「ごと」と「おき」

「1年おきにイベントを開く」
というと今年やったら次にやるのはいつのイメージですか?
私は「1年置いて次」と考えるので
「再来年(2年後)」をイメージするのです

では
「10分おきにバスが来る」
と言ったら、今バスが出てしまうと次に来るのはいつですか?
私は「10分後」に来ると思います

あれ?

そうなんです
「おき」の意味が変わっているのです

私は気になったので、ネットでアンケートを取ってみました
「1週間おき」と言ったら今日の次はいつですか?
これには3つの答えが出ました
①「隔週という意味だから、2週間後」
②「毎週という意味だから、1週間後」
③「間に『1週間』を置くから8日後」
さらにややっこしくなりましたw

っで、これどれが正解なのかというと
「長い期間の場合は隔と一緒。短い期間の場合は毎と一緒」
なのだそうです

「え?期間によって変わるの??」

ここでもう一つ疑問が生まれます

「じゃあ期間の長さはどこで切り替わるの?」
特に「1日おき」あたりからちょっと怪しくなると思うのです

っで、これを日本語学の権威の方に聞いた結果・・・

「答えはない」ということでした

人によってイメージが違うので
正解が決められないらしい

いや、待って。決めてくださいよ。
困るでしょ
日常的に使っている言葉なんだから


私はこういうの苦手なんですよ
ですから自分なりに答えを出すことにしました

まず「おき」とは「その時間を間に置くこと」としました
「10分おき」は「10分」を間に置きます
「1年おき」は間に「1年」を置きます

そして大事なのは
「どこから置き始めるのか?」
です

この話題のややっこしいところは
始点に幅があることなのです

始点の幅とは?

例えば「1秒おき」を考えます
この時、本来1秒の幅には1.1秒から1.9秒の幅があるのですが
我々はそれを意識しません
どちらも「今」という「一瞬」と考えるはずです
これは1分も1時間も一緒です
「今何時?」と言われて
「7時3分」と答えた場合「何秒」は気にしませんし
つまり「7時3分20秒」は「7時3分0秒」と一緒なのです
また「7時」と答えた場合「何分」を気にしません
「7時3分20秒」は「7時0分0秒」と一緒なのです
我々が時間の話題をするときは
始点が幅を持たない「一瞬」なのです

ただし注意点ですが
「7時3分」に含むのは「7時3分50秒」くらいまで含みます
しかし「7時50分」は「7時」に含みません
この場合は「約8時」と考え、そして「8時0分0秒」と考えます
そしてこの場合の「8時0分0秒」も
幅を持たない一瞬なのです

これは「今」という時間を点で表しているとも言えます
「今」は点。次に1時間という幅を置きます
「次」はまた点です
点に合わせて幅を置いて、その次が番になるのです

しかし、これが日になると変わります
日にちの場合「今日」と言ったら
それは今日の終わりまでの幅を持つからです
「7月3日」は「7月3日23時59分」までです
それを言ったのが朝でも昼でも
始点は当該日の夜なのです

始点が今日の夜(幅の終わり)であり
次に1日分の幅が置かれます
そしてその次が番ですから
次は2日後となります

つまり大切なのは
「始点が幅を持つか?」
ということなのです

さあ、ここからがややっこしくなります
「1週間おき」の場合
始点が終わるのはいつでしょう?
もしこれを今日の終わりとするなら
次は1週間分を間に置くので来週の翌曜日(8日後)となります
しかし多くの場合「1週間おきの〇曜日」という意味で使うでしょう
仮に今日が日曜日であり
今日の終わりが始点と考えても
間に1週間を入れてしまうと、その1週間が終わるのは
1週間後の日曜日の【夜】になります
置かれた1週間の中に日曜が丸々含まれてしまったので
次の番はその次の同曜日となり
結果として2週間後となります

もしも始点が終わるのが今週の終わりと考えるならば
間に1週間を置き
2週間後の同曜日となります
結果として「1週間おき」は「隔週」と同じといえるでしょう

さあ次は「1ヶ月おき」を考えましょう
これはもう話題を見るしかありません
注目するのは始点の単位です

「今日から1ヶ月おき」なら来月
「今月から1ヶ月おき」なら2ヶ月後
ということになります
月例会とかのように
「1回やったら、その月にはもうやらない」
ようなものはわかりやすいですね

もう一度言います
大切なのは「始点が幅を持つか?」です

このように考えると
理屈上は全ての時間に対して説明がつきます

ちなみに
「ごと」の場合は「幅が繰り返される」と考えます
「10分毎」なら
10分という幅の中で何かが起き
次の番は、次の10分の幅の中で起きる
ということです
「1ヶ月毎」なら「今月に1度、次の番は次の月」となります
「番の間の時間」は気にしないので
「2月20日」の次の番が「3月3日」でも構わないということです

間に置く時間を話題にするときは「おき」
枠の範囲の時間を話題にするときは「ごと」
といえます

私はこんな風に考えることにしました

でも、この理屈はあくまで私だけの考え
他の人には通じません

今後「おき」や「ごと」を使う際には
注意しないといけませんね・・・。

【チナミニ】


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