金川幸司

サッカーのこと、サッカーの指導のこと、自分が考えていること、少しでもどなたかの役立つ情…

金川幸司

サッカーのこと、サッカーの指導のこと、自分が考えていること、少しでもどなたかの役立つ情報が書ければ幸いです。

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固定された記事

オーガナイズのもと、プレーした方がいい

小学生であってもオーガナイズのもと、プレーした方がいい というのは最近4種を指導をする中で感じたことです。 「オーガナイズ」とは、僕の中では「攻守において、チー…

金川幸司
2年前
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第45回関東U-12サッカー大会に優勝した日中に共有したかったこと

本日、上記の大会に大宮アルディージャU12は優勝しました。ただ、決してそれを自慢したい訳でも、「どうだ!」と言いたい訳でもありません。誤解を恐れずに言うと、むしろ…

金川幸司
2年前
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サイドのポイントからの攻撃

「ミドルの攻略」の中で、前回はインテリオールのボールの受け方について触れました。それでは、ゲーム中にCBからインテリオールに連続してブロックの間にパスを入れられる…

金川幸司
2年前
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インテリオールがターンするもう一つのアイデア

CBが相手の1stラインをブレイクできた後の選択肢を「ミドルの攻略」としていくつかアイデアを出していますが、その中でインテリオールを相手のDFラインとMFラインの間でタ…

金川幸司
2年前
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ミドルの攻略

前回でビルドアップの項目が終了しましたので、エリアを一段前にして「ミドルの攻略」に入っていきたいと思います。 ミドルの攻略は以下の ①TOPにパスを入れて、前向き…

金川幸司
2年前
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その他のビルドアップの方法

過去2週間に渡りビルドアップに関して書かせて頂きました。プレーモデルの図の残りが、 ③アンカーが落ちて3枚でドリブル進入 ④SBから前方のスペース ⑤DFライン裏に…

金川幸司
2年前
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プレーモデルのシンプルな説明②

前回、プレーモデルの図と共にそれについての文章を書かせて頂きました。その記事の発信後、ある方から「あれはプレーモデルじゃないよ」というご指摘を受け、「プレーモデ…

金川幸司
2年前
4

プレーモデルのシンプルな説明

去年の1回目の緊急事態宣言の時に、プレーモデルについての図を作りました。まだまだ完成ではありませんが、noteに出させて頂きます。正直、自分自身、プレーモデルという…

金川幸司
2年前
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親が子供に与えにくい経験

これまで職業上、多くの保護者の方々と対話してきました。やたら子供に厳しい、自分の子供だけが良ければいい、チームメイトの長所も理解している・・・etc  そんな沢山の…

金川幸司
2年前
8

選手は話を聞いて当然という幻想

自分自身、TRを行う中で「選手はコーチの話を聞いて当然」というのが基準の時期がありました。今から考えると我ながら未熟でした。ただ、日本の教育現場では「生徒は先生の…

金川幸司
2年前
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ポジティブ共有とネガティブ説明

この考え方を知ったのは、3年前のことで、トレーニング動画を観てもらい、ダメ出しや良い点などをぶっちゃけて伝えて貰う友人から、教えられたのが最初でした。とても有益…

金川幸司
2年前
4

何をもってして成功なのか

「何をもってして成功なのか」 これは自分が、2002年から2006年にかけて、オーストラリアのクイーンズランド州のリーグでプレーしていた時に思っていた事です。当時Aリー…

金川幸司
2年前
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パスでボールを運ぶ3つのシチュエーションについて

今回は、ビルドアップにおいて、パスでボールを前に進めていく時に生じる3つのシチュエーションを挙げていきます。 その前に、自分なりの「ビルドアップ」の定義は「意図…

金川幸司
2年前
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コーチにおける父性と母性

以前から常々、他の指導者の練習を観る時、その人のコーチングが父性的か母性的か、またその人自身がどちらに当てはまるか、が気になることがあります。 では、何をもって…

金川幸司
2年前
6

オーガナイズのもと、プレーした方がいい

小学生であってもオーガナイズのもと、プレーした方がいい

というのは最近4種を指導をする中で感じたことです。

「オーガナイズ」とは、僕の中では「攻守において、チーム全員がプレーイメージを共有する為にポジションを取ること」と認識しています。

攻撃であれば、FWは深い位置に、サイドの選手はワイドへ、中盤の選手は
ミドルのスペースを取り、ボールに対して菱形あるいはトライアングルを意識します。

守備

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第45回関東U-12サッカー大会に優勝した日中に共有したかったこと

第45回関東U-12サッカー大会に優勝した日中に共有したかったこと

本日、上記の大会に大宮アルディージャU12は優勝しました。ただ、決してそれを自慢したい訳でも、「どうだ!」と言いたい訳でもありません。誤解を恐れずに言うと、むしろ優勝した事自体には大きな価値はないと思っています。

大会自体は45回も続いていて、運営もスポンサーもグラウンドも素晴らしく、選手にとってはこの上ない経験となったはずです。ただ、自分は「優勝した」という事実ではなく、選手たち自身が「この大

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サイドのポイントからの攻撃

サイドのポイントからの攻撃

「ミドルの攻略」の中で、前回はインテリオールのボールの受け方について触れました。それでは、ゲーム中にCBからインテリオールに連続してブロックの間にパスを入れられる場面が続いた時に、予想される守備側の心理を考えてみます。

もし自分が守備側のボランチだとすると、ボールサイド(自分が左ボランチとして自らの左横)にパスを通されない為にスライドのスピードを速くする事と、より左側のパスコースへの予測を働かせ

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インテリオールがターンするもう一つのアイデア

インテリオールがターンするもう一つのアイデア

CBが相手の1stラインをブレイクできた後の選択肢を「ミドルの攻略」としていくつかアイデアを出していますが、その中でインテリオールを相手のDFラインとMFラインの間でターンさせるもう一つの方法は、という所で前回終わったので続きを書いていきます。

このプレーは大前提として相手のDFラインとMFラインがコンパクトだとしたら、成立しにくいものになると思います。相手がコンパクトだと、単純にスペースがない

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ミドルの攻略

ミドルの攻略

前回でビルドアップの項目が終了しましたので、エリアを一段前にして「ミドルの攻略」に入っていきたいと思います。

ミドルの攻略は以下の

①TOPにパスを入れて、前向きサポート

②MFがバイタル(主にDFラインとMFラインの間)でターン、又は前向きサポート

③サイドのポイントからの攻撃

④サイドチェンジ

の4項目となります。①から書いていきます。

ビルドアップからの繋がりになるので、基本パ

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その他のビルドアップの方法

その他のビルドアップの方法

過去2週間に渡りビルドアップに関して書かせて頂きました。プレーモデルの図の残りが、

③アンカーが落ちて3枚でドリブル進入

④SBから前方のスペース

⑤DFライン裏に一発ロングボール

となっているので、一気に書いていきます。当然、この5つ以外にも方法はありますし、相手との噛み合わせで注意する点は変化してきます。

③アンカーが落ちて3枚でドリブル進入

とは、自分たちがビルドアップする際に、

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プレーモデルのシンプルな説明②

プレーモデルのシンプルな説明②

前回、プレーモデルの図と共にそれについての文章を書かせて頂きました。その記事の発信後、ある方から「あれはプレーモデルじゃないよ」というご指摘を受け、「プレーモデルとはその時にいる選手、リーグにおけるチームの位置でどのポジションを狙いにいくクラブなのか、そしてそのクラブのスタイルが関係してくるべきものだよ、あれがただ単にやりたいサッカーってのなら分かるけど」と言われました。聞いた瞬間、恥ずかしくて変

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プレーモデルのシンプルな説明

プレーモデルのシンプルな説明

去年の1回目の緊急事態宣言の時に、プレーモデルについての図を作りました。まだまだ完成ではありませんが、noteに出させて頂きます。正直、自分自身、プレーモデルというものの理解度は高くないですが、だからこそ易しい表現で、分かりやすい説明が出来るのではないかと思いトライします。

まず作成段階で、自分の場合「攻守において主導権を握り試合を進める」という事をコンセプトとして考えるようにしました。そこには

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親が子供に与えにくい経験

親が子供に与えにくい経験

これまで職業上、多くの保護者の方々と対話してきました。やたら子供に厳しい、自分の子供だけが良ければいい、チームメイトの長所も理解している・・・etc  そんな沢山の方々の中で、一つの当たり前の共通項があります。それは「我が子が大切」と言う普遍的な項目です。

これまでの経験上、これだけは御多分に洩れず共通しています。「チームが負けても、自分の子が点を取ったから」というのは口にこそ出さないけれど、ど

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選手は話を聞いて当然という幻想

選手は話を聞いて当然という幻想

自分自身、TRを行う中で「選手はコーチの話を聞いて当然」というのが基準の時期がありました。今から考えると我ながら未熟でした。ただ、日本の教育現場では「生徒は先生の話を聞いて当たり前」という考えが土台にあり、教室で先生の話に耳を傾ける生徒たち、という光景は個人的に普通だとは思います。

サッカーのトレーニングとの違いは、選手はサッカーをプレーしに来ているのであり、話を聞きにグラウンドにきている訳では

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ポジティブ共有とネガティブ説明

ポジティブ共有とネガティブ説明

この考え方を知ったのは、3年前のことで、トレーニング動画を観てもらい、ダメ出しや良い点などをぶっちゃけて伝えて貰う友人から、教えられたのが最初でした。とても有益なコーチングの仕方なので、共有します。

通常、コーチは練習中に起きた現象に対して「〜したから(しなかったから)〜されてしまった」というような、選手が取ったアクションに対して、ネガティブな結果を指摘してしまいがちです。

例えば

「絞って

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何をもってして成功なのか

何をもってして成功なのか

「何をもってして成功なのか」

これは自分が、2002年から2006年にかけて、オーストラリアのクイーンズランド州のリーグでプレーしていた時に思っていた事です。当時Aリーグはまだなく、NSL(ナショナルサッカーリーグ)を目指して自分はプレーしていましたが、どういう経緯でそうなったのかについて書いてみたいと思います。

2001年当時、僕は大宮アルディージャで選手としてプレーしていましたが、泣かず飛

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パスでボールを運ぶ3つのシチュエーションについて

パスでボールを運ぶ3つのシチュエーションについて

今回は、ビルドアップにおいて、パスでボールを前に進めていく時に生じる3つのシチュエーションを挙げていきます。

その前に、自分なりの「ビルドアップ」の定義は「意図的に高い位置にフリーマンを作っていく」ことで、3つのシチュエーションとは「フリーマン」を高い位置で作る際に、起こりうる3つの場面となります。

例えば、右CBがボールを持った時に、相手の左SH(相手が4−4−2という前提)に対してどういう

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コーチにおける父性と母性

コーチにおける父性と母性

以前から常々、他の指導者の練習を観る時、その人のコーチングが父性的か母性的か、またその人自身がどちらに当てはまるか、が気になることがあります。

では、何をもってして「父性的」「母性的」と言えるでしょうか。簡単にいうと父性は「間違いを正すこと」や「規律を守ること」でそれに対し、母性は「ドラえもん」が象徴するもので、要するに「無償で無尽蔵の愛情」と捉えています。

例えば、ある選手がドリブルが得意だ

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