上位合格者が行っている「択一試験の解く順番」を解説します【特別区経験者・社会人経験者全般】

今回は、社会人経験者向けの採用試験の一次試験(択一試験)を突破するためのノウハウを解説していきたいと思います。

まず、状況を確認するために3つの質問をさせてください。

Q1 問題の解く順番を意識していますか?
Q2 問題を解く順番を準備していますか?
Q3 解き方を色々と試してみて、自分に適した「解く順番」で試験本番に望んでいますか?

結論から申し上げると、
問題を解く順番を決めておくことをオススメします。
試験本番で焦ることが減り、試験問題に集中することができるからです。

試験に慣れている方にとっては、当たり前のことですが、
意外と大事な準備なので、項目を立てて解説したいと思います。

社会人受験生で、公務員試験に初めて取り組む方の中には、漫然と、初めから順番に解いている方がいらっしゃいます。
それが自身にとって適した「解く順番」であれば良いのですが、そうとも限らないことでしょう。

事前に色々と試してみて、最も得点しやすい「解く順番」を準備しているだけで、択一試験であれば、2~3点程度、変わってくることも珍しくありません。

ということで、具体的な内容に入っていきたいと思います。
具体的なイメージを持てるように、特別区経験者を例に挙げて解説して参ります。

なお、自身に合った解く順番を見つけることが目的となります。
これが絶対正しい!というものはありません。
受験生ごとに最適解がある、という点はご留意ください。

<特別区経験者の択一試験>※事務1級職
試験時間:1時間45分
問題数:45題中35題解答
知能分野:24題解答
 文章理解8問(現代文4問、英語4問)
 判断推理4問
 数的推理4問
 資料解釈4問
 空間把握4問
知識分野:11題解答(時事は必答。時事以外の15題から5題選択回答)
 時事6問
 社会科学5問
 人文科学5問
 自然科学5問

・試験時間について、解答用紙にマークする時間を10分と置くと、残りは1時間35分程度となります。35問を解くとすると、1問当たり3分弱となります。

解き方1:文章理解 ⇒ 知識分野 ⇒ 知能分野

まず、文字数を多い文章理解を終わらせて、
次に、知識分野をささっと終わらせて
最後に、残された時間で、知能分野で解ける問題を解く、
という解き方です。

多くの社会人受験生にオススメできる、標準的な解き方といえます。

知識分野や知能分野を先に解いた後に、集中力が落ちるタイプの受験生にオススメです。一番集中力を発揮できるタイミングで、英語を含む文章理解に取り組むことで、確実に得点をとりにいけます。

また、知能分野があまり得意でない場合にもオススメです。

集中力は限られた資源です。
実際に問題を解いてみると、解く順番によって、最後まで集中力が続く場合もあれば、そうでない場合があることがわかります。
これは試して見ないとわかりません。
どの分野を先に解くと有効活用できるかをぜひ試してみましょう。

解き方2:知識分野 ⇒文章理解 ⇒ 知能分野

まず、知識分野をささっと終わらせて
次に、文字数を多い文章理解を終わらせて、
最後に、残された時間で、知能分野で解ける問題を解く、
という解き方です。

こちらも標準的な解き方といえます。
多くの合格者が解き方1or2を選んでいると思われます。

直前までインプットした知識を先に終わらせてから、
心置着なく他の問題に集中して取り組みたい受験生にオススメです。

先に知識分野を終わらせておくことで、知識を覚えていなくて良い、
という心理的な安心感を得ることができる点がメリットです。

ただ、時事を含めて11問の問題を解いてから文章理解に望むことになるので、残された集中力で、文章理解に集中できるかどうかをよく確認しましょう。

社会人の場合、学生時代に比べて、一度に大量の文字を読むと、思った以上に集中力が落ちている、というケースがよくみられます。
今の自分にとって適しているかどうか、という観点から冷静に検討していただければと思います。

解き方3:文章理解 ⇒ 知能分野 ⇒ 知識分野

まず、文字数を多い文章理解を終わらせて、
次に、知能分野で解ける問題を解き、
最後に、残された時間で、知識分野を解く
という解き方です。
最初から順番に解いていく、というものですね。

この場合、全体を解ききるために、それぞれのパートについて、どの程度の時間で解くかをおおまかに決めておくことが多いです。
例えば、文章理解20分、知能55分、知識20分、といった感じです。

比較的知能分野が得意な受験生がとることが多いように思います。
注意すべき点として、知能を解くのに、想定以上に時間がかかってしまい、知識分野を解く時間がなくなることがないように気をつけましょう。

知能の問題を一通り解いた後に、知識の問題をきっちり得点することができるか、という点を確認するとよいでしょう。

解き方4:知能分野 ⇒ 文章理解 ⇒ 知識分野

まず、知能分野で解ける問題を解き、
次に、文字数を多い文章理解を終わらせて、
最後に、残された時間で、知識分野を解く
という解き方です。

知能が得意な受験生が選ぶタイプといえます。

知識での得点を頼ることなく、知能で合格点(全体で15点が一つの目安)をとりにいくタイプの受験生向けといえます。

知能で、確実に一定の得点をとれる受験生でないと、残り時間や集中力などの問題があるため、人を選ぶタイプといえます。

以上、4つの代表的な「解き方」のパターンを解説してきました。
繰り返しになりますが、こればっかりは実際に試してみないとわかりません。得点もそうですし、自身の体感で判断することになるからです。

ぜひ時間がある時期に試してみてくださいね。

なお、
今回は触れませんでしたが、
文章理解で、現代文を先に解くか、英文を先に解くか、
数的推理、判断推理、資料解釈、空間把握をどの順番で解くか、
という点についても、日頃の勉強で試して準備を進めましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?