ネットは都市の価値観だけで出来ている
このnoteをはじめようと思ったきっかけが「えらいてんちょう」さんの「しょぼい起業」という発想であることははじめの方にお話したとおりです。
という↑ の記事も「面白いなあ」と読んでいたわけですが、現在のネット界隈で取り上げられるニュースや、ビジネスネタ、そしていわゆる「意識高い系」のみなさんの言説というのは、
「東京における、東京による、東京のための話」
ばかりになっていることに、お気づきでしょうか?
もちろん、地方発信のネタもあるし、イケハヤさんなんかは(その住む場所も含めて賛否両論あるにせよ)田舎からの情報を出しておられるわけですが、ネットをみていて人生のライフハックや「これからのあるべき生き方」みたいなのを見ていると、ほとんどが
東京
での生活しか誰もがイメージしていないことがわかります。
正直言って、わたくし小塚井は、いわゆる関西の田舎に住んでいるのですが、ふだんの暮らしの中で、ほんまに
「コメは、仕事でつきあっている人から3俵くらい毎年もらう」
とか
「旬の特産物の形がわるいものとかを袋にやまほど3袋くらいもらう」
とか、そういう田舎ぐらしならではの生活があります。
えらいてんちょうさんのスタンスは、
◇地元に根付く、根ざす
◇店舗兼住居、そしてしょぼい仕事を少しずつ回してゆく
という発想ですが、おっしゃっている意味は、田舎でこそよくわかります。
「このおっさんどないして暮らしてるねん!」
という謎のおっさんもたくさん生息していますし、彼らは別に生活保護を受けているわけではなく、廃材で怪しげなビニールハウスを作ってはイチゴを育ててそこらへんで売ったり、なにか畑で作ったものは自分で食べて生きていたりします。
↑の本でも、えらいてんちょうさんの周囲のエピソードとして「リサイクルショップ」をしている人の話が出てきましたが、わたくし小塚井の知っているリサイクルショップの店長は、
◇そもそも、店にものが乱雑に散らばっていて、奥までたどりつけない
◇いや、ここはリサイクルショップではなく、ゴ△屋敷なのではないか?
◇店長、ちゃんと経営する気あるのか?
という状態。でも、ちゃんとその一家は暮らしていっています。
これはどういう裏があるかと言うと、店長一家は、別にその店でものが売れなくてもいいのです。
店長はトラック一台で商売をしているのですが、リサイクルショップですから当然「誰かの家のものを引き取って、買取をしながらそれを販売する」のが大前提です。
しかし、実際に買取でお客さんの家に行くと、「買取してくれ」という品物以外にも
「これを有料でもいいから引き取ってくれ!」
というお客さんにとっては”ゴ△”が、山のように出てくるのだとか。
そんなこんなで、「お金を払って不用品を買い付け」するはずが、「お金をもらっていろんなものを処理」することのほうが多くなってしまったのだそうで。
つまり、お店では一切モノが売れなくても食っていける、という状況が誕生したのです。バンザーイ!
えらいてんちょうさんも言っていますが、「モノやコトが回転して、どんどん小さいけれど仕事が生まれる」とはまさにこのことで、こういうのは大都市東京では、目に見えず後ろのほうに隠れてしまっています。(もちろん、ほんとうはこうした仕組みは東京にもたくさん下町なんかにあるのですけれど)
もちろん、小塚井も、「かっこいい都市生活」みたいなものに理解がないわけではありません。なので、いわゆる東京のネットライターが好きそうな
「持ち家か賃貸か、それが問題だ」とか
「どのエリアのマンションがいいの?」とか
「いま流行のミニバン・SUVは?」とか
そういう話題もバンバン実践しています。
うちは、4LDKの一戸建てだし、ほかにもう一軒家を持って貸しているし、車はホンダフリードだし、もう一台車あるし、本業では会社役員です。
こう書くと
すげーじゃん!かっこいいじゃん!いけてる人じゃん小塚井さん!
と思えますが、
4LDKの庭付き一戸建ては中古で980万円
だし
ホンダフリードは初代(何年もの?)
だし
もう一軒の家も500万円
だし、
会社役員だけど、従業員数4人
だし、わははは。地方ではこんな人腐るほどいるわい!というただのおっさんです。
なので、ネットで流れている東京の価値観に流されなければ、地方で地元に根ざして幸せに生きる方法はたくさんあるのです。それでおまけに副業をやっている小塚井さんなので、楽しいったらありゃしない。みなさんも、自分の幸せの価値観をもう一度見直してみるとよいと思います。
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