トヨタ財団研究チーム内での問題アーカイブ1

予告しておりましたように、バーンアウトしたトヨタ財団研究チームでのやり取りをアーカイブとして、そのまま公開し始めます。

———

鶴田様、

先ほどのメールに引き続き、いくつかの懸念点についてお伝えします。

突然B案が取り消されたり、別の公開方法が提案されたりする中で、疑念が深まるばかりですが、鶴田さんが「公開」をどうしても行いたいという意図があるのかもしれません。

もしそうであれば、前回の会議で申し上げたように、鶴田さんが途中で投げ出し、他のメンバーに仕事を振ることが再び起こらないかが心配です。私はこれまで、三橋さんとの確執の説明と謝罪、イベントの概要文作成など、鶴田さんが投げ出したタスクを引き受けてきました。

三橋さんには、その後、鶴田さんから改めてご連絡や説明をされましたか。私が対応に当たったため、私と三橋さんとの関係にはしこりが残り、解消されていません。鶴田さんがこの関係性の変化に気づき、フォローしていただけているとは思えません。

鶴田さんが今後「公開」を進めるにあたり、同じように仕事を放棄して他のメンバーに任せることが起こらないとは言い切れません。特に、若手研究者や非常勤の研究者に対して仕事を任せると、パワーハラスメントになる可能性が高いです。実際にそのような状況が起こっていると認識していますが、このリスクを鶴田さんが認識しているかは大いに疑問です。

メンバーは多くの時間を割いて、オーラル採取、イベント、B案の準備に関わってくれました。その努力には感謝の言葉が尽きません。現在の副代表としての私の立場は、余分な作業や議論を減らし、メンバーへのハラスメントを防ぐことだと考えています。これが最重要任務です。

以上が私の見解です。

次に、メンバー有志の見解についてお伝えします。メンバーの間でも、鶴田さんの①合意なき提案と強引な推進、②経験的に見られた仕事の放棄・委任、③それがハラスメントに結びつく可能性について議論がされました。

その結果、メンバー有志で、鶴田さんに対して申し入れ書を提出することになりました。「公開」プロジェクトは、これらの懸念点を守っていただくことを条件とします。ご確認ください。

石田 仁


Date: 2022/02/10 木 13:13

Subject: [toyota-archive :431] 報告書のウェブ公開について

みなさま

前回の会議で「議事録をウェブ公開する」と述べたことについて説明いたします。

まず、トヨタ財団へ提出した企画書(添付のPDF参照)の「8.成果と波及効果」の項目に次のように企画をして採択された経緯がありました。

ーーーーー

<成果>

インタビュー調査で公開のための検討可能になった内容を、年に2回の会議で共有し、公開範囲の調整を行う。会議の結果を、最終的には誰もが閲覧可能な方法(ウェブサイト等)で公開する(公開先は、鶴田の勤務先である千葉大学文学部のウェブサイトとする)。成果の発信内容は、どのような語りが集まるかに依存するので、それ自体を最終的に検討事項とする。

ーーーーー

最終的に、インタビューデータをウェブにアップロードすることはできなくても、なぜそれが難しいのか、どういう方法なら可能になりうるのかといった議論や検討の経過を、財団への成果報告する必要があると考えています。

議事録そのものを丸ごと公開するのではなく、アーカイブをめぐるこれまでの議論や検討の内容について、だれもが見て学べるようなものを公開することを意図しています。

言い換えれば、トヨタ財団に提出する成果報告書を一般向けにも見えるようにするということです。

今年1月7日に行ったトヨタ財団との会議でも、「紆余曲折してきた道のり自体、それをまとめて何らかの形で残すというのも成果であるといえる」と、これまでの議論をまとめ残すことを成果とすることで、トヨタ財団の担当者と合意しています。

その他、A案やB案の社会還元イベントだけでは、2020年の5/8からはじまり、5/29、7/19、8/29、9/21と5回にわたって積み重ねてきた、具体的な調査データを用いた検討(インタビュー内の第三者への言及箇所の懸念と課題)の成果が十分に表に出せないのではないかとも思っています。

「公開ありきではなく、新たな価値を作り出すための方法論を是非確立してください。」

という財団の採択時の言葉にも、報告書を公開することで答えることができるのではないでしょうか。

これまでその合意が取れていると思い込んで進めてきていたのですが、きちんとした共有と合意の確認がないままだったようで、申し訳ありませんでした。

このような意図での公開について、同意いただけますでしょうか。ご意見があればお願いいたします。

なお、公開については、私と渡部さんで作業しますので、会議をして議論を膨らませる必要がある、とは考えていますが、報告書を執筆していただく、というようなことは想定しておりません。

鶴田幸恵

ここから先は

0字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?