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はなときず 観劇感想

はじめに

4月18日16:30回、千秋楽を観劇してきました。
顔がいい人しかいない朗読劇ということで、皆様の朗読に留まらないお芝居を堪能させて頂きました。
ネタバレしか無い感想なのでご注意ください。

観劇前に調査ノート見て思ったこと

ははーん、さてはこれ親(組長)殺しのくだりは龍が〇く1だな???

観劇して思ったこと

やっぱり龍〇如く1じゃねえか!!!!

感想が身も蓋も無さすぎるのと、前提部分だけなのでもうちょっとちゃんと書きます\(^o^)/

それぞれがそれぞれに大切に想うものを守ろうとして、あるいは取り戻そうとして動いたが故に起きた悲劇。
劇中で語り部(あるいは主人公?)たる牧野くんも言ってましたが、
〇〇が〇〇しなければ。
その歯車が1つでも噛み合わなければ起こらなかっただろう物語であり、噛み合いすぎてしまったが為に迎えてしまった結末なのだろうと。
だからこそ、
あの時ああなっていなければ。
もし、別の選択をしていたならば。
を想像してしまいたくなる、そんな物語だったのだろうなと思います。

私は悲しみ、嬉しみ、怒り、問わず、観客の感情を揺さぶるコンテンツは良いコンテンツだと思っています。
それと同列で、観客が、与えられた想像の余地を楽しむことの出来る物語は、良い物語だとも思っています。
はなときずについては、後者に該当する、良い物語だと思いました。前者に関しては、正直なところ、誰にも感情移入出来なかった(でも感情移入するとしたら深月さんだと思っている)ところで、今回は難しかったです。1回しか見てないから感情の理解が深まらなかったのかもしれませんが。

印象に残っているところ

後ろのほうの真ん中くらいの席だったんですけど、センターに立つ役者さん達ほぼ全員と目線が合う(勘違い)ので、とても心臓に悪かったです。不覚にも霧矢さんにきゅんとしてしまった……くそう、みんな顔がいいぜ……!

深月さんが、霧矢さんが出所してくるって下りですごく嬉しそうな表情を浮かべてたところ。めっちゃにこにこしてるじゃん……かわいい……。1番最後の方の、ビデオカメラに映ってた誕生日に霧矢さんからお花プレゼントされてるシーンとかめちゃくちゃかわいいじゃん……撮られてて照れてる霧矢さんもかわいいじゃん……ええ……めちゃくちゃ霧矢さんのこと好きじゃん……仮初だったとしてもめちゃくちゃほほえましいじゃん……。

梗丞くんを演じきった松田さんの演技の振り幅素晴らしいなって思いました。
冒頭のにこにこお兄さん思いなところから、むしろお兄さんに執着している点に始まって、最後は精神病院的なところでの。分かりやすい振り幅があるからこそ、すごいって思うのかもしれないけれど、声の変わり具合とか込で、見た瞬間の感想は、素晴らしいな。でした。

春彦さん役増本さんの深みのある声が思った以上に好きでした。ちょっとおどおどしてる柔和なおじさん。
牧野くんという探偵の元でサポートする助手役。と見せかけて肝心なことを言わない。けれども最終的には暴かれてしまう。牧野くんも言ってましたが、心のどこかで、罪を告白してしまいたい気持ちがあった。その揺れ動く様の表情や声色の表現が好きだなぁと思いました。

最後、憐次朗さんが自死を選ぶ前に、なのかな。ビデオテープを見ているところで、深月さんにお花を渡している霧矢さんを見ちゃうわけなんですけど、ここの憐次朗さんの背中がね、すごくすごく胸を締め付けられました……。
憐次朗さんが最後言っていたとおりで、再会せず、16年を巻き戻さなければ、憐次朗さん自身もそこそこ幸せに、霧矢さんも結果として幸せになれていたんじゃないか。そう後悔するには十分すぎるほどの、平和な映像が広がっていて、このシーンほんとしんどくてとても好きでした。

気になったところ(考察?)

深月さんと春彦さんて傷の舐め合いカプなの???????太ももの上の方ってお腹に近い方って事ですよね????????

てか深月さん見えなくなったのはなんでーーー。
…………えっ?最後霧矢さんが自殺しそうになってる時とかに巻き込まれて目とか切られたりしてる…??そ、そんなこと無いよね……????(台本確認したら首絞めの描写はありましたけど目を切るのはありませんでしたね……

牧野くんの目的や結論が不明瞭なまま進んだところ。というか、最後の結論として4代目を継ぐって話が出てきたのが唐突感ありました。
双樹さんは継がせたくないと思っていたのか、継がせる気だったのか。逆に、牧野くんはその部分でどう葛藤していたのか。葛藤の過程としての、"今更な事件の調査"だったのか。

あとは、許すってなんなんでしょうね。そりゃ、当人が死んでる以上、その立場にあるのは親を殺された牧野くん何でしょうけども。許されたことで、結果、梗丞くんは救われたんでしょうけども。この辺は私の超個人的な考え方のせいなので蛇足でもあります。

※追記。自分が生まれなければ。壱華さんに家族が居なければ、そもそも霧矢さんが壱華さんを優先しようとまでは思わなかった。霧矢さんが殺人の罪を被り、12年も投獄されることは無かったし、壱華さんが傷を背負って極道の道を邁進することも無かった。ってのは、多分牧野くんの考えすぎだし、そこを気に病んじゃもうやっていけないのよと思いつつ、調べてく過程でそう思ってしまうほど、すれ違いの多い悲しい話だと思ったのかなぁ牧野くんは。優しい子やなぁ。

12年、霧矢さんのために、霧矢さんが過ごすべきだった時間を過ごしてきたと言う壱華さんでしたが、それは、腹違いとはいえ弟に殺されても良いと思えるほどのものだったのか……?
というのは、ちょっと思うところがありました。
どちらがどう殺されていても、或いは大きな怪我をしていたとしても、それで悲しむのは憐次朗さんなんだ、そして、梗丞くんなんだってのを思いつかなかったかなぁ……って思いつつ、でも、カッとなりやすい質で、弟だってわかってても、霧矢さんを馬鹿にされて頭に血がのぼっちゃったから、そこまで回らなかったってことなんだろうなと、書いてて思いました。うーん……悲劇だなぁ……。

カっとなって、或いは命の危険を感じて、灰皿を手にして殺してしまった梗丞くんなんですけど、その後の皆の対応もちょっとなあって感じでしたね……むしろあの後ムショ入りしてたほうが、梗丞くんのメンタリティは守られたんじゃなかろうかと思ったりしたんですけど、一方で、ムショの中で創華会の回しもんから痛めつけられてとんでもない目に合う可能性があったからそれを防ぐためにってことなのかなぁとも思いました。

この辺の双樹さんの思考もちょっと理解しづらいんだよなぁ……よく、大切な家族を殺されてるのに、報復しようと思わなかったなって、心の底から思う。
ボクシングの師匠だから?……堅気の小料理屋として生きたい自分を、極道という偏見がなく、ありのままで接してくれた唯一の人だから?……組を守るためなのか、堅気としての自分を守るためなのか……。双樹さんの思考については、もう少し、台本とか読んで想像しないと中々理解が難しいですね。
と、……ここまで入力してから、壱華さんとのシーンを思い出しまして。双樹さんの基本的な考え方は、悲しみの連鎖を断ち切るってところなのかなぁ。だから、梗丞くんに仮死の薬を飲ませることを約束させたり(あくまで、霧矢さんの気持ちを晴らし、ケジメをつけさせてかつ、梗丞くんは死なせないため。)壱華さんのケジメを止めさせたり(ドスを持ってきて示して、その本気は確認するけど、腹をかっさばくまではさせない)そういう意味では、むしろ双樹さんは牧野くんに自分か、調べるようにけしかけることで、梗丞くんや春彦さんが抱えている悲しみを終わらせるように仕向けた、のかなぁ。うーん、わからん。

組長の周りには美女が居なかったのか、たまたまあの美貌が目に入ってしまって虜になっちゃったのか……誕生祝賀会に、生花の家元さんも出入りしてて、憐次朗さんも顔出すように言われてて、そこで目に入って乱暴しようとしたところを霧矢さんが助けたってこと……???それとも祝賀会関係なく家元のほうに出入りしてたのかな組長が……??……いや、人が多くなってきたとか双樹さん言ってたから、会場でか……てか双樹さんと憐次朗さんと霧矢さんが顔見知りだったりしてるけども、高校同期?あれ?双樹さんの年齢いくつだっけか……確認しよう……。ここで記憶なくなってるから、というか、無くなったから、因縁のある組に入ることが出来たのかなぁとは思うんですが、大切な人を襲ったクソ親父の下に入る点の違和感が凄いんですよね。1990年頃の時代背景がいまいちピンと来てないんですけど(私が生まれた直後なので)、孤児で高卒で生きていくには組に入るしかないくらいの荒んだ時代だったんですかねぇ。

※追記 フォロワーさんとお話をした際に、組長が自身のスキャンダルの暴露などを恐れて、逆に囲ったのでは?という説が出てきました。なるほどなー。というところです。記憶が無いのをいいことに、逆に監視をしつつ、自分は再度手を出す。みたいな。組長ほんとゲス野郎だなあ。

※追記2
式典=嵐山組長の祝賀会に、華道家として生花を飾ってた、献上してた(牧野くんのアカウントの中にあった龍の頭にも見えるってやつがそうじゃねぇかな)から、もう18歳、高校在学中かそれ以前から活躍してたんですねぇ憐次朗さん。
お家がもう組と繋がりがあったのかな。祝賀会で無理やり手篭めにされそうになったんだかずっとそういう感じで、たまたま祝賀会にいたのを目撃しちゃったのか……いや真面目になんでこの場に霧矢さんが居たのかさっぱりわからーーん!まだ組に居ないぞ????双樹さんとは2個違いみたいだから、憐次朗さん経由で仲良くしてたとか?(双樹さんにとってはいとこの兄ちゃんみたいな霧矢さん、古い付き合いってことらしいし。父親の誕生日パーティ的なものってことで、双樹さんが呼んだのかなぁ。)
その事件の後で引き離された後、双樹さんが、霧矢さんと憐次朗さんを引き合わせなかったのはなんでなんだろうなぁ。記憶喪失ってことを隠してたんだよなぁ。16年も。記憶喪失だって知ったら(憐次朗さんのことを全く知らない霧矢さんという存在を目にしたら)ただでさえ不安定な憐次朗さんがより大きなショックを受けてしまうと思ったのかなぁ。双樹さんが、それを梗丞くんにも言ってないのはどうしてだったのか……言わない方が、知らない方がいいことだと思ったのかなぁ。

※追記3
ムクの命日=祝賀会ってのは台本に書いてあったそうで。
えーと?
ずっと一緒にいるって言ってたのに?
憐次朗さんが組長に拉致られた?
のを霧矢さん助けに行った?とか???
それとも祝賀会に行かなきゃ行けないみたいなのは決まってたから(生け花献じてたし)そこにご挨拶的について行ったら酷い目に合わされそうになった??
のを着いていった霧矢さんが助けた???
うーん??????????

いやー今回、1番わかるようでわからなかったのは霧矢さんでした。
1人で生きてきてるから、大切な人が居ないから、天涯孤独だから、自分ではなく、大切な人がいる他人を優先する生き方。っていうのは、中々どうしていらっとしますねっていう。
記憶が不安定で、揺さぶられたことによる強い感情の波があって、今までの予定とかが全部吹っ飛んでるって部分が多かったというか、そういう所がメインで描写されてるせいで、描かれていない空白を想像しないと人となりも分かりづらいんですよね。
あと憐次朗さんをすごく大切だって思う感情の過程が、あんまり見えてこなくて……結果守った、とか、結果助けた。みたいなところが目立ったなっていう印象です。壱華さん撮影のビデオの中の霧矢さんがすごく人間味あったのとは対称的に。
深月さんから、憐次朗さんから、すごくすごく想われてるんだけど、霧矢さんはどうだったの?っていう部分が、いまいち感じ取れなくて悔しい。憐次朗さんが自殺した(仮死薬飲んだ)時に、全てのことを思い出して自殺を選ぶくらいには、大切に思っていたんだとは思うんですけど!!その、記憶を無くす前の大事な思い出とか!!霧矢さんにとって憐次朗さんが大切な人になっていく感情の積み重ねが!!もうちょっと見たかったなって!!思ってます!!!!!

総括

台本見返してなくて記憶があやふやなところがありつつ、気になるところは多数ありますが、結論としては良い物語だったなと思ってます。
出演者皆さん顔は良い、雰囲気・空気感も良い、ほのかに匂わされる恋愛要素もとても良い!
改めて、良い物語をありがとうございました。

追記

霧矢さん出所後のタイムテーブル

多分こうかなぁと言う感じで並べただけです。

1日目(24日)
・霧矢さん、壱華さんと再会。花屋の場所を聞く。店での約束を取り付ける。
・霧矢さん、花屋にて憐次朗さんと出会う。花束を購入後、紆余曲折を経て憐次朗さんの家に。
・壱華さん、双樹さんに連絡をする。小料理屋への到着が遅れる旨。
・深月さん、双樹さんの小料理屋にて霧矢さんを待つ。でも来ない。しかたないから探しに行くというところで、梗丞くんとすれ違う。
・梗丞くん、双樹さんから霧矢さんのことについて聞く。壱華さん、深月さんが来る前に小料理屋を出ていく。
・霧矢さん、憐次朗さんの家で出所直後であること、記憶喪失であることを伝える。
・憐次朗さん、高校時代のアルバムなどを見せる。
・梗丞くん、憐次朗さんに電話をかける。直後、霧矢さんは憐次朗さん宅を後にする。
・霧矢さん、双樹さんの店に到着。出所祝いand深月さんの誕生日祝いandクリスマスのお祝いをする。

2日目(25日)
・憐次朗さん、霧矢さんの記憶を取り戻すためにあれやこれや。思い出の場所に連れてったりいろいろしてる。それをよく思わない梗丞くんや深月さん。
・25~27の間に、深月さんは春彦さんに接触。昔のよしみで仮死薬を入手する。

3日目(26日)
・霧矢さん、幾度となく憐次朗さんと逢瀬を重ねる。また憐次朗さんもあの手この手で記憶を取り戻そうとする。(今日はずっと一緒にいてほしい。ムクの命日なんだ…は、26日かなぁと推察。どころが祝賀会=ムクの命日=12月26日で確定らしい。深月じゃなくて憐次朗だったって思い出して、遅い時間まで一緒にいて、(ぶっちゃけヤることヤって)そこからバイバイして、深月さんと会ってる感じかなぁ。ええ、まじぃ?霧矢さんまじぃ?ってなるけど\(^o^)/
・深月さん、霧矢さんに遅い!と詰め寄る。開き直る霧矢さん。記憶戻ったっぽいけど、深月さんに「助けてもらったのは自分だ」と言われ、やっぱりそちらが正しいんだと思い込んでしまう。(いやー直前の段階でしっかり記憶取り戻しといてーー!???揺らがないでーーー!!!)
・梗丞くん、双樹さんに霧矢さんを呼び出すように依頼。
・双樹さんこれを拒否。店を梗丞くんに任せて出ていく。
・双樹さんを尋ねて壱華さんが到着。
・梗丞くん、壱華さんを霧矢さんだと勘違いしたまま殴り殺す。
・双樹さん、憐次朗さんと共に店に現れ、現場を目撃する。(憐次朗さんを呼びに行ってたのかなぁ。万が一が無いように。)

4日目(27日)
・壱華さんの通夜?告別式?双樹さん、憐次朗さん、霧矢さん参加。深月さん僧侶として参加。
・双樹さん、今回の件を事故という扱いにする。
・霧矢さん、梗丞くんに報復をする腹積もりを双樹さんに諭されるも聞かない。
・深月さん、霧矢さんに毒薬(仮死薬)を渡す。
・霧矢さん、2代目になることを決意する。

5日目(28日)
・梗丞くん、双樹さんの小料理屋を訪れる。
・双樹さん、梗丞くんに深月さんからの手紙を渡す。仮死薬の存在を知った梗丞くん、双樹さんからの指示に従うことを決める。
・霧矢さん、梗丞くんを呼び出す。外で待つ深月さん。
・霧矢さん、梗丞くんに毒薬(仮死薬)を飲ませる。
・梗丞くん、一時的に仮死状態になる。
・そうとは知らずその場にやって来てしまう憐次朗さんに動揺し、記憶を揺さぶられる霧矢さん。(これなんで憐次朗さんこの場に来たの?ってのは、きっと弟くん探しに来たからなんだろうけど、いや普通人様の家みたいなところにも探しに行く?って感じだし、双樹さんなんでこの話憐次朗さんにはしなかったの?霧矢さんのために、仮死状態になるだけで死にはしないって話しておけばそもそも憐次朗さん死ななくて済んだのでは???と思わずには居られない……。)
・弟くんの死体を見て、自らも毒(仮死薬)を煽って死を選ぶ憐次朗さん。
・毒を仮死薬だと知らない霧矢さん、記憶が完全に蘇り、憐次朗さんが死んでしまったと思い込んで、守れなかった約束を守るために腹を何度も刺す。
・深月さん、止めようとするも叶わず。(仮死薬って言えばまたややこしい事になるからかなぁと思いつつ、仮死薬って言ってればまた話は変わったのかなぁと思ったりまったり。)

6日目(29日)
・恐らく霧矢さんの通夜なり告別式なり。
・恐らく双樹さん、堅気を辞める決心を固める。後1月、華創会三代目を襲名。どこかのタイミングで深月さんに小料理屋を引き継ぐ。
・夜、梗丞くんと憐次朗さんが目覚める。
・憐次朗さん、霧矢さんの死を知る。

7日目(30日)
・憐次朗さん、仮死薬の存在、誰が渡したのかを察する。
・憐次朗さん、30日もしくは31日、恐らく、関わった人物に関連する花を集める。
・憐次朗さん、30日もしくは31日、壱華さんの遺言がはいったビデオを見る。

8日目(31日)
・憐次朗さん、生け花を作成。
・憐次朗さん、自殺。

ムショ入りする前の時系列その1

霧矢さん、憐次朗さん高校時代
・憐次朗さんと出会う。憐次朗さん霧矢さんに懐く。深月さんとは疎遠に。高校3年間の中で、仲良くなったんだろうなぁ。
・当時チンピラな壱華さんから憐次朗さんを守る。
・高校三年生(18歳)の12月26日、憐次朗さんの飼い犬が亡くなる。憐次朗さんに付き添い、ずっと一緒にいると約束する。
・同日夕方から夜にかけて、嵐山組長の祝賀会前、経緯不明ながら嵐山組長が憐次朗さんに乱暴(あるいは性的暴力)をはたらく。そしてその場に経緯不明ながらも同席していた霧矢さんが組長から憐次朗さんを助ける。その際、額に傷ができる。双樹さん、この事件が表沙汰になることを避けるために霧矢さんをタクシーで病院に、また、憐次朗さんがこの場に居なかったことにする工作をする。(双樹さん多分憐次朗さんや霧矢さんより2つ下とかなんですが、高校1年生16歳でよくそんな判断出来たよなって思う。そんな判断が出来るほど組のあれこれを見てきちゃったんだろうなぁ。あるいはこの段階から、嵐山組の双樹として恐れられるだけの地を築きつつあったのかなぁ。)
・同日夜、霧矢さん病院に担ぎ込まれる。病院に着いた時は意識があったものの2日ほど意識不明に。深月さんが看病する。
・12月28日、霧矢さんが目覚める。数年の記憶が無くなっていた。(高校生活がすっかり抜けていることになっている。)深月さん、霧矢さんの記憶を誤認させる。(自分を守るために傷を負ったことにした)

※間に挟まる考察

なんで組に入ったのかなと思ったんですけど、
霧矢さんとしては組に入ることに躊躇はきっと無かったでしょう、と思います。記憶が無いから。
んで、いとこの兄ちゃんみたいな付き合いがあったってことは、霧矢さん、何だかんだで嵐山組とは付き合いがあったのかな。(……書いてて思ったけど、まさか嵐山組(或いはその配下の誰か)が孤児院経営して、そこの出身だったからとか言わないよな霧矢さん。そこまで龍が如くか???)違う書こうとしたのはそこじゃない。霧矢さん、高校生の記憶がすっぽり抜けてるから、自分の最終学歴を中学卒業くらいだと誤認してないですかね?
高校三年生の年末に記憶失って、その後3月までの卒業シーズンの間、学校で1度も憐次朗さんと会ってないのおかしすぎるし。
自分は中学卒業で、そのあと孤児院的な繋がりとか、双樹さんの繋がりで、退院後にそのまま嵐山組に入った。っていうのが霧矢さん視点の話かなぁと思いました。
その上で、嵐山組長的には、友人の越さんと話をしていたのですが、腕っ節をかっていたり、あと自分の配下に置いておくことで、いつ記憶が戻っても対処できるようにするためなのかなぁと思いました。あとは、今のうちに恩を与えておくことで組長が憐次朗に手を出しても文句を言わせないためとか、もっと言えば、その内に憐次朗を組長のモノとして紹介、お披露目するときに、憐次朗さんに霧矢さんの無反応な様(記憶が無いから親のイロってことでむしろ喜んだり、はやしたてたりする?)を見せたかった、とか。
双樹さんがそれを良しとした理由がちょっとよくわからないけれど、憐次朗さんというよりは、霧矢さんの平穏を守ることを優先した、って感じなのかなぁ。多分、双樹さんが憐次朗さんを気にかけたりするのって、弟の梗丞くんとボクシングの関係で出会ってからなんだろうし。9つ(7つかな)も下の男に対して師匠とかチャンピオンとか、そういうことが出来るだけのなにか出来事があったんだろうなぁ。以上一旦考察終了。

ムショ入りまでの時系列その2

・霧矢さん退院後、翌年(1991年)。嵐山組に入る。
・さらに翌年(1992年)、壱華さんが嵐山組に入る。霧矢さんの舎弟として嵐山組のシノギに精を出す。
・霧矢さん、深月さんの誕生日に花をプレゼントする。以降ムショ入りするまで年に一度続くことになる。
・憐次朗さん、幾度となく家族を振り切って探しに行こうとするも、嵐山組長からの妨害を受ける(付きまといなのか、組からの監視が入っていたのか、あるいは憐次朗さんの家自体に嵐山組からの金が入って、止めさせるように言われていたのか)
・梗丞くん、憐次朗さんを守れるようにとボクシングを始める。ボクシングを介して双樹さんと知り合う(?)

・1994年、霧矢さん嵐山組若頭補佐就任。
・同年、壱華さんの奥さんが妊娠。子供(牧野くん)を授かったことを双樹さんに報告していた。双樹さん経由で霧矢さんもそのことを知る。
・同年、憐次朗さんに手を出している(出し続けている)組長のことを知った壱華さん、激高の末組長を殺害。
・霧矢さん、壱華さんの罪をかぶり、自ら親殺しの罪で自首、投獄される。また東松会破門。
・翌年(1995年)、牧野くん誕生。
・嵐山組は解散となる。
・2004年、東松会直系何とか組にいた壱華さん、独立の上、同直系組織華創会を組織。初代会長に就任。
・憐次朗さんは、助手である芽吹さんの手を借りつつも、女性誌デビューしたりなどまさしく華々しい活躍をしていく。

※間に挟まる考察その2

破門じゃ済まねぇっていう霧矢さんのセリフがありますが、仁義や任侠を重んじる(はず)のヤクザ組織の中にあって、組長殺しは大罪中の大罪と言われています。破門っていうのは、破門にも種類がありますが、ケジメをつけて(指詰めたり大金組に入れたりして)組を出ていく、カタギになるということです。(また、他の組に対しても、この人間はカタギになったから、仲良くしたり連絡取り合ったりすんなよ、と言うような通知が行ったりします。)
破門になった原因によっては、組に復帰することも出来ます。破門ではないものとして何があるかっていうと、絶縁っていうのがあります。
これは、組から抜けるだけに留まらず、組からの刺客を送り込まれて最悪殺害されたりします。
霧矢さんの破門じゃ済まねぇって言ってるのは、絶縁されるとなったら、壱華さんが自首してムショ入りしたとしても、刺客を送り込まれて酷い目に合わされたり、家族の身も危険になるということを指してるのではと推察してます。てか、12年ムショ入りしてた霧矢さん、親殺しってことで、普通にムショで虐められたり、集団リンチされてたり、わんちゃん顔がいいからシモの世話強要されたりしてんじゃねぇのかなとか思いつつ、腕っ節が強い設定だし全部拳で解決したのかなぁと思ってもいる。
嵐山組が解散……解散とはいいつつ、実態は他の組に吸収されたんだろうなぁと思ってます。じゃないと、壱華さんは東松会の直系組織にいれないとおもうし。双樹さんはどのタイミングで堅気になったんだろうなぁ。この解散のタイミングかなぁ。嵐山組がどういう系統の組かわからないけど、血を重んじるタイプなんだとしたら、時期組長にって双樹さんの名前が出普通に出ると思うんだよな。恐れられてたんだったら尚のこと。だけど、それを断って、かつ、組員たちの面倒を見てくれるところとナシつけたから、東松会本家側からは何も言われずにカタギになれたのかなぁ。破門扱いで。それでも実は指詰めとかさせられてんじゃねぇかなが。されてたら凄いリアリティある話ではあるんですけど。


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