日曜朝の悪の秘密結社を考える(2)営業部門の活動実態から見る組織の問題

 よくある映像では、正義の味方を称する団体のこともしっかりと報告されているようであり、いわゆる報告、連絡、相談はしっかり機能していて、何か失敗を隠蔽するような気配は感じられず、健全な感じがします。構成員も真面目に営業しているようであり、OJTやOff-JTがしっかりと実施されている、かなり士気が高い部門であることが想像されます。
 一方で、毎週正義の味方を称する団体に営業活動を阻止されていることから、組織運営のうち意思決定に問題があるのではないかという疑念が湧きます。

1 毎週なぜ阻止されるのか?
  一般に組織運営は計画、実行、評価、改善というプロセスを経て行うように思われますが、観察、方向付け、決心、実行という独裁者の意思決定プロセスも重要であり、そこがおかしいと特に非民主的な権威主義組織においては、致命的であると想像でき、そうであるがゆえに毎週意図を阻止される結果になっていると思われます。

2 正義の味方とはどのような組織なのか?
  毎週技術部門が努力して開発配備した怪人を阻止する正義の味方ですが、相当に技術力が高いことが想像されます。ただし、技術開発のペースは大抵の場合、大人の事情で大規模な改良は1クールに、一回程度であることが多いように思われます。予算の制約があるのかも知れませんが、大掛かりな合体メカを用いる場合は、毎週日曜日に発生する野外イベントに起因して多数の機械部品を点検のうえ交換しなければならず、量産による価格低減が見込めない量産品ではないがゆえに、調達単価を下げられず、そのこともあるかしら?と想像してしまいます。そして、正義の味方を称するキャラクターは、概ね中年の指揮官、青年の戦闘員という組み合わせが多いように思われますが、あくまでも出先の拠点である場合が多く、裏には大規模な第3新東京市的な規模を運営できる組織を予感させます。

3 どのように営業活動を展開するべきか?
  以前は、教科書通りに第五列ともいわれる活動を展開した悪の秘密結社もありましたが、最近は不正競争防止法の規制なのかよくわかりませんが、組織内部に足がかりを作ってというような妨害活動は減ってきたように思います。もしかすると非公然活動の技術が向上して探知する機会が減っただけかも知れませんが・・・
  ともあれ、再度組織目標を振り返り、ゴールを明確化して毎週のイベントは手段の行使に付随して発生するイベントであり目的ではないという定義をしないといけないのではないか?と思われます。
  そして時間、人材、技術力、器材や不動産などの、限られた経営資源をどのように使うのかを再検討しなければならないのではないかとも思われます。そこで次のような当面の対応プランを想像してみました。
  局地的な活動において優勢を勝ち取るためには、とにかくそのタイミングで相手よりも多数のユニットを展開する必要があるので、3週間くらいはイベントを起こすのを我慢して、リクルート活動や、日常のあれこれ、もしくは正義の味方の私生活にフィーチャーした内容で顧客と潜在顧客に我慢してもらい、同時にどこに個別訪問するのが効果的であるのかを探りながら、営業ユニットの弾数を確保する。
  変形や合体は裸と同じ瞬間であるので、ためらうことなく手を出す(非民主的な権威主義であればなおさら、権威が何事も正当化してくれるので相手の都合に合わせる必要はない)
  営業部門の営業活動を通じて実現される社会の素晴らしさを宣伝するなど心理的な顧客へのアプローチを強化する。
  正義の味方と称する団体の組織構成や営業力に関する情報収集、分析、正義の味方の活動の特徴、営業活動に対する予想される妨害活動予測を入念に行い、営業活動の計画を緊急時の対応策も含めて構成員に共有する。

  これをやったら目的を達成できるわけではない(正義は勝つのだからそれはそうだ。)ですが、頭の体操的に考えてみました。
  駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

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