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Everlastingのこと

鉄を熱いうちに打てないこうこです。
とても今更ではありますが、思ったことを残しておくことは大事だなと思い下書きから掘り起こし。
動画の感想かと思いきやそうではなくなってしまいました。


THE FIRST TAKE 第二弾「Everlasting」
前回の「Imitation Rain」より緊張感がほぐれ、表情にもゆとりが出ているのがとても印象的でした。歌唱前準備の様子も少し長めに見られるのが嬉しい仕様です。
歩き方からしてすでに軽やかになっていて、全体的に身体の力が程よく抜けているご様子。準備ができた人から指を立てて合図していく流れは、見ているこちらもつい微笑んでしまうほどの良い空気感でほっこりしました。


今回披露の「Everlasting」、Aメロがラップで始まるという面白い構成で、初めて出光興産のCMソングで部分的に聴いた時とワンコーラス聴いた時とでだいぶ印象が変わったのですが、ファーストテイクでもまた曲の印象・受け取り方が変わりました。

個人的にはImitation Rainが技術面での歌唱力、Everlastingがフィーリングでの歌唱力を楽しめるパフォーマンスだと思っています。

歌唱回数の差というのもあると思いますが、Imitation Rainは技術を磨いて寸分の狂いなく仕上げる職人技が活きる楽曲で、より正確な音を追求していく印象。クラシック音楽のオーケストラのような。

対してEverlastingはフェイクも多く、空気感や雰囲気、感情を色濃く乗せて昇華できる楽曲という印象。そして何より、この曲はSixTONESにしか歌えないのではと思わせる表現力。例えば他の誰かが譜面通りに歌うことはできても、ここまで音楽の楽しさや楽曲の持つメッセージ性を表現することは難しいんじゃないかな… 言ってしまえば県民性や国民性の違いと同じようなもので、正解・不正解ではなく、思想や感情を含めたバックグラウンドをどれだけ歌に乗せているか、ということに近いのかもしれないですが。民謡や演歌になつかしさを覚えるように、本場のゴスペルがことさら心に響くように。
新曲でありながらも楽曲に対しての思いや方向性が同じなのかな、波長が合っている感じがしました。

少し歌詞についても。私は英語が得意ではないのでニュアンスでの紐解きになるのですが、意味を理解しやすい日本語ではなく感じ方をゆだねられる英詞で、自分なりの解釈を広げられるのもとても良いな、と思います。

まず、SixTONESの王道バラードで外せない1STアルバム収録の「Lifetime」(こちらも素敵な曲です)

人生や一生という意味合いで、限りある人生を一緒に歩いていこう、きっと上手くいく、大丈夫、と寄り添うような歌でした。健やかなるときも病めるときも、二人で手を取り合い愛することを誓う結婚式のような歌。二人で歩き始める新しい人生を思わせながら、同時にSixTONESの関係性を紡いだ歌のようにも感じていました。

Everlastingはもっと壮大で、永遠に途切れない繋がりの歌。ファーストテイクでは原曲の荘厳な雰囲気よりもカジュアルに、ジャズ寄りのポップなアレンジになっています。ピアノがものすごくオシャレなので耳が楽しい。バーで聴きたい。お酒飲めないけれど。

注目したのが「永遠なんてない」「過去にはもう戻れない」「わかっている、いつか終わりが来る」といった歌詞です。アイドルが、永遠なんてないと歌う…… 余計に響くリアリズム……。
それらの対になるように「俺たちの愛以外には」「僕らの日々は色褪せない」「目を閉じれば思い出は輝き続ける」と紡いでいる。
だからこそ“永遠に続く時間”“限りある時間”のどちらも強調されているように感じます。

私はEverlastingを聴いた時に、頭に浮かんだものがふたつありまして。

ひとつは、谷川俊太郎氏の「朝のリレー」
“この地球では いつもどこかで朝がはじまっている
僕たちは 朝をリレーしているのだ”

もうひとつが、ディズニー映画「ポカホンタス」
Color of the Windの一節
“命はかかわりを持つ 丸くて永遠のもの”

どちらも途切れず繋がる時間の流れや命をテーマにしています。
そして、一人ではないことを気づかせてくれます。

同じなんですよね、Everlastingも。テーマ自体はものすごく壮大で果てしないけれど、詞にすることで、歌にすることで、SixTONESが歌うことで、もっと身近に感じられる。そういう曲なんだと思いました。

元よりそのようなイメージを持っていたので、ファーストテイクのパフォーマンスは祝福のようでしたね。ひとつひとつの仕草、表情、声、すべてに喜びや愛情があって、得も言われぬ幸福感に満ちているのを感じられたからです。素直に向き合えるっていいなぁ。
特に髙地さんと慎太郎くんが楽しそうに歌っている姿にね、ジーンと来ました。Imitation Rainの投稿でも少し書いたのですが、扱いにくそうな声で、もしかしたら他のメンバーより歌うことや声に対してマイナス感情が強いのかもしれないと勝手に思っていたので。本当に楽しそうに歌っていらして、良かったなぁと。しかも髙地さんのポテンシャルってものすごいと思うんです。上ハモと言い、北斗さんとのユニット曲「真っ赤な嘘」でのファルセットと言い、独特な温度感の高音域ボイスをお持ちなので、もっと化けそうな予感。


音楽ってこうだよね。心から楽しんでいいんだよ。俺らと一緒に楽しもうよ。
そんな風に感じられました。

あと、彼らは自由を味方にできる人たちだとも思いました。自由って責任を伴うので突き詰めるととても扱いが難しいものなのですが、縛りや制約のある中でも自分たちのビジョンを投影できるのは強み。今はまだ与えられた装備で舗装された道を進んでいる状態かもしれませんが、与えられた環境がないと得られない経験というものも確かにあるので、これから徐々に砂利道を踏みしめる過程をじっくり見ていきたいです。

SixTONESさんには形無しではなく「型破り」であってほしいですね。
彼らがアイドルっぽくない、ジャニーズっぽくないと言われる根源には絶対的なジャニーズアイドル感が必要不可欠なわけで。ジャニーズはある意味伝統芸能のようで、ジャニーズ自体を好きな人も私のように初めてジャニーズ文化に触れる人も、こういうものだという概念を持った媒体。枕詞のようについてくるその概念を、彼らはきっと、存分に利用していくのでしょうね。
個人の活動はその界隈の型を学ぶ・身に着ける・内外に自身を周知する意味合いを持っていると思うので、そうして持ち寄る装備をグループ活動でも発揮してインプット・アウトプットを繰り返し、さらに個を磨くような関係性が続いてほしい、と思った次第です。




ところで未だRIDE ON TIMEを履修していないのですが、新シーズンが始まりますね…。早く見なければ。YouTubeもまだまだ見ていないものがたくさんで、特典のDVDもあって、嬉しい悲鳴です。

ではでは。

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