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子宝祈願の政子岩

僕は今44歳。『あじさい鍼灸マッサージ治療院』を開業してもうすぐ丸8年になります。仕事の場でもプライベートな場面でも耳にする機会が増えた話題。

それが保活不妊症です。

保活って分かりますか?保活とは保育園に入れるための活動。保育園に子供を預けられるかどうかで生活が大きく変わってしまうため、皆さん必死なんです。報道で知っている人も多いと思いますが、東京都23区では保育園に入りたいが(親が入れたいが)入れない待機児童が多数いるのです。かくいう我が家も保活にかなり力を入れたので、他人ごとではありません。あじさい鍼灸マッサージ治療院を訪れる、赤ちゃん連れのママさんと話すとよく保活が話題にあがります。

もう一つの話題が、保活以前の話になりますが、不妊症について。
同世代の知人からは

子供がなかなかできない
病院に行こうか考えている
既に不妊治療を始めているが結果が出ない

といった話を聞くことがありました。
来院される患者さんの口からも、現時点で悩んでいる方、そろそろ気になりだしたという方、かつて不妊症でした、など様々な事情が聞かれます。

保活も不妊症も、現代日本の社会的問題。特に不妊症は人口減少に歯止めがかからない我が国にとって重要なこと。子どもを産みたいと希しているのにそれが叶わないという厳しい現実。待機児童や労働環境が改善されなくて産む決心がつかない、という段階を乗り越えた次にあるものです。

僕は鍼灸師として不妊治療の勉強をしてきましたし、不妊に対する鍼灸治療の手法もある程度知っています。世間には不妊治療を専門として鍼灸院もありますし、そのような先生を知っています。
患者さんが不妊症だと告白されるとデリケートなことなので、言葉を選ばざるおえません。僕には不妊に対する鍼灸症例もほとんど経験していません。今のところ、人工授精、体外受精といった西洋医学が第一選択だと一般的に言えます。その次に鍼灸や按摩指圧といった東洋医学、伝統医学の分野が来るのかなと考えています。

そういった医療面とは別に、困ったときの神頼みといったことで、患者さんに話すのが政子石のこと。

鎌倉鶴岡八幡宮の旗上弁財天社裏にある政子岩

政子石とは別名姫石とも言われており、子宝に恵まれるご利益があるとされています。鎌倉時代の源頼朝が妻北条政子の安産を祈願した石だそうです。そのため政子石と言われています。
鎌倉のランドマーク鶴岡八幡宮境内にある旗上弁財天の裏にあります。鶴岡八幡宮の参道に入り、すぐ右手の橋を渡り、池の上にある旗上弁財天に向かいます。左側から本堂の裏にまわると2つ石がひっそりとあります。存在を知らなければ、まず気付かないでしょう。

個人的に鎌倉が好きで、昔から鶴岡八幡宮に足を運びます。でも子宝にご利益があるというパワースポットがあると知ったのは比較的最近のことでした。不妊症が身近になってきたときに色々調べてきたときにネット上に出てきて。
数年前に知り合いが不妊症で、顕微授精をしているが何度も失敗しているという話を聞きました。このとき、彼女のために何かできないかと思って鎌倉に出かけた際に政子石にお願いをしました。彼女には一言もそのことは伝えていません。その後、ご利益があったのかどうかは判断しようがありませんでしたが、無事妊娠出産することに至りました。不妊治療がうまくいったおかげなのでしょうが、勝手にお参りして良かったなと思っています。

気休めかもしれないけれど、不妊症だという方の話を聞くと鎌倉に出向いたときに勝手に政子石にお参り、お願いをするようにしています

何百年も前からあるのならば、それなりの力があるかもしれません。それで子供が授かる可能性が上がるかもしれないのならば、やっておこう。副作用があるわけでもない、高額な治療費がかからうわけでもない。何の損もないのだから。そう考えています。ご利益がありますように。

昨年も顕微授精をして流産、その後死産と悲しい結果になった大切な友人がいて、勝手に政子岩に祈願しました。また妊活頑張るというので次こそは子宝に恵まれることを願っています。

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