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かごしま遺跡フォーラム2022

令和4年7月9日(日)
鹿児島県立埋蔵文化センター主催の第9回「かごしま遺跡フォーラム2022」が金峰文化センターで開催されました。
前鹿児島考古学会会長の本田道輝氏、南さつま市教育委員会の新屋敷久美子氏、橋口亘氏、鹿児島県立埋蔵文化財センターの鮫島えりな氏のお話とパネルディスカッションの形式でたっぷり3時間半のフォーラムでした。

弥生時代の舟のパーツ発掘

国道270号線の宮崎バイパス工事着工のため、長期に渡り発掘作業が行われ、その結果を含めた金峰地域の遺跡のお話でした。

鹿児島県内でもトップの遺跡を有する金峰地域。

今回の工事に伴う発掘作業は区域が限定されていましたが、その中から弥生時代の舷側板(げんそくばん)なるものが出てきました。
丸木舟に付け足して舟の幅を大きくした準構造船の側面に取り付けた部品で、これ以外の部品が出土していないことから、別の場所で使っていた舟の部品を道板などに二次利用した、今でいうならSDGSな活用法とのこと。
湿地帯の下で水分が密着し空気に触れなかったことで腐らなかったようです。

金峰の遺跡からは、南方の島でしか採れない貝の加工途中のものなどや、北方でしか取れない石なども出土しており、交易の中継地として栄えていたこと、弥生人は想像以上にダイナミックに活動していたのではなど興味溢れるフォーラムでした。

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