第54回細胞検査士資格認定試験⑥

【技術2】6~10問

少し現実逃避しており更新できなかった。マイペースで頑張ります。

答えは太字

6.特定化学物質障害予防規則対象物質で誤っているものはどれですか.

A.メタノール
B.クロム酸
C.アンモニア 
D.硝酸 
E.キシレン

特化側というやつ・・・
これには第一類~第三類まであり、発がん性に関与するものと関与しないもので分けられている。第二類は多すぎて覚えられないのでとりあえず見たことあるなという物質だけでもまとめてみた。

7.セルブロック法について正しいものはどれですか.

1.電子顕微鏡的検索には応用できない.
2.遺伝子検索に応用可能である.
3.細胞沈査が微量の場合に有用な方法である.
4.アルギン酸ナトリウム法の前処理はアルコール固定を行う.
5.原発巣の推定には用いられない.

液状検体などの細胞成分を10%中性緩衝ホルマリンで固定し、パラフィンブロックを作成して標本にするので以下のようなメリットがあります。

・半永久的に標本が保存可能
・HE染色だけでなく免染や特染に応用可能
・原発巣の推定も可能
・電子顕微鏡やFISHなど遺伝子検査に応用可能

セルブロック法やったことないんで間違ってたらすみません

8.PAS 反応について正しいものはどれですか.

1.シッフ試薬の染色性は液の温度に左右されない.
2.シッフ試薬は刺激臭が無くなっても染色性は低下しない.
3.シッフ試薬の検定にホルマリンを使用することはない.
4.ヒアルロン酸は陰性を示す.
5.乾燥標本には応用できない.

PAS反応
多糖類を過ヨウ素酸で酸化し、生じたアルデヒド基をシッフ試薬で赤紫色に呈色させる。というのが染色原理で、学生時代に暗記するまで馴染んだ言葉。

真菌を染めたりもできる。
多糖類に関してはアルシアン青染色と合わせて国試でも問われていたような気がする。

私の施設ではシッフ試薬は冷蔵保存しているが染色する際に室温に戻して染めている。冷蔵の温度や37℃では発色が鈍いらしい。
シッフ試薬はホルマリン原液に滴下した際に瞬時に赤くなることで劣化具合が分かるそうだ。
また、乾燥固定でも染色可能。

多糖類の染色性

9.免疫細胞化学染色について正しいものはどれですか.

1.内因性ビオチンの影響はポリマー試薬を用いる時に多くみられる.
2.非特異反応はモノクローナル抗体の使用に際して認められることが多い.
3.増感法としてリン酸緩衝生理食塩水(PBS)にスキムミルクを添加する.
4.古い DAB 溶液でも非特異的な着色はみられない.
5.核内抗原は加熱による賦活後に標本を急冷すると陰性化することがある.

正直言って免染はよく分からないです。教科書的なことしかまとめられていません。なぜならば、私はまだ用手法で免染させてもらえないので泣

非特異反応が起こっている場合(背景が染まりすぎている)
①使用する一次抗体あるいは二次抗体の濃度を下げる
②切片を免染中に乾燥させない
③PBSの洗浄を十分に行う
④洗浄用・抗体希釈用PBSに界面活性剤を加える
⑤洗浄用・抗体希釈用PBSに0.5~1MのNaClを加える
⑥蛋白分解酵素処理を行う
⑦一次抗体及び標識抗体をポリクロナール抗体からモノクローナル抗体へ変える
などで対処するらしい

10.次のうち正しいものはどれですか.

1.ホルムアルデヒドの管理濃度は 0.5ppm である.
2.ホルムアルデヒドは有機溶剤中毒予防規則(有機則)の規制対象である.
3.ホルムアルデヒドの作業記録保存は 5 年間である.
4.キシレン, メタノールは女性労働基準規則に含まれる.
5.キシレンの作業環境測定は 1 年に 1 回実施する.

ホルムアルデヒド       
管理濃度 0.1ppm
特化側 第二類 劇物
作業記録保存は 30年間

キシレン
管理濃度 50ppm
作業記録保存は3年間

作業環境測定は 半年に 1 回実施

女性労働基準規則対象物質
キシレン
メタノール

有機溶剤中毒予防規則
これにはキシレンは含まれますがホルムアルデヒドは含まれていません

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