリティ、IQ、認知スタイル、年齢など
処遇は、教材、学習指導法、教室環境などです。
この図が表すのは
適性が低い場合は処遇Bの方が高い成績を出すことができたが
適性が高い場合は処遇Åの方が高い成績を残すというものです。
図を見れば普通にわかりますねw
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・学習を過程で分類すると全習法と分習法
・オーズベルは有意味受容学習を考案した
・関連する情報を前もって与えることを先行オーガナイザーという
・先行オーガナイザーは説明オーガナイザーと比較オーガナイザーがある
・スキナーはプログラム学習を考案した
・プログラム学習の特徴はスモールステップである
・スキナーのプログラム学習は直線型プログラムである
・クラウダーのプログラム学習は分岐型プログラムである
・プログラム学習はCAIに影響を与えた
・ブルーナーは発見学習を開発した
・発見学習の過程4つ:学習課題の把握、仮説の設定、実験や観察による仮説の検証、発展とまとめ
・クロンバックは適正処遇交互作用という言葉を生み出した。
・適正処遇交互作用とは、学習法の効果は人によって違うよってこと
以上、本日は効果的な学習法についてでした
次回は教育評価についてです。
第三章もいよいよ終盤ですな。
これからもコツコツやっていきましょう!!
それではまた次回!
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