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什器の話

こんにちは。小山兼吉商店の小山です。

3月半ばから仙台、尼崎とイベントが続き、4月末からは浦和の予定だったのですが、イベントの自粛が始まり中止となってしまいました。そして暇になりnoteを思い出す…。浦和でのイベントに向けて新しい什器を作ったので、そのことについて書こうと思います。

「什器 じゅうき」・・・店舗のショーケースなど陳列に使う家具や小物。

什器という言葉を初めて聞いたのは20歳くらいなのですが、なんのことだかさっぱり分からなかった記憶があります。当時のバイト先が化粧品のディスプレイ什器のデザイン事務所だったので、もちろん什器って言葉がよく出ます。最初何言っているんだか分からなかったなぁ。社長に「ジューキって何ですか?」と聞いて初めて知った単語でした。まさか今こんなによく使う言葉になるとは思いもしませんでした。

私がイベントで使用している什器は大抵が自作です。商品を置く台やピアスのスタンドなど。最近は新しい什器を作っていなかったのですが、ここのところ増やしているアイテム「イヤーカフ」がどうもうまくディスプレイ出来ませんでした。小さなリング形状なのですが、ただポンっと置くと正面(イヤーカフの模様やモチーフがある)が見えない。それだとぱっと見で魅力が伝えられないので、お客様にスルーされてしまう。これは大問題なわけです。

イヤーカフというのは、↑のような耳のヘリに引っ掛けるイヤーアクセサリーのことです。ピアスみたいに穴は必要ないし、イヤリングよりも痛くなくて着けやすいのが特徴です。


まあ、そういうわけで久しぶりに新しい什器を作ることにしました。

条件は

●イヤーカフが転がらない

●イヤーカフの正面が見える

●安くてシンプル

の3点です。


まずアイディアスケッチ。これは写真を撮り忘れたので無いですね。イメージとしては、2〜3本の角材を溝ができるように組み合わせる感じです。角材に溝を掘るのは溝が細くて大変そうだったので却下です。


IMG_1121のコピー

必要な材料を揃えたら、木工用ボンドでパーツを接着します。材料は木材をハンズで購入しました。手前がクランプで固定している木材、奥が愛猫ひじき。彼女は大変怖がりなので、我が家に遊びに来た人はほとんど見たことがない幻の猫です。


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一晩経って接着したら、必要な長さに切り分けます。10センチくらいに切ったので合計9個出来ます。


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切ったら塗装をします。塗料はアイアンペイント。金属のような質感になる塗料です。2年前まで住んでいた浅草の事務所のドアを塗った残りがあるので、それを使います。私の什器はこのアイアンペイントで塗装することが多いです。質感が好きなのもありますが、塗っても塗っても無くならないのです。ペンキって捨てるのが大変なんですよね。あと、油性の塗料なので養生はきちんとしないと後で後悔します。付いてしまうとなかなか落ちません。


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2度塗りしたら完成です!いい感じに溝にイヤーカフが嵌っています。見やすいし転がらないし、何より自作なので安いです。材料費は多分300円程度。


商品より目立たず、でもかっこいい。それが私が什器を自作するときのモットーです。イヤーカフ置きもなかなか良く出来たと思います。イベントにお越しの際はぜひそんなところも見ていただけると嬉しいです(もちろんお買い物もして欲しい)。

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