ミーハー歴40年のアラフィフがいまハマっているのはTXT

誰もが認めるグローバルスターBTS。
私も当たり前のようにarmyです。彼らの活動再開を心待ちにしています。

そんなBTSの直系の後輩なのがTOMMOROW×TOGETHER。
ほんとなんと読んでいいかわからないですよね、私もずっと呼び方がわからなくて、結局BTSの後輩くんとか言ってました。
彼らの名前はトゥモローバイトゥギャザーです。
TXT(ティエックスティ)と呼ばれたりティバイティと呼ばれたり、トゥバと呼ばれたりしていますが、ここでは文字数問題解決と愛情を込めてトゥバちゃんと呼びます。

彼らがデビューしたのは2019年。当時すでに、BTSは世界的に大人気で、国連で最初の演説をするほどでした。
だから、トゥバちゃんたちは大成功を収めた先輩の弟分グループとして、華やかに大々的にデビューしたわけです。
彼らは5人組なのですが、正直、私が今まで見たことがないほど、5人が5人とも顔面がいい。普通、グループの中に、歌は上手いけど……ダンスはすごいけど……みたいなメンバーがいるのが当たり前なのに、彼らは全員顔がいい上に、身長も高い。
恵まれた素材と環境で、しっかりとした練習生期間を経てデビューしたのがトゥバちゃんたちなわけです。

そんな華やかな存在の彼らですが、私の中ではなぜか「苦労人だよなあ」と言うイメージがつきまとっていました。

その理由のひとつはもちろん偉大すぎる先輩・BTSの存在です。
トゥバちゃんたちがどんなに売れても、圧倒的な人気を誇るBTSと比べたらなんだか物足りなく思われる。
トゥバちゃんたちは歌もダンスもそつなくこなします、顔だけのメンバーはいない。それでもブルドーザーみたいな破壊力のあるBTSのパフォーマンスと比べたら小粒な感じが否めなかった。

デビューしたての新人と、当時すでに7年のキャリアを誇るBTSと比べるのがおかしな話なのですが、彼らは絶対に比べられてしまう。
唯一の直系の後輩だから。(HYBEという大きな会社で言えば、後輩グループはいくつもいますが、その中のレーベルBIG HITの後輩は現在もトゥバちゃんたちだけ)
そしてその恩恵を受けているのは、否定しようがない事実だから。

デビュー当時の彼らはまだまだあどけなく、「あまりに子供すぎる」と思った私には引っ掛からなかったものの、とにかく楽曲が良いと言うことだけは知っていました。
アップルミュージックでKpopをランダムに流していて、「え!これすごくいい曲!」と思うと、かなりの高確率でトゥバちゃんたちの曲だったんです。

特に2021年に発表された「0×1LOVE SONG」はロックテイストの曲で、学生時代ブリティッシュロックにはまった私にはたまらない楽曲だった。
うねるリズム、切ないメロディ、青年になる一歩手前の少年たちの儚さを描く世界。
何度も繰り返しMVを見たけれど、やはりまだまだ少年だった彼らのファンと名乗るまでには至らず。
2023年に発表され、ビルボード200でも1位となったアルバムのタイトル曲「シュガーラッシュライド」も素晴らしかった。
その頃から、彼らのルックスから少年ぽいあどけなさが消え、青年の精悍さと大人の男になる直前でしか生まれない色気が漂い始めてきました。
そしてその後、いくつかの作品を経て発表された「デジャブ」。
これがもう私を打ちのめしました。何度見ても、泣きたくなる。
私はもはやすでに十分すぎるほど大人だけれど、なりたい自分と現実の間で葛藤し、不安を感じていた遥か彼方昔の自分を思い出して、胸がギュッと掴まれたような痛みをリアルに感じたのです。

楽曲が素晴らしいのはもちろんですが、彼らの歌声・パフォーマンスにこの5年間の積み重ねてきた厚みを感じました。
MVで後半に見せてくる圧倒的なパワーのあるパフォーマンス。
楽曲の曲調はそんなに激しいわけではないのに、彼らの本気が高密度に詰まったパフォーマンスは目を逸らすことを許さないほどの本気を感じます。
彼ら自身が曲の世界に完全に没入していると感じる集中力は、見るものをもその世界に引きずりこむパワーがある。
にわかの私がこんなことを言うのはなんですが、彼らの第1章が完結したのではないかと言う気がしました。

「デジャブ」は楽曲としての高い評価を得たのはもちろん、「これぞビッグヒットの音楽だ!』と言う声もたくさん聞きました。
私も「I need you」「Save me」といったBTSの初期のヒット曲を思い出しました、少年たちが大人になるために感じる痛み、葛藤、切なさ。
それらを美しい映像とギリギリまで突き詰めたパフォーマンスで伝えてきた「デジジャブ」はBTS先輩の名曲と比べたとて、遜色なく闘える作品に仕上がってます。
(闘うと言う言葉は適当ではないかも、っていうかなんなら使いたくない、でもそれしか思い浮かばないんです)

逆に、トゥバちゃんたちが表現する儚さや痛みを、今のBTSは表現することは難しいでしょう。これは実力の問題ではなく、トゥバちゃんたちが今の彼らが表現すべき題材を120%体現することができていると言うことです。
ボーイズグループは好むと好まざるに関わらず、活動しながらその生き様を表現するものです。
全員が大人の男へと変貌したトゥバちゃんたちが、その少年期最後のしめくくりとしての作品になっていると、私は感じたんです。
BTSが兵役で活動を休止している間に、彼らは立派にビッグヒットの看板を担える存在にまで成長した。それを知らしめたのが「デジャブ」だと感じました。

そして、本当に彼らは楽曲に恵まれている。
ファンになって、過去の作品を聴きあさっていますが、信じられないくらい名曲ばかり。奇をてらってインパクトを残そうとするような曲とか、流行りに乗っかってみたみたいな曲はなく、どれもこれも普遍的に愛されるような魅力を持った曲に仕上げているところに、トゥバちゃん運営(要するにBIG HIT)のプライドや愛情を感じます。
彼らは十分にグローバルに人気者だけれど、あともう1回私世代をも巻き込んだキャリアハイを迎えると思う。そしてその時こそ、今まで真摯にコツコツと紡いできた、素晴らしい楽曲たちが彼らの人気を爆発的に押し上げ、他のグループと確実に一線を画す存在に至らしめるに違いないと信じています。

だからあとトゥバちゃんたちに望むことは一つだけ、どうか心身ともに健康に活動を続けてくれますように。

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