「望郷」

叔母さんの訃報を、さっき聞いた。いずれは来るものと予想はついていた事だった。いざ来てみると、以外に悲しみは、なかった。もう、捨てた、過去だから。子供の頃可愛いがって頂いた叔母さんだったけど。ー大往生だったそうだ。これで、お袋達の代は、完全に潰えた。後は、残された俺たちの時代だ。いつの時代も、世代交代というものは付いてまわる。それが、今回は俺たちだった、只それだけの事。ー今日、就活で進展があった。いよいよかあ!さて、頑張るぞ、就職に向けて。ちょっと、過去を振り返る。心の中でかぶりを振り、明日の話し合いに向けて心の準備は、もう、充分だ。明日の就労支援所の支度、始めようか。

『孝吉、背が伸びたわねえ。…』

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