豊崎愛生さんの電撃入籍に寄せて(H29/10/27)

なにを書こうという訳でもないけど、きっと何年か後に(もしまだ生きていたとして)昨日のことを思い出したとき、あのときどんな気持ちだったのか分かるように、ありのままを綴っておきたい。率直に言えばショックで、発表を聴いた瞬間から心臓のバクバクが止まらなかった。おめでたい気持ちなんて微塵も無い。推しの幸せを祝えないなんて本当のファンじゃないなどと言われても、別にファンでもなんでもなかった。ただひたすら豊崎愛生さんのオタクだったこの5年間か6年間くらい、豊崎愛生さんと一緒に遊ばせてもらった時間は本当に楽しかった。

sphereさんの輪に入ったきっかけは隣の人だったので、2010年から最初の2年はさして意識してなかった。理由は単純明快で、あの頃の豊崎愛生さんはそこまで可愛くはなかった。当時からガチの人たちには申し訳ないけど、少なくとも今の比ではない。私の中で徐々になにかが変わっていき、orbitの横アリ2日目から豊崎愛生さんが逆転した。具体的な勝因はまったく記憶にないけど、とにかく2012年の春から、今日に至るまで、私は豊崎愛生さんのオタクとして生きてきたということになる。

昨日という日が来ることを予感できなかった訳ではなくて、むしろsphereさんの充電を発表したその日から常に頭の片隅にはあった。待望のアニメタイアップであるハニーアンドループスの発売が5月31日で、そこから息つく間もなく6月3日にベストアルバムが発表された。それも発売日は来月です、って。明らかにペースがおかしい。公開されたアー写は真っ白なドレス。

いま正気を保てているのは、ベストアルバムのリリースイベントで全力は尽くすことができた。成果は得られなかったけれど、もしまだこれが最後と決まった訳じゃない、といってセーブしていたら、後悔してもしきれなかった。ジャケットサイン会。LP盤にもサインをしてくれると聞いたとき、私は、これだと思った。そう遠くないうちに、豊崎愛生さんは結婚するか引退するかして、私は豊崎愛生さんを卒業する。そのとき、直筆サインの入ったLP盤が手許に残るとしたら、それを思い出に生きていけるんじゃないかと確信に近かった。25枚買った時点で上位20名には入ってるだろう(生電話もあったので)と安心していたけど、最後まで油断できないっつって発売日当日、ゲーマーズ店頭で更に10枚追加した。蓋を開けてみれば、積めば当たるシステムなんて今は昔で、1枚でも当たったらしい。あのときの、目の前でサインを書いてもらったレコードがあったなら、もうなにも未練はなかったかもしれない。心から祝福できたかはわからないけど、また全然違う受け止め方だっただろう。

変わらないのは、少なくとも来月の幕張だって行くし、年末は大阪にも行く。だって私は豊崎愛生さんに会いたい、それだけだから。もちろん淋しいけど、たとえ名字は変わったとしてもまだそこまでは変わっていない、と思う。好きとか嫌いとかじゃなくて、まだ一緒に遊んでくれるんなら一緒に遊びたい。ただ、そこから先は問題かもしれなくて、おあつらえ向きに1年と半年の充電期間がある。ソースはイベンターノートだけど、今年の後半はほとんどアニメ関係のイベントも出演されず、ミューレ関係のライブのほかは一切表舞台に出ないつもりのようである。

資本主義だから、仕方ないと思う。結婚が唯一絶対の幸せなのか私は知らないけど、俺達オタクが恋愛も結婚もしないんだから、女性声優も一生独身であるべきだ、これは共産主義的な考え方にほかならない。私は、皆で不幸になろうという共産主義は嫌いなので、こればっかりは仕方ない。昨日のラジオを聴く限りでは(少なくとも表向きは)豊崎愛生さん一人が幸せになろうと考えている様子ではなさそうである。これからも変わらない、わたしはわたし、ということを繰り返し強調していた。

豊崎愛生というDNAがここで途絶えていいのか。それは人類にとって大いなる損失ではないのかーー

そのように考えたこともあった。ただ、イチローも古田も二世は居ない。そういう時代なのかもしれないと私は半分納得していたから、今年こんだけ詰め込んできてるってことは新年早々に結婚発表しますよ、とは話していても、心の中では逆張りであってほしいと願っていたように思う。

少なくとも、今はまだめでたくはない。甥っ子さんにベタベタな様子をみれば、豊崎愛生さんにとって一番の幸せはなんであるか想像に難くない。でもそれは、豊崎愛生さんの中の人の幸せであって、”豊崎愛生さんという幻想”とともにこの数年間を過ごしてきた、いや、”過ごさせてもらった”我々が幸せに感じるかどうかはまた別の話である。

昨日は、”その時”が来た訳だけど、また次なる”その時”がいつか来たとして、私から出てくる言葉はきっと「おめでとうございます」ではなく、「ありがとうございました」なのかも知れない。

ライブ中MCで豊崎愛生さんは、これからも応援してくださいという表現はほとんど使っていない。「また一緒に遊びましょう」この笑顔が本当に好きだった。

少なくともこの年末までは、一緒に遊んでください。

【再掲:2017年10月27日(金)に前ブログで投稿】
http://kpbpawa.wpblog.jp/2017/10/27/豊崎愛生さんの電撃入籍に寄せて/

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