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ビスマルク

身内だけに通じる言葉を開発することがあるのですが(わたしはこれを新しい言語を生み出す行為として、「シェイクスピアにも匹敵する」と言っている)ビスマルクもそのひとつ。
意味は
「あれ?すごい美味しいと思ってたけど、実はそれほどでもないかな?悲しみ」
です。
友人が若い頃に食べてめちゃくちゃ美味しかったというビスマルク(卵とハムのピザ)を、後年みんなで食べに行ったところ
「‥‥普通だ。あれ?もっとすごい美味しかったのに」
ええ、もちろん月日を経て、店の方針や料理人が変わったとか、作り方が違うとか、各人の好みとか、あるのかも知れないけどそれを差し引いても
「普通すぎる‥‥。」
なのです。
これはもはやこちら側の問題で、あちこちで美味しいものを知ったり、食べたいものくらいは食べられる程度に成長したり、経験を積んだ結果
ああ‥。こちらが世間知らずすぎて、過大な評価をしてしまった‥。
ことに気付くのです。
それ以来、この手の悲しみをビスマルクと言っています。
思い出補正が破壊されたりする時よ。
これを現実暴露の悲哀と言います。(@本多静六)
でもさ。その時、本当に最高に美味しくて、幸せだったんですよ。
そう感じたんですよ。
こうなると、その時と今と、どっちが幸せかってなるけど、誰が何が悪いってわけでもないし。
今が不幸せってことでもないじゃん。そうしたくもないし。
ただ、あそこ別にもう行かないだろうな、って、そっと青春の1頁を閉じるのですよ。
そして万感の思いを込めて「ビスマルクだったね!」と微笑みあうのです。
みんなもそんな時使ってください。ビスマルク。

それでも日々美味しいものを探して突き進んでいます!ははは


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