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実録ソロキャンプ テントの選び方

ここから何回かに分けて、ギアに関する記事を書きたいと思います。まず最初は、キャンプの必需品であるテントから。

と、勢いで「必需品」と書きましたが、もう少し正確に書いたほうがいいですね。キャンプにはいろいろなスタイルがあり、例えば日帰りのデイキャンプならば、必ずしもテントは必須ではありません。また、中にはコット泊といって、コット(ベンチのような形状のベッド)に寝袋だけで寝る人もいます。ハンモック泊の場合もテントは不要ですね。

ただまあ、一般的にはテントがあったほうがいいと思います。寝床として、荷物置き場として、急に雨が降ったときの避難場所として。タイプによっては、テントがリビングスペースになるものもあります。

テント選ぶで意識する4つの基準

テントを選ぶ際の判断材料にはどんなものがあるでしょうか。以下、順を追って見てみましょう。

①サイズ
テントにも当然、大きいものから小さいものまであります。ソロキャンプなのでそんなに大きくなくても大丈夫。大きいテントは一人で組み立てるのが難しいものもありますので。
ただ、じゃあ「一人用」でいいのかというと、ここは見方が分かれるところです。一人用とされているテントは、当然小さいです。結果、嵩張らないし、軽い。組み立てが容易という利点もあります。
しかし、小さいんです。中に入ると狭くてくつろげなかったり、荷物を置く余裕がなかったり。狭いと着替えをするのも億劫だったりします。
「大は小を兼ねる」ということで、個人的には少し大きめなサイズのテントでいいのではないかと思っています。
ただし、交通手段がバイクだったり公共交通機関+徒歩だったりする場合は、いかに荷物をコンパクトにまとめるかが大事なので、シビアに考えるべきかと思います。あと、大きいサイズになると、テント生地の重量も増えるので組み立て、撤収に関する苦労が増えるケースもあります。

②組み立てやすさ
キャンプ初心者にとって「もし、テントが組み立てられなかったらどうしよう」というプレッシャーは、結構大きいものがあるのではないでしょうか。僕も最初は心配していました。
ですが、最近のテントは設営方法も工夫されていて、そこまで難しいことではないな、というのが実感です。取説を読むのもいいですが、ある程度メジャーなテントになるとYoutubeで組み立て方を解説している動画があります。逆に、Youtubeに動画があるテントを選んでもいいかもしれませんね。
どうしても不安な人は、ポップアップテントやワンタッチテントのような超イージーなテントもあります。
テントの設営は、結局のところ「慣れ」なんですね。最初のうちは苦労するかもしれないし、シワが多くて不格好だなと思うかもしれませんが、慣れれば大丈夫です、だいたいのことは。

③形状
テントにもいろいろな形があります。
例えば、テントというとピラミッド型のものをイメージする人が多いかもしれませんが、あれは「ワンポールテント」というジャンルになります。中心に1本、ポールを立てて支えにするわけです。他にも「ドームテント」や「ツールームテント」なんてものもありますね。
それぞれメリットとデメリットがあります。例えばワンポールテントは設営が簡単なんですが、錐型のため上に行けば行くほど狭くなる。つまり空間のゆとりが少ない。ツールームテントは、文字通り2つの部屋に分かれているので、寝室とリビングを分けてゆったりできるんですが、一人で組み立てるには苦労するものもある。
個人的には、ソロキャンプにツールームテントは過剰かなという気がします。ドームテント、もしくはワンポールテントから選んで問題はないと思います。
あと、テントの形状は強風に対する対応力にも影響することは頭に入れておきたいところ。基本的には低くて流線型のテントのほうが、風に強く、ワンポールテントは弱いとされています。
風対策としては、設置の向き、ガイロープの張り方、ペグの打ち方などで対応可能ですが、初心者にはちょっと難しい。強風が予想されるときはキャンプに行くのを避けるのも吉です。

④素材
素材は結構重要です。
軽くて扱いやすいのは「ポリエステル素材」です。この素材がもっともメジャーです。軽さは設営の容易さにつながりますし、持ち運びも楽です。また、カビにも強いので、後述する素材に比べて乾燥にかかる手間も省けます。
ただデメリットもありまして、火に弱い。多くのソロキャンパーは焚き火にハマるわけですが、あまり近くで焚き火をすると火の粉が飛んできたときに、簡単に穴が開きます。これ、本当に一瞬で開くんです。
あと、冬キャンプをやるようになると、薪ストーブに手を出す人が増えますが、ポリエステル素材のテント内に薪ストーブを入れると溶けたり火災になったりのリスクがありますので、オススメできません(そもそも、テント内に薪ストーブを入れることは、多くのメーカーが禁止、もしくは非推奨してまして、キャンパーの自己責任になります)。
最近、多いのは「TC素材」ですね。ポリエステルとコットンの混紡生地です。ポリエステルに比べて火に強く、コットン100%に比べれば軽いということで、焚き火ラバー、薪ストーブラバーに愛されています。ただ、ポリエステルに比べれば重いし、使用後はしっかり乾かしてカビを防ぐような手間はかかります。テントって、夜露や結露なんかでも濡れるんですよ。なので、撤収前に日に当てて乾かしたいんですが、天気が悪いとそうもいかない。コインランドリーの乾燥機に持っていく人も多いです。
「コットン100%」のテントもあり、独特の風合いが人気ですが、初心者には取り扱いが難しいと感じます。僕もまだ、手を出していません。

安いテントってどうなの?

上に挙げた以外にも、「耐水圧(=どれくらいの雨に耐えられるか)」や「ダブルウォールかシングルウォールか」なども要素になるんですが、このへんはキャンプ用(つまり「登山用ではない」)として売られている有名ブランドのものであれば、そんなに意識する必要はないかなと思います。

あとはデザインやカラーですね。「映え」を意識する場合、テントを含む各種ギアのカラーやトンマナを揃えたほうがいいです。

Amazonなどを見ていると、1万円を切る価格帯のテントも売られています。「こういうのってどうなんですか?」と聞かれることもあるのですが、「買ったことがないので、正直わからん」と言うしかないです。キャンプ道具って、やはり使ってみないとわからない部分があります。Amazonのレビューは、アウトドア用品に関してはサクラ的な書き込みが少ない印象があり、レビューを参考にして、とりあえず買ってみる、というのもアリなんじゃないですかね。

僕が購入したテントたち

ここからは、僕が実際に購入したテントを紹介します。

①mont-bell『ムーンライトテント1号
僕が一番最初に買ったテントです。「ムーンライトテント」とは文字通り、月明かりしかない暗がりでも設営ができるほど簡単、という意味が込められています。キャンプ未経験の僕にはいいな、ということで購入しました。「1号」というのはサイズを示していて、1人用です。
実際、設営は楽です。初めてでも10〜15分あれば組み立てられます。一方、1号はやはり小さいです。大人一人が寝て、リュックサックを置いたらいっぱい、という感じ。テント内の高さが1mもないので、着替えには難儀します。
「寝るためのテント」なので、くつろぐスペースを確保するために別途タープを張る必要があり、面倒なので出動頻度は落ちています。


②テンマクデザイン『炎幕DX
現在の主力テント(兼タープ)。「パップテント」と呼ばれる形状で、軍隊が野営するときに使う軍幕からインスピレーションを得ています。
生地がTC素材のため、近くで焚き火をしても問題なし。そこそこ広いので、大人一人用の寝るスペースを確保した上で、チェアやテーブル、クーラーボックスなどを置く余裕もあり、これ一つで事が足りるところが気に入っています。
炎幕には、通常の炎幕に加え、DX、DX EVO、大炎幕と4つの種類があり、僕が使っているのはDX。裾にスカートがついているのが特徴で、冬は風や冷気を防いでくれます。

③QUICKCAMP『T/Cワンポールテント
じつはまだ届いていないんですが、先日購入したテントです。冬キャンプでは防寒対策として薪ストーブや灯油ストーブを使うことが多いのですが、上に紹介した炎幕だとスペースに余裕がなく危険だなと思い、一回り大きなテントを購入しました。
こちらも生地はTC素材なので、焚き火や薪ストーブによる火の粉や熱に強いです。カラーはネイビーを選んだんですが、キャンプギアとしては珍しい色なので、キャンプ場でどのように映えるか楽しみです。

ほしいと思ったときが買い時?

他にもいくつか気になるテントがあり、なんというか、順調に「沼」にハマっている気がします。

あ、そうそう。人気があるテントはあっという間に売り切れてしまうことが多いです。中には、メルカリ等で販売価格の数倍で転売されているものもあるくらいで(ほんと、どうかと思うんですが)。


これ、元値は39,800円です。
なので、気になるテントがあり、買える機会があるならば躊躇わず買うといいと思いますよ(と、自分に言い聞かせる)。



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