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自分を受け入れるために必要なことは、受容ではなく破壊と否定だ。

「自分が嫌いな人は、他人を好きに信頼するようになれないわ」

人類補完計画が発動したことで、ATフィールドを失い一体化してしまった人類はLCLの海と化します。その中で綾波レイが碇シンジにかけた言葉です。(急なエヴァネタで申し訳ない)

この言葉に高校生のときに出会って以来、僕はずっと自分を好きになろう、自分を受け入れようと努力をしてきました。

それから早10数年、いろんな人に出会い、いろんなことを習い、いろんなことを知った気になって、なんとなく自分を好きに、大事にできるようになってきた気がしていました。

ただ、それらの努力で『自分を受け入れられていないことによる寂しさ・孤独感』が根本から消えることはありませんでした。

幸いなことに、『人間になる』という目標を真面目に立ててから2年経った今、本当の意味で自分を受けいれることができるようになってきている気がします。

でも、なぜこれまでの努力では自分を受け入れることができなかったのでしょうか???

今の自分の感覚からならある程度答えが分かるのですが、それは、、、

自分を受け入れるために必要なことは、受容ではなくて破壊と否定だからです。

現状の自分をいくら肯定したところで自分を受け入れられない

自分を受け入れる努力や試みの多くは、結果的に、『自分を受け入れることのできない自分』を強化することにつながってしまいます。

そのことを明確に表してくれたのが、『メンタルモデル』という本です。
たぶん、心理学とか社会学でも似たようなことは語られているのではないかと思うのですが、一旦この本の説明をお借りします。

人間はそもそも、ありのままの自分、存在としての自分を受け入れて欲しいと思っている。
→しかし、ありのままの自分では受け入れられない、という強烈な経験を幼少期にしてしまう。
→その恐怖を二度と味わうことのないように、『自分が拒絶されたのは何かが足りないからだ』という思い込みが作られる。
→そして、自分なりに考えた『欠損』を埋め合わせるために、自分なりの『自己像』を形作っていく。それも強固に。
→少し違和感を覚えて、自分を受け入れようと努力したところで、作り上げた『自己像』を強化することにしかつながらない。
→本当に受け入れるべき、『ありのままの自分』にはアクセスできない。

上手くまとめられなかったのですが、箇条書きで書くとこんなロジックです。

つまり、自分を受け入れようとする努力は、ありのままの自分を覆い隠している自己像を強化することになるため、いくらやっても、決して自分は受け入れられない、ということなんです。

硬い自己像を砕くには、徹底的に破壊するしかない

こうして作り上げた『自己像』は、ものすごく硬いため、ちょっとやそっとでは壊せません。

というか、壊すのは恐怖でしかないんですよ。『ありのままの自分が拒絶される恐怖』を二度と体験しないために作り上げた強固な防御壁なので、「壊れてしまったら死ぬ!!!」くらいに感じるものなんですね。

なので、生易しい受容ではなくて、徹底的な破壊と否定が必要なんです。

「あなたという存在を認めます」と優しい言葉をかけたところで、よっぽどのことがない限り、作り上げた自己像を守ることにしかつながらないんです。

防御壁を取り除くのは、怖くて苦しくてしんどくて、ときには絶望すら感じる作業なのですが、それでも、この壁の先にしか、見たい景色は存在しませんでした。

壁の向こうにあるのは絶対的な安心感

そうして砕いた壁の先に見えてきたものは、絶対的な安心感でした。何かがあったとしても、孤独にならない、一人ではないという不思議な感覚。

これが、『自分という存在を認められている状態』なんですね。

『存在を認める』ということは、「受け入れる」という動的な行為ではなく、「人間とは本来そういうもんだ」という開き直りにも近い根拠のない感覚でした。

この感覚がない状態が、いかに孤独で寂しかったのか、少し人間に近づけた今なら分かります。

日常生活の痛みに向き合うこと

では、どうやったら自分の自己像を壊すことができるでしょうか?

必要なことは、日常生活で出くわす痛みとしっかり向き合うことだと思います。それは人によって様々な形態をとります。

親との関係性かもしれないし、パートナーとのやり取りかもしれない。職場での人間関係にあるかもしれない。

「自分を変えよう!」というマインドで参加したセミナーの中ではなく、生きていれば必ず出会う、違和感や感情が揺らぐ瞬間の中に答えはありました。

それはすごく怖い行為で、もしかしたらこれまでの生活も大きく破壊する結果につながる可能性もあります。ただ、あなたが求めている安心感は、その恐怖を超えた先にしかないです。

なので、頑張って!僕から送れるエールはこれくらいです。


それでも何かきっかけが欲しい!という人は、先に紹介した本の著者のセミナーに行ってみてもいいかもしれません。

Journey To The Sourse

『「自分を変えよう!」というマインドで参加したセミナー』は良くない、と言った矢先ですが、自己像を破壊するためのセミナーなので、まあ大丈夫です。

あっ、ちなみにステマではありません。僕には1円も入ってこないのでご安心を!笑


それではまた!

人間修行は続く。。。

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