シチュエーションボックスとシミュレーションボックス

プレゼンをする機会があって、スライド部分はたくさん練習を行います。
質疑応答部分は、練習せずともほぼほぼノータイムで答えられます。
質疑応答部分は技術的要素が多く、その内容はシチュエーションボックスとしてメモリにパッシブで展開されています。
プレゼン部分はあまり展開されておらず練習してシミュレーションボックスとして展開してインデックス化を行い周りとのリレーションを確立させておいて存在強度を高めます。

シチュエーションボックスとは、今までの経験をシーンごとに箱庭にしまってあるイメージです。漫画のこのシーンみたいな。
自分は技術者なので技術的なシチュエーションボックスは膨大にあって、かなりの数がパッシブにメモリに展開されていてほぼノータイムでその情報を取って来れます。

シミュレーションボックスは、経験ではなく文字通りシミュレーションしたシーンをしまってある箱です。
実際には体験していないけれど、その世界を妄想しとにかく妄想しシミュレーションを重ねた世界のシーンの切り取り。
まだ実現していない技術があったらどんな世界だろうか?から始まってそのifの世界をとにかく妄想に妄想を重ねてシミュレーションを回して世界の解像度を高めて観測可能にして箱庭としてしまっておく。いわゆるビジョン。

人はコミュニケーションを行う際、メモリからその会話にあった要素を引っ張ってきます。天気がどうとか機嫌がどうとか。
自分はコミュニケーションがとても苦手です。技術以外の会話は破滅的に駄目です。それは単純に日常会話に関するシチュエーションボックスとシミュレーションボックスがないから。
口調や語彙、言い回しなど喋り方もドラマや映画、実際の会話などからそれを覚えデータベースに蓄えておいてシチュエーションボックスやシミュレーションボックスを追加して喋れるようになります。
逆に技術話であればいくらでもシチュエーションボックスとシミュレーションボックスが展開されているのでオタクの様な早口で喋ります。

特に多国語の場合は、一度会話内容を作ってから翻訳したうえで喋らないといけません。
慣れるとそのまま翻訳されて出て来ると聞きますが。

シチュエーションボックスとシミュレーションボックスはメモリにLRUで展開されています。
LRUとはLeastRecentlyUsedの事で最近使われたものほど優先順位が上がっていくメモリ展開方式の事。考えれば考えるだけ、その記憶は強固になります。
逆に何十年前のクラスメイトの名前なんて、何十年もアクセスしないので思い出すのに時間がかかります。LRUで優先順位がとても低い為、記憶の奥底に沈んでいるため。


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