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公演が終わっての感想 饗遊『歌姫』~少年探偵解奇異聞 其ノ壱~

はじめに

計3回観劇…いや、乗船してきました。
公式より、ネタバレに関してのアナウンスが出ておりますので、そちらに準じた内容を心がけております。

公式のアナウンスに記載されている「公演の内容(事件の真相・役柄・小道具等)」に抵触しない内容や、事前に関係各所で公開されている情報(一人一人にHOが用意されている、など)、公式HP上のSTORYの情報(レストラン内で歌姫が殺されてしまう、など)でもって感想を書きたいと思っておりますが、ネタバレを踏んでしまうかもしれない。と、心配な方はここまででブラウザバックするなり、ブラウザを閉じていただくなりの対応をお願いいたします。
これ以降の閲覧については、自己責任でお願いいたします。

豪華客船のレストランという空間づくり

DisGOONies という劇的空間で繰り広げられる物語が
"鮮烈な体験として味わえる" 
"饗遊 歌姫 少年探偵解奇異聞 其ノ壱 HP より引用"

終わってからHPを見て、この一文は遜色ないものだな、と実感しています。
舞台は豪華客船内のレストラン。私達観客は、豪華客船に乗船し、レストランに集まって豪華なディナー(あるいはランチ)を楽しんでいる"乗客"となります。それが根付くトリガーとなるのは、私個人的には、DisGOONies での受付前、階段を降りているところで聞こえてくる汽笛の音だと思うんですよね。多分汽笛の音だと思うんですけど…ぶおーーってなっているあの感じ。もともとHPのストーリーは読んでいた上での参加でしたけど、それまではイマーシブ公演、とか、謎解き、とかっていう言葉が先行しつつも、舞台観劇がメインだろう。くらいの感覚でいたのですが、汽笛の音を聞いて、こう、ありえないんですけど、受付を待っているあの時間も、シンプルに乗船を待つ観客になったような、そんな気分になりました。

そうして乗船した先に広がっているのが、DisGOONies という豪奢な装飾が施されたレストラン。そして、用意されている極上のお料理。

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元々、劇的な空間であったDisGOONiesというレストランを、豪華客船内のレストランとして活用した、という部分は、今回の公演でめちゃくちゃでかい要素だと思っています。
実際料理はめちゃくちゃ美味しいし、公演限定のカクテル、とかも出てきてこれがまた美味しかったし…シェフからのメッセージ、なんてものがあるのも、なんというか、より、高尚な、豪華客船にあってもおかしくないレストランっていう感じがしました。
これで、実際にお料理がサーブされてくる、とか、あるいはビュッフェ形式、立食形式、とかだったら、より一層、そう思えたと勝手に思ってるんですけど、時代考証もなにもあったもんじゃない私のイメージでしかない上、今のこのご時世なのでしょうがないところだから、マイナス要素は足りえませんでしたね。なにより美味しかったなと…美味しいに勝る言葉が思いつかないくらい美味しかったなって…しみじみしてしまうくらいに、思いました…。

一人一人に与えられた役割

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そして席には、こんな紙が用意されていました。
これを開いて読むことで、より、物語に深く入り込むことができます。一人一人に与えられた役割(HO)が記載されているものです。
これが、私今回一番感動しました。
個人が与えられた役割として動くことができる指針になる、けど、凄く重いものではなく、気楽にできるものばかりな一方で、これこそが、全体の没入体験のためにも必須なんだな、と。ぺよん潤さんすげぇな!?ってなりました。こんなことができるんだ!?とも。

そうして、はじまる歌姫のショー。彼女の最後のステージ。……起こってしまう殺人事件。と、ここまできたら、もう舞台を観に来た客、ではなくて、歌姫のステージを観に来た乗船客。になっているんですよね…。いや、ほんとうにすごいなという気持ちでいっぱいです。
いや、まぁ、がっつり没入するとなったら、当事者たる自分の心持ちって重要なもので、自分がある意味なりきる意識が無いと没入って難しいと思っているんですけど。なんと言えば良いのか…ここまでお膳立てされて、「あとは自分の意識だけ」ってところまで、丁寧に作られてる体験は、個人向けの体験で LARP とかで、感じたことはあるんですけど、ある意味の大衆向けで、こんなに丁寧にお膳立てされたのは、初めてだなと、感じました。
体験の母数が少ないだけで、他にもあるのかもしれないですけど。ホテルをまるごと貸し切るタイプのあれこれとか。

演者の皆様方

ありふれた言葉だったり、陳腐だったりになってしまうんですけど、「誰が欠けてもできなかった公演だな」と、そう思いました。
クオリティが高いし、捜査として聞き込みさせていただいたときとかに、捜査とは関係ない質問や話を振ったときも、皆さんそれに応じて話をしてくださって、対応力が素晴らしいなって思いました。

個人的には、加藤さん演じるキャラクターに「東洋には柑橘系の果物とお酢をサワー(焼酎+炭酸水)で割ったとても美味しいお酒があるんですよー。めっちゃ美味しくて~」などという話を、ちょっと手空きになったタイミングでお話を振ることが出来て非常に満足しました。加藤さんがポン酢サワーにはまってらっしゃることを知ってたので…あの…無茶振りで捜査に関係無い話してすみませんでした!!!!個人的にすごくすごく楽しかったです!!!!(捜査をしろ)

一方で、時間的な都合とか捜査情報の集まり具合とかで、あんまり絡めなかった(捜査のお話を伺いにいけなかった)人たちもいたので、このへんは次回作でリベンジしたいところです( ˘ω˘)

個人的な結果

トップ取れなかったぐやじい゛い゛い゛い゛い゛(`;ω;´)
初回は、シンプルにこう、「してやられた!」というか「おどろいた!」って感覚で。
2回目は、どこがどれでどうなればトップになれるんだ…!?!?となり。
3回目は、ええええええええええ!?それはわかんないよ~~~~リピートしてたから逆に思考の渦に飲まれてて全然思いつけなかったよ~~~ふえええええ(`;ω;´)
ってなってました。
この時感じたエトセトラは、再演とか、次回公演とかのときには反省して、それらを踏まえて臨めるようにしておきたいと思います。

おわりに

ネタバレが解禁されなかったことから、再演!もしくは、其ノ弐を!!!非常に!!!楽しみにしております!!!
あと!!!イメージビジュアル(本公演と違うビジュアル)でもいいから!!ブロマイドを次回は売ってほしい気持ちでいっぱいです!!!!!
パンフもねぇ!!!!ブロマイドもねぇ!!!!ネタバレができない!!!!
……となると、もう、終演後の演者の皆様方の投稿画像と、参加した人たち同士での会話という形で思い出を糧に反芻するしか無いんです……後生なので……誰がこれを見てるか、見てるかどうかもわかりませんが…ご検討ください……!

自分の感情の動かされ方についての自己分析

これ以降は、感想というよりも自分の備忘録というか、メモに近い部分なので、読まなくても大丈夫です。
お芝居を見に行く、となったときには、物語中の誰に感情移入できるか。という観点から、物語を堪能することが多いのですが、今回は、なにか、違った視点で物語を堪能したな、と、思いました。
なぜだろうなと思ったんですが、やはり一人ひとりに与えられた役割。が大きかったのかなと思っています。その段階で私は、物語の登場人物であり、当事者になっているため、第三者や傍観者として物語を外から楽しんでいる人間では無くなった。だから、お芝居を見ての、誰かに感情移入する。ということが無くなったのかな、と。
そう考えると、なにがどうっていう話ではないんですが、漠然と、すごいなって、思いました。こういう部分の良し悪しを、もっと言語化できるようになりたい……。

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