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スポーツ選手の引退後の話は、スポーツに限ったことじゃないと強く思った。

この記事を読んで、程度の差はあれ「スポーツの世界だけの話じゃない!」と強く思ったので、ここで書かれている実例を企業勤めのサラリーマンとしての目線でも”当てはまるよね…”と感じることを書きました。自戒を込めて。

(引用させて頂いている部分が多数あります。ありがとうございます。)

▼長い人生

引退後も人生は続いていく。いや、引退後の時間の方が基本的には長い。圧倒的に長い。

企業勤めのサラリーマンにとっては、引退=定年退職(または脱サラ?)でしょうか。そう、当たり前ですが引退後も人生は続きます。昭和前半は定年は55歳だったのに、もうすぐ70歳になる?いや”定年制度の廃止”も増えていくはず。最初に勤めた会社を辞める/転職することも1回目の引退と考えると、20代・30代で転職することを考えたら圧倒的にその後の人生の方が長い。

▼自分で考える

「(前略)サッカーでは何をどうしなければならないかをずっと言われてきていた。そして、引退して初めて、自分で考えるということを始めなければならなくなる。(後略)」

ずっと会社で勤めている人だって、定年退職をして初めて”好きにしていい”状態になるわけで、自分で考えないといけなくて「何をしていいか分からない」状態になることは多々ありえます。
定年退職とまではいかなくても、”いざ長期休みになったら何をしていいか分からない”と感じる人は多いはず。基本的には「会社では仕事が与えられて、それをクリアしていけばお給料はもらえるし、1週間のうち5日はそれで過ごせるし、生活もできる。」それは当たり前でありがたいことでもありつつ、人生はそれだけでもないから、”自分で考える”は大切なことだと思う。

▼生活する、仕事をするチカラ

「(前略)世間一般では当たり前と思えることを、まったく知らない選手も少なくないんだ。例えば朝食の準備だよ。別に何も難しくないと思われるだろうけど、それさえも難しいと感じる元選手はいるんだ。だって、引退するまで一度もやったことがなかったりするんだから。」
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僕らにとって日常的で当たり前だと思われることも、彼らにとっては当たり前ではない。仕事に必要なスキルがないどころか、エクセルやワードの使い方がわからない、メールが書けない、税金の仕組みがわからない、という場合もある。

企業勤めのサラリーマンも、知らないことの方が多いと思います。(私も含めて。)特にずっと同じ会社で特定の職種だけで仕事をしてきたら、他のことは正直分からない。税金だって会社からのお給料の天引きだから、知らなくても社会人として生きていけてしまいます。だから会社を引退した後騙されてしまったり、起業をしても最初はうまくいかないことも多かったり。
その上普段の暮らしの中で、生活はすべて妻or夫に任せっきりで生きてきた人だったら…いざ”自分で生活する”ことも難しいかもしれない。

▼うまくいかないこと

「イングランドではプロ引退後の選手の40%が4年以内に破産している。(アメリカの)NFLではもっと顕著で70%という数字が出ている。そして、3分の1が1年以内に離婚している」
「(前略)引退してからも現役時代の感覚を払拭できず、生活水準を下げられないパターンが多いようだ。(後略)」

比較はしていないけれど、”定年退職を機に離婚”は珍しくない話題だと思いますし、仕事を辞めて収入が減るのに同じ生活を続けてしまうのは一般の人でもありえること。人生100年時代といわれる中で、定年退職後の時間も人によってはとても長く、”思う様に計画的にやりくりできない”は十分にありうると思います。

▼自分には何ができるのか

何が自分に合っているのか。1人の人間として自分に何ができるのだろう。何を喜びと感じられるのだろう。そうやって自分と向き合う時間を持てるかどうか。そこが引退後の生活を左右する重要なポイントになる。

これはもう‥まさに今の時代は誰にでも言えることなのではないでしょうか。自分の人生をどう生きいたいのか、どんな仕事をして誰とどんな暮らしをしてきたいのか。考えなくても仕事はできるし、考えない方が楽に生きることができるのかもと思ったりもしますが、私はこれを悶々と考えながら過ごしています。

▼常に学び直す

どんな職種であれ、一から学び直す覚悟、そしてスキルを身につけて働くことに喜びを見出すことができる環境が必要となる。選手時代の実績や経験が、その後のキャリア成功を保証するわけではないという事実にいち早く気がつかなければならない。

人生100年時代、人よりも会社の寿命の方が短い。転職や学び直しを経験する人はこれからもっと増えるはず。新しい職場や新しいチャレンジをするには、”一から学び直す覚悟”や”スキルを身につけて働くことに喜びを見出す”ことは誰にとっても本当大切なこと。そして、前職の経験は必ずしも活きるとは限らないし、保証なんて誰にもない。次のステージで懸命に試行錯誤するしかない。

▼組織は、機会を。自らも機会を。

(だからこそ)「クラブは選手が研修を受ける機会をしっかりと作ってほしい。(後略)」

だからこそ、企業でも近年は”ミドル・シニア”に対しての活躍・キャリア支援が増えていたり、再就職支援もニーズは増加しているわけで。

セカンドキャリアへのイメージを持ち、そのための準備の必要性を正しく知るうえで、育成年代からその大切さをしっかりと学んでおくことにも意味があるだろう。

若手のキャリア支援も力を入れている企業が増えてきましたし、繰り返しになりますが人生100年時代、もはや”セカンド”キャリアならぬサード、フォース、そしてパラレルキャリアの時代。就職活動から、いや本当はもっと子どもの頃から常に考えていきたいテーマだなと思います。

▼責任をもって生きる。”2つの足”

「(前略)大人になるということは、責任を持って生きるということだと思っています。自分でやらないといけないし、コンディション調整なども含めて、すべての責任を自分がしっかりと背負わないといけないということだと思っています。」

ああもう、これもどんな仕事をしている人でも、だれにとってもそうですよね…。仕事と考えるならまさに”キャリア自律”。自分の人生をどう生きるか、どうデザインするか、ちゃんと自分で考えていかなければいけないということ。(一人でというというより、自分が決めるのだという意識。)

「私は、選手たちにいつもこんなふうに話している。君たちには2つの足がある。1つはサッカー選手としての足で、もう1つは社会人としての足だ。選手として成功できたら、それは素晴らしいことだ。しかし、プロ選手になれるかどうかは誰にもわからない。活躍し続けられるかどうかもわからない。怪我をしてしまうかもしれない。伸び悩むことだって珍しくない。だからといって『サッカーはダメでした。社会人としても何もできません』という状態になってしまったら何が残る? 何も残らないんだ。日頃から社会人としての自分を磨いていれば、しっかりと自分の足で歩いていくことができる。だからこそ、育成年代では学業も含め人間としての成長が何よりも大切になるんだ」

― 仕事人、〇〇会社の人、役職や職業の〇〇としての自分
― 1人の人間としての自分
誰にでも2つ以上の足、2つ以上の肩書や顔があると思います。
そして会社勤めでも、病気やけがをして働けなくなる可能性は十分にあります。働き過ぎて体を壊してしまったり、予期せぬ事故に巻き込まれてしまったり。そして、会社が倒産する、今やっている仕事がなくなる可能性だって大いにあります。そんな時どう考えどう行動していけばいいのか。その時になって初めて考えざるを得ないことも多いのではないでしょうか。
リスクばかり気にして動けなくなるのは本末転倒ですが、仕事だけが人生のすべてでもないですし、自分がどうありたいのか、どう生きていきたいのか、そして1人の人間としてどうあればいいのか、日々研鑽していかないとなと改めて強く感じました。

▼これからもスポーツを。

子どもの頃から体を動かすことが好きで、今も昔もスポーツが大好きです。プレイも観戦する方も。大学生以降はプレイする方はサークルで楽しむ程度でしかなかったけれど、当時から”チームマネジメント”についてスポーツを例にレクチャー頂くことが多く、それが1番自分でもしっくりくる考えでした。時には「いやそれはスポーツの世界の話であって、会社では当てはまらないな~」なんて素直に受け取れない見方をしてしまっていたこともありましたが、「大切なことはすべて〇〇で学んだ」の〇〇は違っても、人として大切なこと、仕事をしていく上で大切なことの本質は変わらないのだと思います。
今の私は大好きな”スポーツ”で考えることが1番しっくりくるので、ただ「へぇ~」で終わらせずに、学びをしっかり自分の糧としていきたいと思います。

#スポーツから学ぶこと

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