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単独ライブ「惑星オダウエダ」

植田に「単独ライブをやろう」と言われて断ってしまった。去年の話。劇場、スタジオ収録、ロケ、配信、営業、賞レース、ありがたいことに新しいことが波のように押し寄せてきていた。私は飽き性だから「毎日新しいことがあるなんて最高やな」と楽しく過ごしていた。しかし、その頃から本格的に夜眠れなくなり2時間ほど目をつむって朝を迎えてまた仕事に行くという日々が続いた。眠るのがヘタクソで寝つきが悪いだけだと思っていたが病院へ行くと睡眠障害と診断された。「しんどー!」と思った。それに加えて移動が苦手ということも重なり肉体的にも精神的にも疲弊していた。吉本の芸人がこんなに移動が多い仕事だということを身を持って知った。海に放り出され、泳ぎ方を知らないまま犬カキでなんとか陸地に着き、陸に着いては肉体的なしんどさをご飯やお酒で紛らわし、回復する前にまた海に放り出されるというような生活を送っていた。気持ちは楽しんでいるのだが睡眠をとれないことがつらかった。弱音を吐くことも多々あり仕事終わりにはネガティブなことしか考えれなくなっていた。そこで植田の持ち前のポジティブに助けてもらうことになる。仕事終わり、どんより落ち込んでいると
「ダメだったところを考えるんじゃなくて、良かったところで喜ぼう」
と言われた。仕事終わりはなるべくそう思うようにしている。ふわふわと雲になる感覚。気持ちはいつもふわふわと軽い雲でいようと思う。ふわふわな雲になれた時期に通院して自分に合う入眠剤を飲むようになったこともあり眠れない生活は終わった。その時期を経て植田に「今年は単独ライブをやろう」と言ってもらえて開催すると決めた。

たまに大酒を飲みに行く仲のひらしまさんと、マザーテレサのように優しいガーディアン野中ちゃん

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