植栽による騒音軽減・反射音対策

植栽による騒音軽減効果、植栽による反射音対策効果に係わる文献がそれぞれ見つかりましたので紹介させていただきます。

・植栽による騒音軽減効果

https://www3.kyukyo-u.ac.jp/FE003/H17p13-14.pdf

計測結果から、騒音を軽減させるためには、植栽の葉の茂り方が密な程効果が大きいようであること、騒音のうち比較的高周波数成分に対しても植栽の葉の茂り方が密な程効果が大きいことなどが分かった。
騒音を軽減させるだけであれば遮音壁などのほう
が効果は大きいと思われるが、植栽(街路樹)は景観のよさ、安全運転・環境保全などの機能をもち、都市生活に様々なよい影響を与え、騒音の軽減効果もある。


http://esd.env.kitakyu-u.ac.jp/kuroki/KAANET_kaap/kuroki/text/txt344.html

植樹や森林の遮音効果
植樹や森林などでは、吸音や散乱による減衰があるが、透過損失を得るには数10m以上の厚さと密度が必要で、生け垣のようなものでは回折もあり遮蔽効果は少ない。しかし、コンクリートの固い面に比べると吸音の効果もあり、視覚的な心理作用や、木の葉が風で発生する騒音によるマスキング効果も好まれるので、騒音対策に安全性を与える重要な手段と考えてよい。

・植栽による反射音対策効果

https://www.jstage.jst.go.jp/article/turfgrass1972/9/2/9_2_155/_article/-char/ja/

植生地における騒音減衰に関する研究

植栽の有する防音効果について各種の実験・測定調査を実施した。その定性的な結果の概要は以下のとおりであった。
樹林による防音効果は吸音効果と反射効果に大別されるが, 反射の方が吸音よりも効果として重要であることが判明した。これは従来の主張とは異なっている。反射効果は樹葉の密度と形態に相関し, 群葉が密であるとともに葉形が大きなことが反射量を増大させる。したがって防音効果からは広葉樹の方が針葉樹より優れている。
またこれを周波数別に見ると, 特に反射効果の場合, 高周波数域において顕著な効果がみられた。これに対して草地における実験ではむしろ500Hz以下の低周波数域において減衰が大きく, その効果は草種による差というよりは地表面土壌の膨軟性に相関するものと考察された。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?