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オープンキャンパス2022 情宣うちわ配り

こんにちは。高校5年生です。

先日、大学のオープンキャンパスで情宣うちわ配りをしました。オープンキャンパスの運営スタッフではなくサークルの一員としての参加でしたが、高校時代にオープンキャンパスで明るい大学生のお姉さんに出会って憧れたので、そんなキラキラ大学生スタッフに交じることができたことが、何より嬉しかったです。

灼熱の8月、炎天下で6時間超にわたって情宣うちわを配った経験は、一生忘れないでしょう。日焼けが心配でしたし、同じ時間働くなら涼しい室内でアルバイトした方が良いんじゃない?と思ったときもありましたが、情宣うちわ配りのボランティア、参加して良かったです。大学生活最後の夏に、良い思い出ができました。

1つ1つ、思い出したことを振り返っていきます。先に目次を出しておきますね。ぜひ読みたいところだけでも、読んでいってくださいませ。

①ちょっとだけ心が折れる

オープンキャンパスでのうちわ配り、始める前は正直「簡単でしょ!」となめておりました。なぜなら大学内で配っており、大学が公式で開催するコンテストへの参加を呼びかけているので、怪しまれて受け取ってもらえないということがないと思ったからです。また、自身の経験から、オープンキャンパスに来る高校生は何か分からなくても、配られている資料はとりあえず何でも受け取っておく人が多いと踏んでおりました。さらに、ただのチラシではなく扇ぐのに使えるうちわなので、チラシよりも受け取ってもらえる確率が高いと予想しました。

しかし、そんな予想は容易に裏切られました。

予想通り、渡せば受け取る人の方が多かったです。とは言え、受け取る人は体感で6~7割でした。とりあえず受け取る高校生が多いはずと踏んでいた私は、「え?こんなに断られるの??」と衝撃を受けました。

断る人は3パターン。
・「大丈夫です」「いいです」と言って通り過ぎる人
・無視する人
・「扇風機持ってるんで要らないでーす」などと、反応したり理由を述べたりして通り過ぎる人

断る人は上2つが多く、割合は半々くらいです。差し出し続けていると正面を通り過ぎた後に手を出す人もいれば、一切手を出さない人もいるので、いつ出したうちわを引っ込めるか見極めが難しかったです。
意外にも「いいです」と言われる方が、無視されるより辛いときがありました。「いいです~」みたいに優しく断られる場合は多少心が救われますが、断る人の大半は冷たい声で「いいです」「いらないです」と言うので、私がものすごく迷惑をかけたみたいな気がして、最初はいちいち罪悪感に襲われておりました。「邪魔」「どけ」って言われるのと同じトーンで言うので、「すみません……」という気持ちになり、次第に声が小さくなるんですよね。
だんだん慣れて、「こんな良いコンテスト紹介してるのに、要らないの?何で??」みたいな気持ちになってくると、傷つかなくなりました。

逆にもらう人のパターンは4パターンあります。
・無言でとりあえず受け取る人
・一旦通り過ぎるも、私の宣伝文句につられて戻ってくる人
・一旦通り過ぎるも、みんながもらっていることに気づいて戻ってくる人
・「ありがとうございます」とお礼を言って受け取る人

大半は無言で受け取る人です。高校生でも保護者でもこれが1番多かったです。受け取った後で「へ~、○○コンテストか」と声に出しているのが聞こえると、「興味持ってもらえた!」と心の中でガッツポーズが出ました。
数は多くないものの割といたのが、戻ってくる人です。最初は無視したり、「要りません」と通り過ぎたりしたのに「やっぱください」「私にもください」と戻ってくる人、それなりにいらっしゃいます。前者は高校生が多く、後者は保護者が多かったです。

コンテストは賞を獲ると、そのレベルに応じて賞金が出ます。「コンテスト自体に興味がなくても、賞金が出ると知れば興味を持つ人がいるのでは」と考えた私は、配るときにコンテストの名前、対象者が高校生であることと一緒に、「大賞を獲ると○○万円がもらえます~」と伝えておりました。すると、一旦通り過ぎた高校生が「え?○○万円?!」と立ち止まり、戻ってくるようになりました。お金の力、最強ですね。

後者は高校生もいましたが、大抵は周りを見て自分の子だけもらっていないことに気づき、慌ててもらいに来る保護者でした。「うち、もらってないです~」と来るお母さんがよくいらっしゃいましたが、「え、さっき無視しましたよね?」となりました。こういう場合は大体、お子さん側は「要らない」と言っているのに、保護者が「一応もらっときなさい」と押しつけている(?)パターンでした。お子さんが要らないと言っているならもらわなくても良いのですが……と思うなどしました。

そして情宣うちわ配りで心の支えになったのが、「ありがとうございます」とお礼を言って受け取る人です。保護者より高校生の方が若干多かったのですが、ほとんど見かけないレアな方々でした。お礼を言われると「私なんかに優しくしないでいいのよ……私はあなたが想像するほどキラキラした大学生じゃないから……」という気持ちになると同時に、配っていて良かった!!!と感激しました。この大学に入ることになろうがなるまいが、こういう方に幸せになって欲しいです。

②でも私、向いてるんじゃない?

序盤から心が折れていた私ですが、徐々にコツを掴み始めました。意識して動いたというほどではありませんが、法則を見つけたからです。
私が情宣うちわ配りで見つけた法則はこちらです。

【受け取ってもらいやすくなるパターン】
・周りに人が多い状況の方がもらってくれる。
・高校生より保護者の方がもらってくれる。
・大人しそうな子には賞金のことは言わない。ノリが良さそうな子(特に男子高校生グループ)には必ず賞金が出ることを伝える。女子高校生グループには賞金が出ることは言っても良いが反応が良いとは限らない。
・歩いている人より止まっている人、列に並んでいる人に渡す。
・コンテストの宣伝文句を言うより、「暑いですからあおぎながらお帰りください」と言った方が圧倒的にもらってくれる。
・ターゲットが半径3メートルまで近づいたら喋り出す。それより遠くから言うと、もらうかどうか考える時間が生まれる上、必死感が出てしまうので受け取らない人が出てくるから。逆に近づきすぎてから喋り出すと警戒されるので、少し距離のある段階から自分を認識してもらうべし。宣伝文句を多めに盛り込むことができるので一石二鳥。

1つ1つ解説したいので、読みたくない方はとばしてくださいませ。

「周りに人が多い状況の方がもらってくれる」、これはそこそこ当たっていると思います。心理学でも証明されておりますよね。ただ、これは大半の人がもらっている場合です。たくさん人が来て、順番に渡そうとするけどもらってくれないというときは、その後ろにいる人ももらいません。みんながもらっていないものは、自分ももらわないのです。確かに私も、前の人がもらっていないチラシやポケットティッシュはもらわない気がします。これは、自分の努力だけでは改善しようがないので、仕方ないと諦めました。

「高校生より保護者の方がもらってくれる」は、間違いありません。高校生は配られているものに基本的に関心がありませんが、保護者は「一応何でももらっとけ」か「何か大事なものかもしれない」と考える人が多いらしく、ほぼ受け取ってくれます。保護者が受け取らない場合は、自分の子が受け取らない場合です。自分の子が断ると、保護者ももらわない傾向にありました。

「大人しそうな子には賞金のことは言わない。ノリが良さそうな子(特に男子高校生グループ)には必ず賞金が出ることを伝える。女子高校生グループには賞金が出ることは言っても良いが反応が良いとは限らない」。
ちょっと長いですが、途中から気づいて意識するようになりました。大人しそうな子は賞金が出ると言うと、「賞金目当てでやると思われた」とプライドを傷つけられる可能性があり、挑戦する気があったとしてもかえってやめてしまうかもしれないので、コンテストがあることだけをシンプルに伝えました。これは、自分の高校時代を振り返って気づいたことです。私はプライドが高い高校生だったので、そういうことを言われると一気にやる気がなくなるような子でした。大人しそうな子に配っていると、賞金にあまり食いついていない様子だったので、「もしかして賞金目当てと思われるのが嫌なのかも?」と思い、言わなくなりました。

逆にノリの良さそうな子には必ず言いました。コンテスト自体に関心を示さなくても、お金に食いついてくれることが多かったからです。先述の、『「大賞を獲ると○○万円がもらえます~」と伝えたら、一旦通り過ぎたのに「え?○○万円?!」と立ち止まり、戻ってきた高校生』は、ノリが良さそうな高校生ばかりでした。特に男子高校生は2人組であれ3人以上のグループであれ、賞金のことを言ってマイナスな反応が返ってきたことは1度もありませんでした。むしろ戻ってきてくれたり、要らなそうに受け取ったのに「え?やばっ!絶対やろ!!!」とノリノリでうちわを見てくれたりしました。
注意したのは女子高校生の場合です。ノリが良さそうな子でも、お金の話に食いつくのはゲスいという意識があるからか、賞金のことを言うと「え~○○万円……」とか「賞金ね……」みたいにテンションが下がったり、明らかに声のトーンが下がったりする場合がありました。見た目では判断できなかったので全員に伝えましたが、賞金の話をしたことで興味を失った子が結構いましたね。まあ確かに、ノリが良い子でも自分がお金に食いつくと思われたと感じたら嫌でしょうし、隣にいる友達に「お金に食いつく子」と判断されたくないでしょうから、そういう反応になりますよね。とは言え内心、興味を持ってくれた子はいるのではないかなと予想しております。

「歩いている人より止まっている人、列に並んでいる人に渡す」。これは言葉通りです。立ち止まっている人の方が宣伝文句も最後まで言いやすかったので、立ち止まっている人を探しに行くように心がけました。

「コンテストの宣伝文句を言うより、『暑いですからあおぎながらお帰りください』と言った方が圧倒的にもらってくれる」は最終日、終了10分前に気づきました。私は渡すだけでは目的は達成しておらず、興味を持ってもらわなければ意味がないと思っていたので、必ず宣伝文句をつけて渡しておりました。しかし、最後の最後でうちわが数百枚余っていることが発覚し、余ったうちわは処分になると知り、最後の10分間はただ受け取ってもらうためだけに渡しに行きました。そのため、宣伝文句は一切言わず、オープンキャンパス会場から出ようとしている人に向けて「暑いですからどうぞあおぎながら帰ってください~、暑いですからね、どうぞ涼みながらお帰りくださいね~」と言いながら渡しておりました。するとどうでしょう、ほぼ100%もらってくれるではありませんか!渡すことだけが目的ではなかったときにはできなかった技ですが、ただ渡すだけならこんなに簡単なのかと拍子抜けした瞬間でした。

最後に、「ターゲットが半径3メートルまで近づいたら喋り出す。それより遠くから言うと、もらうかどうか考える時間が生まれる上、必死感が出てしまうので受け取らない人が出てくるから。逆に近づきすぎてから喋り出すと警戒されるので、少し距離のある段階から自分を認識してもらうべし。宣伝文句を多めに盛り込むことができるので一石二鳥」。
長いですよね、文言が。しかしながら、これが結構どの場合でも当てはまるのです。これを気をつけていると、受け取ってもらえる確率が上がった気がします。

どうでしたか?長いのに最後までご覧くださった方、ありがとうございます。もし今後、チラシ配りをされる方がいらっしゃいましたら、お役に立てていただけると幸いです。
こうして、少しずつ「私、向いてるかも!」と自信をつけていきました。

③出会った高校生たち

本当に色んな高校生に出会いました。「扇風機持ってるんで要らないです」と断った高校生が、今のところ印象ランキング優勝かもしれません。
番外編でいうと、いきなり「うちの息子、受かりますかね?」と訊いてきたお父さんが印象的でした。横にいらっしゃる息子さんを見て何も気の利いた言葉が思い浮かばず、「○○大学は選択肢が多いので、ぜひ。ご入学お待ちしております」とだけ言いました。あの状況で、咄嗟にこの言葉が出ただけでも褒めて欲しいです。一体、あのお父さんは私に何と返して欲しかったのでしょうか。ただの暇つぶしかな。

④複数日程、皆さんのお陰で辛くなかった!

オープンキャンパスは学部ごとに、複数日程で行われました。1日歩き回った後の翌日、また炎天下でうちわ配りをするのは辛いかなと考えていたのですが、全然そんなことはなかったです!電車の中でうとうとしたり、家に帰って横になると数時間記憶がなくなったりしましたが、ボランティアをしている最中はきつくありませんでした。たくさん話しかけてくださった他のボランティアさんや、「ありがとうございます」と言って受け取ってくださった高校生の方のお陰ですね。

⑤頑張るオープンキャンパススタッフさんたち

ボランティア中、各所で頑張っているオープンキャンパススタッフの学生さんを見ました。彼ら、彼女らはボランティアではなくバイト代をもらって働いているスタッフさんですが、猛暑の中、指示に従って動き回るのはバイト代があることだけを理由にできることではないと思います。テントの設置や高校生に配るドリンクの用意など、重労働もたくさんあったでしょうに本当に頭が下がります。高校時代に見て憧れた、キラキラ大学生の姿がそこにはありました。

とても長い記事になってしまいましたが、最後までしっかり目を通していただき、ありがとうございます!私はもうオープンキャンパスに主催者側から関わることはできませんが、大学生活最後に支える側に立たせてもらえて嬉しかったです。

以上、「オープンキャンパス2022 情宣うちわ配り」でした。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。

次の投稿でまた、お会いしましょう!